見上げ、見下ろし、振り向いて…。三度の感動を味わえる京都・西山「光明寺」の期間限定・紅葉入山。

見上げ、見下ろし、振り向いて…。三度の感動を味わえる京都・西山「光明寺」の期間限定・紅葉入山。

更新日:2014/01/07 14:51

京都の紅葉と言えば、東山や北山、嵐山に行く人が多いのですが、ところがどっこい!西山にも紅葉の名所はしっかりあります。元地元のわたしがおススメする西山随一の紅葉の名勝・総本山光明寺。東山や北山に比べると混雑度は低いので、ゆっくりゆったり紅葉見物ができます。広い境内は各所で紅葉を堪能でき、さらに帰り参道に整備された“紅葉参道”は圧巻!今回は三度の感動が味わえる紅葉の名所・光明寺境内をナビゲートします。

期間限定の入山は12月8日まで。ゆっくりゆったり紅葉を見るには京都・西山へ。

期間限定の入山は12月8日まで。ゆっくりゆったり紅葉を見るには京都・西山へ。
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タクシーの運転手さん2〜3人にお聞きすると「今年の市内の紅葉はまだまだ三部程度で今だと比叡山や鞍馬、高雄まで行かないと無理。去年の ‘(紅葉)当たり年’に比べると市内は見ごろも遅い感じやなぁ」。
今年の紅葉は去年に比べると裏年に当たり、紅葉をせずに黄色の葉っぱがそのまま枯れてしまう可能性があるという事らしいのですが、でもここ光明寺はそんな心配はご無用!木々の葉は順調に赤色に変わりつつあります。

西山浄土宗の総本山光明寺は、長岡京市西山のふもと、粟生広谷にあります。浄土宗の宗祖法然上人が日本で最初に「南無阿弥陀佛」の念仏を唱え説法した場所で、お寺の総門前には「浄土門根元地」の石碑を見ることができます。

総門をくぐると画像の景色が目の前に飛び込んできます。
今までの雑音が総門をくぐると不思議にも消え去り、静寂が身を包みます。約18,000坪の広大な境内。緩やかな勾配が続く表参道をゆっくり進んでみましょう。

境内の処々に見る紅葉は旅人の心を癒します…

境内の処々に見る紅葉は旅人の心を癒します…
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御影堂(本堂)に続く表参道の両側には色づき始めた紅葉がわたしたちを楽しませてくれます。その参道を上りきったところに御影堂が見えてきます。境内の中心的存在で最も高い位置にある御影堂から振り返って見下ろせば、来た道で見た景色とはまた違った紅葉の景色を見る事ができます。
この写真は御影堂手前にある観音堂付近で撮ったものですが、見上げたその先には、真っ赤に染まった見事な紅葉がありました。境内には合計33棟もの建物があり、それぞれの建物と紅葉のバランスはお見事としか言えません!

御影堂に入ると、堂内正面にはご本尊(法然上人自作のお像)があり荘厳な雰囲気を味わう事ができます。読経中の堂内を左手に進むと長い回廊があり、その回廊を下ると釈迦堂(別庭)に繋がっていきます。

ここでの注意点は、御影堂に入らずにそのまま帰路についてしまうこと。せっかく入山しているのに、すべてを見ずに帰るのは余りにも「もったいない」と思いますよ!!

釈迦堂で見る「枯山水」。静けさの中でそれぞれの思いにふける。

釈迦堂で見る「枯山水」。静けさの中でそれぞれの思いにふける。
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釈迦堂前の信楽庭
白州に配された大小18個の石は念仏の行者が生死の大海を渡る姿を表現しているそうです。
静寂の中でそれぞれの思いを馳せてみましょう。

ここ釈迦堂にまつわる伝説をひとつ。
お堂に安置されている「お釈迦様」は夜な夜な出歩かれるというお話。淀(現在の京都市伏見区)に住んでいた水次郎という男が近所でも評判のワルで、ある日を境に托鉢僧が男の前に訪れるようになったとか。腹を立てた水次郎は托鉢僧の頬に火箸をあてて火傷を負わせたところ、その僧は痛がらず声を上げる事なく黙礼をして去って行ったそうです。
後を追った水次郎はお寺に入り、そこで初めて托鉢僧がお釈迦様であった事を知り、今までの罪を悔い改める事を誓ったというお話しです。お釈迦様の頬にはその時に受けた傷が残り「頬焼けのお釈迦様」と呼ばれ、現在は釈迦堂のご本尊として祀られています。

鮮やかな紅葉のトンネル「紅葉参道」。あなたは何回見上げ、振り返りますか?

鮮やかな紅葉のトンネル「紅葉参道」。あなたは何回見上げ、振り返りますか?
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写真は紅葉参道から見た「薬医門」です。
この参道の両脇は紅葉で埋め尽くされ「紅葉のトンネル」としてこの時期は最も人気のあるポイントです。
撮影中も門付近に止まる観光客が多く見られ、何度も振り返って景色を見回したり、記念撮影をしてみたり…。
圧巻の紅葉参道を通る際は、回数制限などはありませんので何度も見上げて、振り返ってみてください!

さて、紅葉参道を入る手前に「じき堂・京藤庵」という期間限定の京の名物を堪能できる場所があります。
・京名物の八ッ橋、銘菓おたべ
・京漬物や京かまぼこ
・宇治茶、みたらし など
たくさんの京の味覚の販売(試食)があります。
さらに竹細工などの京の伝統工芸の展示や即売会もあり、観光客にはとってもうれしい出会いが待っています。

一枚食べたら止められない!京せんべいの専門店・小倉山荘「竹生の郷」。

一枚食べたら止められない!京せんべいの専門店・小倉山荘「竹生の郷」。

光明寺から直線距離でわずか600メートル。通称・光明寺道と呼ばれる府道10号線沿いにある京せんべい、おかきの専門店「小倉山荘・竹生(ちくぶ)の郷」。地元では百人一首のせんべい店として人気を博し、朝から車の行列ができるほどの人気店です。

人気の理由はふたつ。味とそのパッケージ(包装紙)にあります。百人一首をあしらったその包装紙はいかにも京都。もらった方も思わず「うわぁ〜!」と感嘆してくれるはずです。

中でもおススメは「嵯峨乃焼」。リピート率NO.1のせんべいはお店を代表する味です。秘伝の甘醤油に厳選された有明海苔が絶妙なバランスで口の中に広がります。歯ごたえも他にはない感覚。1枚だけで終わる人はほとんどいないはず。まさに「止められない止まらない」という言葉がぴったりです!
その他のおススメとして、をぐら山春秋(あられセット)、定家の月(せんべい)、うす焼きせんべいなどがあります。どれも百人一首にちなんだ包装紙に入りますので贈答用にぴったり!自分用には詰め替え用(愛食用)のお得なセットもありますのでご安心を(笑)。

併設された甘味点心処・小倉山荘CAFEでは、人気の秋限定メニューである秋詠みあんみつ(840円)、秋詠みパフェ(945円)、秋詠みぜんざい(787円)など古都のやわらかなやさしい味を堪能できます。

光明寺から車で5分も掛かりませんので、お帰りの際は併せてお立ち寄りください。

おわりに

いかがでしたか?

光明寺境内の紅葉指数は3/5(2013年11月16日現在)。見事に真っ赤に染まった紅葉トンネルがあなたを待っているはずです。ぜひ京都・西山随一の紅葉の名所・光明寺に足を向けてみてください。

なお光明寺は秋だけでなく、春には桜、夏には新緑、冬には雪の参道と四季折々の景色を堪能できます。

■入山料(特別期間中):
期 間:2013年11月16日(土)〜12月8日(日)
時 間:午前9時〜午後4時(午後4時半閉門)
入山料:高校生以上500円
※中学生以下無料
■アクセス:
阪急京都線「長岡天神」下車 臨時バスで約10分
JR東海道線「長岡京」下車 臨時バスで約20分
車 光明寺門前臨時駐車場 1回1000円(満車時は利用不可)

掲載内容は執筆時点のものです。 2013/11/16 訪問

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