写真:島塚 渓
地図を見る「丹波布伝承館」は兵庫県丹波市の「道の駅あおがき」敷地内にある観光スポット。国の指定文化財で兵庫県の伝統的工芸品にも選ばれている丹波布を専門に紹介する施設です。
館内には機織りの道具や染めた糸などが展示されており、糸つむぎから製品として完成するまでのすべての過程が理解できるようになっています。さらに糸紡ぎ場や草木染場があり、実際に丹波布を製作する様子も見学可能。
貴重な伝統工芸の製作過程を見られる、まさに生きた博物館とでも言えるような施設になっています。
写真:島塚 渓
地図を見る兵庫県丹波市青垣地域で丹波布が生産され始めたのは、江戸時代後期の文政年間(1818〜1830)。それから明治末期までは各農家で盛んに織られていたようですが、大正に入ってしだいに衰退していくことになります。
その丹波布に再び光を当てたのが、民藝運動の推進者であった柳宗悦(やなぎむねよし)。彼によって多くの手仕事による日用品が再評価されていきました。
丹波布もそんな工芸品の1つで、もともと縞貫(しまぬき)や佐治木綿(さじもめん)と呼ばれていたものが柳宗悦によって“丹波布”として紹介されて以来、この名が全国的に定着するようになりました。
写真:島塚 渓
地図を見る「丹波布伝承館」では糸づくりから製品ができあがるまでのすべての過程が展示されています。実際に使用している道具や丹波布ならではの特徴が紹介され、普段では知る機会の少ない織物の知識を得ることができます。
丹波布の場合、その織り方が独特で、木綿のほかに「つまみ糸」という絹糸を織り込むのが特徴。横糸に「つまみ糸」を使い、1つ1つ手仕事で機(はた)にかけて織っていきます。
あとはひたすら機織りを繰り返すことで、縞模様が美しい丹波布が完成するのです!
写真:島塚 渓
地図を見るそして、丹波布のもう1つの特徴が天然植物染料の「草木染」で染色した糸を使っているという点。青垣地域は周りを山に囲まれているため、野山に自生する栗の皮やヤマモモなどを染料として使用しているようです。
化学染料が一般的となった今では、やさしい味わいの「草木染」に惹かれる人も多いのではないでしょうか。
写真:島塚 渓
地図を見る丹波布の質の高さを目の当たりにすると、実際に買いたいという欲望にかられる方も多いはず。そんな人のために受付の周りでは丹波布を使った、かわいらしい小物類が販売されています。
ブックカバーやお財布といった手元において使えるものが揃っているので、ここを訪れた記念に、ぜひ1つお買い求めになられてはいかがでしょうか!
国の指定文化財にも選ばれている丹波布のすべてを知ることのできる施設が今回紹介した「丹波布伝承館」。
工芸品や手作りの品に目がない!という人には絶対に出かけてほしいスポットになっています。昔から伝わる技術の奥深さに感銘を受けること間違いなしの隠れた優良観光施設です!
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(2024/3/29更新)
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