写真:羽田 さえ
地図を見るはじまりはJR新橋駅、銀座口から徒歩2分。1967年竣工の「静岡新聞・静岡放送東京支社」。思わず二度見してしまう、何とも斬新で個性的な外観です。1960年代はメタボリズム思想の時代。新陳代謝を意味する「メタボリズム」は、高度経済成長により都市部での人口が増え、居住スペース・ワークスペースの確保が必要とされた時代ならではの建築主義です。
このビルの不思議な形状は、中央の構造体「コア」に箱型のユニットを組み合わせることで、将来的な増床や周辺の建物との連結まで見据えたもの。まさにメタボリズム運動に強い影響を与えた丹下健三らしいビルと言えるでしょう。
写真:羽田 さえ
地図を見る続いては原宿駅から徒歩5分の「国立代々木競技場」。代々木体育館とも呼ばれています。1964年の東京オリンピックのサブスタジアムとして建設され、第一・第二のふたつの体育館が並んでいます。エレガントな雰囲気ですが、実際にはかなり急ぎの工事だったのだとか。オリンピック開幕のわずか2ヶ月前まで、昼夜を問わず建設作業が進められたと言われています。
写真:羽田 さえ
地図を見るこちらは第二体育館です。注目すべきは、空に向かってまっすぐに伸びる屋根の稜線の美しさ。レトロ感もありながら今なお新しさを失わない、不思議な趣きのある佇まいです。来たる2020年の東京オリンピックでも、競技会場として使われる予定の国立代々木競技場。築50年のスタジアムが現役で活躍する雄姿を、ぜひ確かめてみたいものです。
写真:羽田 さえ
地図を見る次はJR新宿駅へ移動し、西口から西新宿の高層ビル街を目指しましょう。居並ぶ高層ビル群の中で、ひときわ存在感を放っているのが東京都庁。1991年の竣工で、第一本庁舎、第二本庁舎が二棟並んで建っています。写真は第一本庁舎のツインタワー。独特のうねりが印象的です。
先代の東京都庁も、実は丹下健三の設計によるものでした。東京の街は、丹下健三建築とともに歩んできたとも言えるのかもしれません。
写真:羽田 さえ
地図を見る東京都庁から目と鼻の先にあるのが「新宿パークタワー」です。1994年の竣工で、今回めぐる建築の中では最も新しいもの。高さは235メートルあり、3つ並んだタワーに、リズム感のある三角形の頭頂部が楽しい外観です。オフィスのほかカフェやレストランがあり、上層部には東京を代表するラグジュアリーホテル「パークハイアット東京」が入っています。眺望抜群のピークラウンジでお茶を楽しめるほか、時間がない時にはペストリーブティックでお土産を買うのもおすすめ。洗練されたスイーツやデリの数々に、あれこれ目移りしてしまうかも。
写真:羽田 さえ
地図を見る丹下健三建築めぐりのシメは、東京都庁第一本庁舎の展望室へ向かうのがおすすめ。地上202メートルの高さからの眺望が、なんと無料で楽しめます。都心の街並みや東京スカイツリーなどが一望できるほか、特に冬場は富士山がきれいに見えることも。夜22時30分まで入室できるため、じっくりと夜景鑑賞も楽しめます。
写真:羽田 さえ
地図を見るそれぞれの方角の夜景が楽しめますが、西側にぜひ注目を。都庁に隣接して新宿中央公園があるため、ぽっかりと暗い空間が足もとに広がる意外な美しさ。東京タワーやスカイツリー側に比べて見物客も少なく、じっくりと夜景を眺められるのも嬉しいポイントです。
どこをとっても宝石を散りばめたような東京の夜景は、きっと旅の思い出になることでしょう。
JR山手線で回る丹下健三の建築めぐり、いかがでしたか?世界中に有名建築の実績がある「世界のタンゲ」を、手軽に楽しむことができるコースです。
2020年のオリンピック開催を控え、日々変わっていく東京の街。そんな中、いつまでも輝きを失わない建物たちを訪ねて、東京を歩いてみませんか?
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(2024/3/28更新)
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