スペイン「パルス」まるで“おとぎ話に出てくる村”で中世のヨーロッパにタイムスリップ!

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スペイン「パルス」まるで“おとぎ話に出てくる村”で中世のヨーロッパにタイムスリップ!

スペイン「パルス」まるで“おとぎ話に出てくる村”で中世のヨーロッパにタイムスリップ!

更新日:2017/02/24 11:43

道明寺 彩希のプロフィール写真 道明寺 彩希 穴場発見さまよいライター、地元のグルメ伝道師

スペイン・バルセロナから車で約2時間の距離にあるジローナ県の小さな村「パルス(Pals)」。世界中の水彩画家が一度は必ず訪れるという水彩画のメッカは、美しいローマ時代の景観を残す町並みを持つ「スローシティー」と呼ばれています。

今回は、“時がゆっくり流れているような素敵な村”の見るべきポイントを詳しくご紹介!ガイドブックに載っていない見どころは要チェックです。

石造りの「中世の村」が今も現役!

石造りの「中世の村」が今も現役!

写真:道明寺 彩希

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1940年代のこの場所は荒んだ状態でしたが、当時地元の権力者であった「ピ フィゲーラス(Pi Figueras)」に、村長の「ペレ セルヴィア カント(Pere Servia Canto)」が協力する形で、村の再建が1948年に始まりました。そして30年の歳月を経て、現在の美しい景観が完成しました。

村のたたずまいはゴシック様式。「パルス(Pals)」の語源はラテン語で「湿地帯」を意味し、以前は要塞を囲むように沼地が広がっていました。

石造りの「中世の村」が今も現役!

写真:道明寺 彩希

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こちらが村の入り口になっているアーチ。以前城壁だった場所が現在では住居に改装され、ローマ時代の面影を損ねることなく現在でも利用されています。

アーチの目の前は、村のメイン広場である「マヨール広場(Plaza Mayor)」。ここには「ツーリストインフォメーション」があり、村に関する資料が無料で手に入ります。

石造りの「中世の村」が今も現役!

写真:道明寺 彩希

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1973年に「歴史的美的地区(Premio Nacional de Bellas Artes)」 に登録された村。建物・石畳・街並みがとても良好な状態で保存されており、訪れる人を魅了します。

メインゲートの反対側には、「門を守る聖母(Virgen del Portal)」の像が飾られており、住人を見守り続けています。

昔の名残から「中世の村」を想像しよう!

昔の名残から「中世の村」を想像しよう!

写真:道明寺 彩希

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写真右側の大きな扉は、馬車が出入りするためのもの。以前この家は穀物を取り扱う販売店で、収穫された穀物はこの扉から馬車により運び込まれていました。

道沿いの建物は石壁に覆われているため、暗く重苦しい部屋の中を想像してしまいますが、ほとんどの家にはスペイン特有の「パティオ(Patio)」と言われる中庭が付いており、住み心地は抜群!というのが、この村の住人である「ツーリストインフォメーション」勤務のエステールさんの意見。素敵な村は、住み心地も良いということです。

昔の名残から「中世の村」を想像しよう!

写真:道明寺 彩希

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こちらの家の壁には、細長い穴が開いています。これは、この部分が昔城壁だったため。城壁にはこのようにたくさんの穴が開いており、海賊によく襲撃されたこの村では、壁に空いたこの穴から、弓矢や鉄砲を放ち、敵からの襲撃に備えていました。

写真の穴は現在ではふさがれていますが、場所によっては内部にガラスをはめ込み、明り取りの窓になっている所も!中世の素敵な建物を上手に生かした住人の生活を、垣間見れる場所もあります。

昔の名残から「中世の村」を想像しよう!

写真:道明寺 彩希

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写真・左側手前の鉄格子は、「中世の墓(Sepulturas Medievales)」。20世紀に入り再開発された際に発見されたもので、遺体は5世紀から8世紀のものだったと推測されています。この村にはあと2箇所墓地が存在し、それは「マヨール通り(Calle Mayor)」と、「時の塔(Torre de las Horas)」で確認できます。

「時の塔」の見どころ

「時の塔」の見どころ

写真:道明寺 彩希

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こちらは、11世紀から12世紀に建てられた時を告げる「時の塔(Torre de las Horas)」。高さは15メートルで、15世紀に城が解体さた際、上部に教会から取り外された「鐘」が取り付けられました。6塔あった見張り塔の中で最も古く美しく、重要な塔とされていました。

現在は封鎖されており中には入れませんが、塔の上に登れるように工事が進行中です。
(2017年2月現在)

「時の塔」の見どころ

写真:道明寺 彩希

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塔の入り口近くには、四角い窪みがある一枚岩が。昔ここで穀物を脱穀していました。すぐ近くの岩には穴が開いており、脱穀した粉はそのまま穴の中に。そう!塔の地下は「穀物の貯蔵庫」になっていたのでした。

「マラリア」対策に住民が建物に刻んだ願い!

「マラリア」対策に住民が建物に刻んだ願い!

写真:道明寺 彩希

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昔城壁の外は湿地帯だったため、マラリアが大流行し、多くの住民が命を絶ちました。悲しみに暮れた住民たちが頼ったのは神の力!祈る気持ちを天使に託し、窓ぎわの壁に「天使の彫刻」を刻みました。

「マラリア」対策に住民が建物に刻んだ願い!

写真:道明寺 彩希

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彫刻以外に住民がマラリア対策に選んだ方法は、壁に陶器の壺を埋め込むこと。これが「鳥の巣」になり、ここに住み家を得た鳥たちが、「マラリア」の原因になる蚊を食べてくれるのを願ったのでした。

写真の窓の右上に空いている「黒い丸」がその部分。現在でも春になると鳥たちがやってきて、こちらに巣を作ります。

「マラリア」対策に住民が建物に刻んだ願い!

写真:道明寺 彩希

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壁の彫刻には、ライオンを刻んだものもあり、意味合いは“権力の象徴”。どんな困難にも負けない!という願いが込められています。

主要な建物

主要な建物

写真:道明寺 彩希

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9世紀から15世紀末に城として存在していた建物は、当時の王「フアン2世(Juan U)」により1478年に一部が解体されました。その理由は、城に使われていた石を、「サン ペドロ教会(Iglesia de San Perdo)」と「賛辞の塔(Torre del Homenaje)」に再利用するため。

写真のように「プライベート教会」「門番の住居」など、様々な施設が敷地内には存在します。現在城だった敷地内すべては改装され、売りに出されています。

主要な建物

写真:道明寺 彩希

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こちらは「見張り塔」の内部。現在は石の部分しか残っていませんが、以前は木製の床が二段つけられており、三階建てになっていました。天井部分には、上に出られる穴もあけられており、屋上から遠くを眺めることも可能なつくり。

各階には梯子がかけられ、それで上り下りしていました。教会近くにある「見張り塔」の前には、当時の様子が挿絵付きで詳しく解説されています。

主要な建物

写真:道明寺 彩希

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「サン ペドロ教会」は、994年には既に存在していました。壁の上部をよく見ると、城から移築された石の部分が肉眼で確認できます。

「土台となる建物」はロマネスク様式で、10世紀から11世紀の建築。「後陣と身廊」はゴシック様式で15世紀の建築。「前陣」はバロック様式で18世紀の建築。「鐘楼と塔の部分」は18世紀の建築です。

教会の見どころは、正面の扉の足元!右と左の扉の足元では、石の減り方に明らかな差が見とれます。理由は、第二次世界大戦を挟んで1936年から36年間続いた「フランコ政権」のおふれ(御布令)。男性と女性が同じ扉から教会に入る事が禁止され、右側は女性と子供専用・左側は男性専用の出入り口でした。このことから、宗教心が強かったのは、女性だったと語られています。

スペイン「パルス」の村で中世にタイムスリップ!

スペインの中世の街並みが残る村「パルス」。いかがだったでしょうか?

中世にタイムスリップした気分で散策できる素敵な村は、バルセロナから「日帰り観光」におススメ!また、この地方は「モダンカタルーニャ料理」と呼ばれる素晴らしい料理を出すレストランや、16世紀の牧場主の館を改装したホテルもあり、「スローシティー」を堪能する「ロングステイ」も楽しめます。

「ロングステイ」をされる場合は、レンタカーの利用が便利。バルセロナから「日帰り観光」をされる場合は、下記MemoにあるSarfa Bus・Moventisを利用すれば、楽に現地入りできますよ!

掲載内容は執筆時点のものです。 2017/02/10 訪問

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