福島県の銘桜・秋山の駒ザクラ〜里山の貴婦人たる美しき一本桜

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福島県の銘桜・秋山の駒ザクラ〜里山の貴婦人たる美しき一本桜

福島県の銘桜・秋山の駒ザクラ〜里山の貴婦人たる美しき一本桜

更新日:2017/02/08 10:55

大木 幹郎のプロフィール写真 大木 幹郎 巨木マニア、低山登山家、ブロガー

福島県は一本桜の大木が多い地域。日本三大桜の三春滝桜をはじめ、各地に樹齢300年以上とされる大桜が多数存在します。その中で、大きさ・立姿・景観に優れた、県北の代表格たる一本桜が「秋山の駒ザクラ」です。駒ザクラは川俣町の山間部に立つ、エドヒガンの大木。展望の良い山の斜面に、木々や田畑に囲まれ佇む、端正で美しい立姿の大桜。里山の貴婦人のような美しい一本桜をご紹介します。

秋山の駒ザクラは里山の美しき一本桜

秋山の駒ザクラは里山の美しき一本桜

写真:大木 幹郎

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福島県は一本桜の大木の宝庫で、各地に魅力的な大桜が点在。一本桜が集中し、かつアクセスも比較的容易な地域は、中通り地方の北部から中央部です。その中で、特に一本桜が多いのが中央部、三春滝桜がある三春町を中心とした地域。しかし、北部にも、大きさ・立姿・周囲の景観に優れた一本桜はあります。その代表格たるのが「秋山の駒ザクラ」。

駒ザクラは、福島市と西に接する川俣町の山間部、秋山の集落に立っています。エドヒガンの巨木で、大きさは樹高21m、幹周り5.1mの堂々たるもの。背が高く、枝張りは広く、端正で美しい立ち姿。見頃の時期は、例年では4月中旬。推定樹齢500年以上の古木ですが、花付きは良く、見事な花笠で着飾ります。山の木々や、集落の田畑に囲まれて佇む、格調高いその姿は、まるで里山の貴婦人のよう。

秋山の駒ザクラは里山の美しき一本桜

写真:大木 幹郎

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秋山の駒ザクラは、県道51号の沿線にある秋山集落の中、山の斜面に拓かれた耕地の奥に立っています。県道から田畑の間を縫う歩道(登り坂)を進み、駒ザクラの立つ斜面の奥へ。斜面下からの眺めは、山の木々を背景にした立姿(前項と本項の写真)。斜面の奥からの眺めは展望が良く、駒ザクラと共に、麓の集落や遠くの山々を見渡せます。青空を切り取る山の尾根と木々の緑、点在する田畑。駒ザクラの立姿をより一層に引き立てる素晴らしい景観です。

眺める位置で大きく印象の変わる一本桜

眺める位置で大きく印象の変わる一本桜

写真:大木 幹郎

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秋山の駒ザクラが立つ場所は、山の斜面に拓かれた耕地。周囲は開けた展望の良い場所のため、様々な位置から美しい立姿を鑑賞できます。駒ザクラに接近する前に見逃せないのが、斜面の奥の尾根上にある「亀の子岩」。これは亀の姿に見える岩で、近くからは見えません。北東に少し離れた歩道から、駒ザクラの頭上に眺められます(写真)。

眺める位置で大きく印象の変わる一本桜

写真:大木 幹郎

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秋山の駒ザクラは背が高く、全体的に円錐形の端正な立姿ですが、眺める位置によっては、その印象が大きく変わります。その一つが、北側の傾斜地から見上げた立姿。円形に広がった大きな花笠は、まるで別の一本桜のよう。

駒ザクラの周囲は傾斜地。高低差があり、少し移動するだけでも印象が変わります。根本の近くは保護のため立入れませんが、様々な位置から、お気に入りの立姿を探してみてください。

眺める位置で大きく印象の変わる一本桜

写真:大木 幹郎

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秋山の駒ザクラを、根本近くの真下から見上げられる場所は、東側の斜面。ここからの立姿は、特に背が高く感じられます。根本には古い石塔の群れ(駒ザクラの所有者・佐藤家の墓所)。古いものは江戸時代の末期(文政年間)、約200年近く昔のものがあるそうです。

古くから集落にとって特別な存在であった駒ザクラ。その名前の由来は、源義家(通称・八幡太郎)が駒を止めたとの伝説に因んだものです。源氏の祖先である英雄も、思わず馬を止めたくなる見事な一本桜。

駒ザクラと女神山は集落の2つのランドマーク

駒ザクラと女神山は集落の2つのランドマーク

写真:大木 幹郎

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秋山の駒ザクラの立ち位置は好展望。駒ザクラの西側からは、集落のランドマークの山、女神山(標高約599m)と重ねて眺めを楽しめます。なお、女神山へは、駒ザクラから徒歩約50分で登頂できます。

川俣町の歴史にも繋がる、女神山と小手姫の伝説をご紹介。
時は溯ること飛鳥時代。小手姫は、第32代天皇・崇峻天皇の皇后。崇峻天皇が蘇我馬子に殺害された後、小手姫はこの地まで落ち延びます。その後、里人に養蚕と織物の技術を教え、この地で亡くなった後、女神山の山頂に埋葬されたと伝えられます。古くから優れた絹織物の産地であった川俣町。その伝承者とされる小手姫は、機織の神様として祀られています。

秋山の駒ザクラへのアクセス

秋山の駒ザクラへのアクセス

写真:大木 幹郎

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最後にアクセスについて。
車では東北自動車道、福島スマートIC、または福島西ICから約30分。県北からは、国見ICから一般道を南下(国道349号線を経由)すると約40分。駐車場は休憩所の近くと、県道沿いの数箇所に設置されています。

鉄道では、福島駅からJR東北バスの路線を利用できます。川俣行きの路線で、福島駅・東口から青木平(コンビニ前)まで約25分の乗車。バス停から徒歩で約30分、国道114号線と立体交差する県道51号線へ降りて北上します。

駒ザクラは基本的に無料で見学できますが、開花期間中は、環境保全費(1人100円)の寄付にご協力ください。

女神山の麓に佇む里山の貴婦人に会いに

以上、秋山の駒ザクラのご紹介でした。一本桜の宝庫である福島県の中でも、大きさ・立姿・周囲の景観、共に優れたエドヒガンの大木です。立姿は、20m以上の高い背に、広く円錐形に整った美しい花笠。推定樹齢500年以上とされる古木ですが、花の量は申し分ありません。立地は山の斜面に拓かれた展望地。山の尾根や木々、麓の集落を背景に佇む、格調高いその姿は、まるで里山の貴婦人です。福島県の中通り地方で桜巡りをご予定の方。川俣町の銘桜、秋山の駒ザクラをお勧めいたします。

最後に、駒ザクラの近辺で、お勧めの観光スポットを2つご紹介。1つ目は福島市の花見山公園。桜と多種の花木に覆われた丘陵が絶景です。2つ目は道の駅・川俣。絹製品などの特産品を扱う施設・シルクピアをはじめ、農産物直売所、織物が体験できる施設で構成されています。駒ザクラと合わせて、この2つを巡れば、より充実した観光となるでしょう。

秋山の駒ザクラの開花情報、女神山の登山情報、道の駅・川俣の詳細については、関連MEMOのリンク、川俣町の公式ウェブサイトをご参照ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2016/04/11 訪問

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