意外な場所に驚きと発見!!伊・フィレンツェ市内の「橋」のひみつ

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意外な場所に驚きと発見!!伊・フィレンツェ市内の「橋」のひみつ

意外な場所に驚きと発見!!伊・フィレンツェ市内の「橋」のひみつ

更新日:2018/07/25 15:42

藍色 しっぽのプロフィール写真 藍色 しっぽ

ウフィツィ美術館や花の聖堂で知られる、イタリアの街フィレンツェ。街の中の美術館や教会の数の多さは世界屈指を誇るといわれ、各地からたくさんの人が訪れています。
今日はそんな芸術の都の「橋」にスポットを当てた、ローカルなフィレンツェの魅力を紹介します。

あの大陸の名前はこの人から!アメリゴ・ヴェスプッチ橋

あの大陸の名前はこの人から!アメリゴ・ヴェスプッチ橋

写真:藍色 しっぽ

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フィレンツェの街を横切るように流れるアルノ川。現在この川に架かるフィレンツェ市内の橋は7本あり、フィレンツェ市内を観光する人、街で生活する人たちの大切な移動経路となっています。第二次世界大戦の際連合軍の侵攻を防ごうとしたドイツ軍によって、ヴェッキオ橋をのぞくフィレンツェのすべての橋が破壊されました。アメリゴ・ヴェスプッチ橋は、戦後間もなく建設された橋の一つです。

橋の名前であるアメリゴ・ヴェスプッチとは、15,16世紀のフィレンツェ出身の探検家です。アメリカ大陸を探検し、「アメリカ」という名前の由来にもなった人物であり、この橋は彼の生誕500周年を際して建てられることとなりました。

1950年代中頃には新しい橋の建設のためのコンクールが行われ、3人の建築家と1人の技師が選ばれ建設に携わっています。橋の上にはアメリゴ・ヴェスプッチの記念碑が建てられており、また橋の近くのオーニッサンティ教会には、ギルランダイオによって描かれたヴェスプッチ家の肖像の中に、幼いアメリゴの姿があります。

水面に映る美しい楕円アーチ、サンタ・トリニタ橋

水面に映る美しい楕円アーチ、サンタ・トリニタ橋

写真:藍色 しっぽ

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アメリゴ・ヴェスプッチ橋からさらに西へ向かうと、三つの優雅な楕円アーチを持つサンタ・トリニタ橋にたどり着きます。この橋を渡ればサンタ・トリニタ広場から対岸のサント・スピリト教会までまっすぐ行くことが可能となるため、13世紀以来常に橋がかけられていました。

現在の橋は1958年に建設されたもので、今日に至るまでにサンタ・トリニタ橋は幾度もその姿を変えています。1259年、1333年の二度の洪水による破壊を経たのち、ジオットの弟子によるタッデオ・ガッディによって初めて5基のアーチを持った橋が架けられたのですが、こちらも1557年の洪水で破壊されてしまいました。そのおよそ10年後に架けられたのが、フィレンツェの建築家バルトロメオ・アンマナーティによって建設された橋です。

サンタ・トリニタ橋を守りフィレンツェの人々を見守る、四季の彫像

サンタ・トリニタ橋を守りフィレンツェの人々を見守る、四季の彫像

写真:藍色 しっぽ

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1608年にはフィレンツェの実質的な支配者であったメディチ家のコジモ 2 世の結婚を祝し、 彫像が新たに設置されました。「四季の彫像」と呼ばれる橋の彫像は、春の彫像はピエトロ・フランカヴィラ、 夏と秋の彫像はジョバンニ・カッチーニ、 冬の彫像はタッデオ・ランディーニ がそれぞれ手掛けており、現在でもサンタ・トリニタ橋の四隅に置かれています。

残念ながらサンタ・トリニタ橋も第二次世界大戦中のドイツ軍による破壊を免れられませんでしたが、再建された橋は破壊前と同じ形、同じ場所に建設されています。また再建の際には破壊された橋の石片が可能な限り使用されました。
四季の彫像はフランカヴィラの春の像の頭部が長らく紛失していましたが、1961年にアルノ川から発見され、めでたく元の位置におさめられました。

美しい景色に感動!フィレンツェ最古の橋ヴェッキオ橋

美しい景色に感動!フィレンツェ最古の橋ヴェッキオ橋

写真:藍色 しっぽ

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サンタ・トリニタ橋よりさらに西へ向かうと、あの有名なヴェッキオ橋にたどり着きます。フィレンツェで最古の橋ですが、それはこの橋が第二次世界大戦で唯一爆破されなかったためです。そのため、ヴェッキオ橋は「奇跡の橋」と呼ばれており、ヒトラーやパルチザンが歩いたことでも知られています。

橋の上には金、銀をふんだんに使った彫金細工店や、希少価値の高い石を揃えた宝石店が両サイドにずらりと並んでいます。こうした伝統工芸の金銀細工の店がこのヴェッキオ橋に集まったのは、フィレンツェをメディチ家が支配するようになってからのこと。それまではフィレンツェ市内のなめし革屋や肉屋が橋上に集中していましたが、悪臭がひどく見るに堪えない光景であるという理由から1593年に撤去され、現在の工芸品店が代わりに並ぶこととなりました。

宝石やアクセサリー店についつい目が行くため見逃されがちですが、橋の中央にあるのは、金細工士出身の有名な彫刻家・ベンヴェヌート・チェリーニの銅像です。ヨーロッパきっての金銀細工師であり彫刻家でもあったチェリーニは、メディチ家の庇護を受けフィレンツェで大いに活躍した人物であり、同フィレンツェ市内のバルジェッロ国立美術館にはチェリーニ制作のコジモ・ディ・メディチの胸像が今でも展示されています。橋の中央からサンタ・トリニタ橋を望んだフィレンツェの景色にも、感動すること間違いなし。

もう一つのヴェッキオ橋?ヴァザーリの回廊

もう一つのヴェッキオ橋?ヴァザーリの回廊

写真:藍色 しっぽ

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ヴェッキオ橋のすぐ上には、屋根のついた長い廊下が伸びています。これはヴァザーリの回廊と呼ばれる通路で、16世紀半ばにトスカーナ大公であったコジモ一世が画家であり建築家でもあったジョルジョ・ヴァザーリに依頼し造られたものです。長さはおよそ1キロにわたっており、この専用通路を通ればピッティ宮殿からウフィツィ美術館までフィレンツェ市内の混雑に煩わされることなく歩くことができます。

ヴァザーリの回廊は数年に一度の頻度で一般公開されており、予約困難でありながらも回廊内の絵画作品を見ることができていましたが、2016年より防災と安全の問題から閉鎖となりました。現在ではヴェッキオ橋の外側からその外観を眺めることができます。

時代と共に生きた、フィレンツェの橋

数多くの教会や美術館、大聖堂が立ち並ぶ中、フィレンツェの「橋」が注目されることはほとんどないかもしれません。古い歴史を持つヴェッキオ橋はまだしも、街の移動経路として慣れ親しんでいる橋に、美術的価値があるものとして目を向ける人は少ないでしょう。
しかしひとたびその見過ごされがちな背景をひもといてみると、街の観光名所に勝るとも劣らぬドラマがあることがわかります。
今回ご紹介した橋の数々も、戦争やアルノ川の洪水の体験を物語る生き証人と言えるかもしれません。

掲載内容は執筆時点のものです。

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