写真:やた 香歩里
地図を見る夷隅(いすみ)郡御宿町は、千葉県の南東部、房総半島の東側の海沿いの町です。町にはJR外房線が走っており、御宿駅へは東京駅から特急「わかしお」でわずか80分ほどで到着できます。御宿海岸という、夏は海水浴客でにぎわう美しい海岸を有しています。
またここは、童謡『月の沙漠』の発祥の地としても知られており、御宿海岸には三日月に歌詞を掘り込んだオブジェや、ラクダにまたがる王子と姫の銅像「月の沙漠記念像」があります。
写真:やた 香歩里
地図を見る金銀の鞍を置いたラクダに乗り、王子様とお姫様が旅をする情景を描いた、童謡『月の沙漠』。銅像は、歌の世界をそのまま映しとったような美しさです。細部まで作りこまれた青銅像はとてもリアルで、格好の記念撮影スポットとなっています。
「月の沙漠記念像」のある「月の沙漠記念公園」までは、JR御宿駅から徒歩10分足らず。散歩気分で気軽に歩ける距離です。
写真:やた 香歩里
地図を見る「月の沙漠記念像」から道路と川を隔てたところに、「月の沙漠記念館」があります。ここには、『月の沙漠』の作詞者「加藤まさを」氏の業績を中心に、御宿ゆかりの芸術家の作品などが展示されています。
1階にはミュージアムショップと企画展示室があり、企画展示室では、御宿ゆかりの文化人の作品展示や、ひな祭りの時期にはつるし雛の展示などが実施されます。2階には「加藤まさを展示室」と、月の沙漠記念像の模型が展示されたラウンジギャラリーがあります。
写真:やた 香歩里
地図を見る加藤まさを氏は、大正時代に活躍した抒情画家・詩人です。その彩り美しく繊細な画風は多くの少女たちを魅了しました。
加藤氏は、1897年に静岡県藤枝市に生まれましたが、若いころに結核を患い、たびたびこの御宿で療養生活を送っていました。1923年に発表した童謡『月の沙漠』のモチーフが御宿海岸であると言われる所以です。また、その縁から、晩年を御宿で過ごされ、1977年、この地で逝去されました。
「加藤まさを展示室」では、加藤氏の生涯・業績を、作品や遺品、写真などをもって紹介しています。中央の柱に設置された電話機では、加藤氏の詩の朗読を聞くこともできます。また、展示室の奥には加藤氏が過ごしたという書斎も再現されており、加藤氏の存在をよりリアルに感じることができるでしょう。氏の生涯をたどることで、『月の沙漠』の世界やその背景をより深く知ることができます。
写真:やた 香歩里
地図を見る1階のミュージアムショップには、定番のお菓子などの御宿土産はもちろんのこと、絵葉書やクリアファイル、キーホルダーなど、この記念館ならではの月の沙漠グッズが置かれています。どれも手ごろなお値段で手に入る物ばかり。『月の沙漠』ファンであれば、ついいくつも手に取ってしまいたくなります。
御宿の街では、『月の沙漠』が様々なところでモチーフに使われています。街灯にはこのように、2頭のラクダに乗った王子様とお姫様の姿が。南国を感じさせるヤシの木も、異国ムードを演出しています。
写真:やた 香歩里
地図を見るそしてJR御宿駅の屋根にも、「月」と「ラクダに乗った王子と姫」の姿があります。街なかにちらばる『月の沙漠』モチーフを探すのも、この町を訪れた楽しみのひとつとなるでしょう。
町のあちこちで、ラクダに乗った王子と姫が迎えてくれる御宿町は、まさに『月の沙漠』の聖地。童謡の世界に入り込む感覚を味わえます。
東京から2時間とかからない手軽さも魅力。宿泊はもちろん、日帰り散策を楽しむにもぴったり。『月の沙漠』モチーフを探しながらぶらぶら歩いてみてください。
また、毎年2月中旬〜3月上旬にかけて、「おんじゅくまちかどつるし雛めぐり」が開催され、町内各所に手作りのつるし雛が飾られます。2017年は2月18日(土)〜3月5日(日)の予定です。「月の沙漠記念館」はそのメイン会場ともなっていて、つるし雛の制作体験もできます。さらに2017年はお隣の勝浦市の「かつうらビッグひな祭り」との合同開催となっており、2つのイベントを楽しむことができます。詳しくは、御宿町商工会ホームページをご覧ください。
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(2024/4/19更新)
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