つるし雛の新名所!岩手「せんまやひなまつり」は町全体がひな祭り会場

つるし雛の新名所!岩手「せんまやひなまつり」は町全体がひな祭り会場

更新日:2017/01/19 13:09

彰 伴治のプロフィール写真 彰 伴治 温泉ソムリエマスター、平泉世界遺産ネット検定1級、三陸鉄道ネット検定1級、岩手おもてなしネット検定1級
色とりどりの花や人形などを糸で繋ぎ吊るして飾る「つるし雛」。つるし雛の名所と言えば福岡県柳川市、静岡県の稲取地区、山形県酒田市が有名ですが、岩手県南から宮城県北にかけてもつるし雛作りが盛んに行われていて、特に一関市千厩(せんやま)町では、ひなまつり期間中には町中につるし雛を飾り多くの観光客を出迎えます。近年つるし雛の新名所と言っても良いほど人気が高まって来た「せんやまひなまつり」をご紹介します。

千厩町と「せんまやひなまつり」とは

千厩町と「せんまやひなまつり」とは

写真:彰 伴治

地図を見る

千厩町は、岩手県の南の玄関口である一関市のほぼ中央に位置する、人口約1万2千人ほどの小さな町。名前の由来は読んで字のごとく、平安時代に奥州藤原氏が千棟もの厩舎(きゅうしゃ)を建てたという言い伝えによります。

現在は厩舎は残っていませんが、町中いたる所に馬のオブジェがあり、かつてはたくさんの馬がいたのだということを偲ばせてくれます。

千厩町と「せんまやひなまつり」とは

写真:彰 伴治

地図を見る

「せんまやひなまつり」は毎年2月11日から3月3日まで、町の女性たちが商店街と一体となり桃の節句を祝います。

笑顔で接客しているのはせんまやひなまつり実行委員会の方。このお祭りは人形作りから企画・運営まで、全て町内の女性たちだけで行われています。

千厩町と「せんまやひなまつり」とは

写真:彰 伴治

地図を見る

祭り期間中はメイン会場である「千厩さけの蔵交流施設」には、明治から昭和初期に作られた歴史ある段飾りのひな壇が20以上、全て手作りの「つるし雛」は2000個以上が飾られ、また、商店街では各店舗が趣向を凝らした展示を競い合い、小さな町ながら訪れる人を存分に楽しませてくれます。

町全体がひな祭り会場

町全体がひな祭り会場

写真:彰 伴治

地図を見る

JR一ノ関駅から大船渡線に乗り換えて約1時間、千厩駅に降り立ち徒歩で約10分、商店街では各店舗が様々なひな飾りで出迎えてくれます。

写真は商店街の中で最大の展示規模を誇る日野屋本店。たくさんのひな壇とつるし雛、干支雛などがところ狭しと飾られ、ここだけでも町のひなまつりへの力の入れ様を感じることができます。

町全体がひな祭り会場

写真:彰 伴治

地図を見る

これも日野屋本店のつるし雛。色とりどりの布を使って作られた花や動物の雛は本当に見事としか言いようがありませんね。

町全体がひな祭り会場

写真:彰 伴治

地図を見る

そして、小林魚店のつるし雛はなんと鮭にカニにカレイにタコ!。店に入った瞬間にふきだしてしまうほどユーモアに溢れたつるし雛です。

メイン会場は酒蔵

メイン会場は酒蔵

写真:彰 伴治

地図を見る

「せんまやひな祭り」のメイン会場は駅から徒歩約20分のところにある、古い酒蔵を利用した「千厩さけの蔵交流施設」。大正ロマンあふれる外観と建物周辺の竹雛も必見です。

メイン会場は酒蔵

写真:彰 伴治

地図を見る

入場料(200円)を支払い蔵の中へ足を踏み入れると、最初に手作りの桜とあでやかな花嫁衣装が出迎えてくれ、とても華やかな雰囲気に包まれます。

メイン会場は酒蔵

写真:彰 伴治

地図を見る

蔵の中には20以上のひな壇が飾られますが、段飾りのひな人形の中でも干支雛は全て手作り。町内の女性たちが一年かけて作りあげたものです。

たくさんの願いが込められた「つるし雛」

たくさんの願いが込められた「つるし雛」

写真:彰 伴治

地図を見る

「つるし雛」はもちろん全て手作り。江戸時代に始まったと言われるつるし雛は、子供の健やかな成長と幸せを願い「衣食住に困らない様に」との思いを込めて作られるものです。

これらは花と呼ばれる種類で、子供が花の様にかわいらしく育つようにとの願いが込められています。

たくさんの願いが込められた「つるし雛」

写真:彰 伴治

地図を見る

春駒(馬)は元気に育ち生命力に満ち溢れ財力に恵まれる様に、たけのこは真っ直ぐすくすくと横道にそれないで成長する様になど、思いのこもったたくさんの種類の雛があり、それぞれの意味や云われについてはスタッフが教えてくれますので、お気軽に声をかけてみて下さい。

たくさんの願いが込められた「つるし雛」

写真:彰 伴治

地図を見る

また会場では不定期ですが琴の演奏が行われ、より一層華やかな雰囲気を盛り上げてくれます。

つるし雛作り体験やスタンプラリーも楽しもう!

つるし雛作り体験やスタンプラリーも楽しもう!

写真:彰 伴治

地図を見る

まつり期間中は、さるぼぼなど2時間程度で作ることの出来るつるし雛作りの体験も行われます。ご都合が合う方は是非体験してみて下さい。その繊細さにビックリすると思います。

なお、体験が行われる日は限定されているのと事前予約が必要なので、関連MEMOに記載した「せんまやひなまつり(千厩町観光協会)」のサイトに掲載されているせんやま町づくり株式会社にお電話でご確認して頂けるようお願いします。

つるし雛作り体験やスタンプラリーも楽しもう!

写真:彰 伴治

地図を見る

また、まつり期間中は商店街でスタンプラリーが行われます。温泉のペア宿泊券や地酒など豪華が景品が用意されていますので、是非チャレンジしてみて下さいね!

つるし雛作り体験やスタンプラリーも楽しもう!

写真:彰 伴治

地図を見る

そして、商店街の飲食店は期間中は「ひなまつりスペシャルメニュー」を提供します。写真はお弁当・お惣菜の店「まんまや」の和風と洋風の花弁当。

この、食べるのがもったいないくらい可愛らしいお弁当は3日前までの予約が必要なので、ご予約の際は関連MEMOに記載した「まんまや」にお電話をお願いします。

また、平成22年に岩手の名工に選ばれた原田良一氏がオーナーシェフを務める「レストランあさひや」のランチ「ひなまつりスペシャルコース」などもお勧めです。

せんまやひなまつりでつるし雛の素晴らしさを堪能!

いかがでしたか?
つるし雛は、江戸時代に高価なひな人形は買えずとも子供たちの健やかな成長と幸せを願う気持ちは同じと、母親と祖母そして近所の女性たちが集まり、古着などを使って作る様になったのが始まりとされています。

様々な思いがぎゅっと詰まったつるし雛の素晴らしさを味わいに、是非「せんまやひなまつり」にお越し下さい。

掲載内容は執筆時点のものです。 2016/02/11 訪問

- PR -

条件を指定して検索

- PR -

この記事に関するお問い合わせ

- 広告 -