写真:佐藤 らなこ
地図を見る平安時代に発見された浅虫温泉ですが、当初は布を織る朝を蒸すためだけに使われており、温泉地として栄え始めたのは明治時代に入ってからです。麻を蒸していたこと(麻蒸)から変化して、温泉地名が浅虫になったといわれています。
この浅虫温泉の中で、最も歴史のある旅館が今回ご紹介する「椿館」です。「椿館」は江戸時代には津軽藩の陣屋として利用され、明治9年には明治天皇が東北巡行の際に宿泊しています。
夕暮れ時には「椿館」の玄関の提灯にあかりがともります。宿泊記念の写真撮影をするなら、この時間帯がおすすめ。情緒あふれるたたずまいを見せてくれます。玄関脇にはねぶたの展示があり、青森に来たという実感がわいてくることでしょう。
写真:佐藤 らなこ
地図を見る「椿館」の玄関脇には、名誉市民の提灯をもつ棟方志功のねぶたがお出迎え。青森生まれの世界的版画家である棟方志功は、昭和16年頃から毎年静養で「椿館」に宿泊していきました。
棟方志功は「椿館」での静養中にも数々の作品を残しました。それらの作品は館内の至るところに飾られています。版画だけではなく、写真や書の展示もあります。まるで美術館のような「椿館」で、滞在中にぜひゆっくりと棟方志功の作品を鑑賞してみてください。
写真:佐藤 らなこ
地図を見る「椿館」のお部屋全26室は、すべて和室タイプ。どこか懐かしく落ち着いた雰囲気がただよいます。ダイヤル式の電話機があったりと歴史を感じさせながらも、全館無料wifi完備でインターネット接続も安心です。
また、「椿館」の源泉かけ流しの大浴場は、9時から11時半の清掃時間以外はいつでも入浴可能。内風呂、露天風呂、寝風呂、打たせ湯とお湯を楽しめます。9本もの自家泉源から湧き出る温泉で、しっかり身体を温めましょう。
写真:佐藤 らなこ
地図を見る夕食会場の食事処「万葉椿」は仕切りのある個室になっているので、まわりをあまり気にすることなく、食べて飲んでの夕食時間を過ごすことができます。※食事会場はご予約のプランにより異なります。
写真:佐藤 らなこ
地図を見る「椿館」の夕食は、新鮮な海の幸が満載です。陸奥(むつ)湾産ホタテの陶板焼きは、肉厚なホタテがぷりぷりなうえにとってもジューシー。お刺身にはマグロやサーモンと共に陸奥湾産のアワビが登場。コリコリの食感がたまりません。
海産物だけではなく、牛すき焼きなどもあります。自家製の温泉たまごをからめていただく牛肉の味は最高!お酒に合うおかずも多く、ゆっくり飲んで食べているとちょうどお腹いっぱいになる量です。
※夕食の内容はご予約のプランおよび宿泊時期により異なります。写真は全10品の末広コースです。
写真:佐藤 らなこ
地図を見るこちらは追加料理のアワビのお造りです。基本料理でもアワビの提供はありますが、もっと贅沢に味わいたい方は、ぜひ追加でどうぞ。料金はアワビの大きさで異なります。注文時にはご相談を。お造り以外にも踊り焼きやステーキもあります。
写真:佐藤 らなこ
地図を見る「椿館」の朝食は、品数も豊富で充実した内容の和食膳。定番の朝食メニューの他に、陸奥湾ホタテのさつま揚げと郷土料理の貝焼き味噌などの郷土の味が提供されます。貝焼き味噌とは、ホタテの貝殻を鍋にして、煮立った出汁に味噌を溶き入れて卵でとじたものです。かき混ぜるタイミングはスタッフの方が教えてくれます。
前日の美味しい夕食と一緒にお酒をつい飲み過ぎちゃった方でも大丈夫!優しい味が身体にじわ〜っと沁みわたりますよ。
青森駅から浅虫温泉駅まで青い森鉄道で約20分。路線バスだと約60分です。浅虫温泉駅から椿館までは徒歩約6分ですが、送迎もしてもらえます。
なお、新幹線の発着駅である新青森駅から浅虫温泉まで1本で行ける方法としては路線バスがありますが、1日の運行本数がとても少ないので、新青森駅から電車かバスで青森駅までいったん移動してから、上記の方法でアクセスすることをおすすめします。
「椿館」の宿泊の前後には、イルカのショーが見られる年中無休の「浅虫水族館」や陸奥湾を一望できる展望風呂がある「道の駅ゆ〜さ浅虫」へもぜひ行ってみてください。いずれも浅虫温泉駅から徒歩10分以内で行ける距離です。
この記事を書いたナビゲーター
佐藤 らなこ
生まれも育ちも秋田県。それなのに、秋田弁はそんなに喋れないし、お酒も飲めないという秋田らしくない私ですが、秋田のことならお任せあれ!年々データ増量中です!もちろん、秋田を飛び出しての国内、海外、一人旅…
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