五つの神社をめぐる京都の初詣!「京都五社めぐり〜四神相応の京〜」

五つの神社をめぐる京都の初詣!「京都五社めぐり〜四神相応の京〜」

更新日:2016/12/22 12:16

bowのプロフィール写真 bow トラベルライター
京都で初詣を計画しようにも、有名な神社が沢山ありすぎて絞りきれないなぁ‥。そんな貴方! もう絞らないでたっぷり五か所お参りしちゃいませんか? 平安の都・京都は風水に基づいて造られた都市。そんな京都の要所を守護する五社をめぐり、千年の都を堪能するという「京都五社めぐり」が今、静かに人気を呼んでいます。この「京都五社めぐり」で京都の初詣に出かけましょう!

京都五社めぐりとは?

京都五社めぐりとは?

写真:bow

平安の都・京都は中国の影響を受け、北に玄武、東に蒼龍、西に白虎、南に朱雀という「四神相応」の考え方を元に、風水に基づいて造営された都市とされています。そんな京都の東西南北を守護する社と中央を守護する平安神宮をめぐるというのが今回ご紹介する「京都五社めぐり」です。

「京都五社めぐり」でめぐる“五社”とは、北の玄武・上賀茂神社、西の白虎・松尾大社、東の蒼龍・八坂神社、南の朱雀・城南宮、そして平安神宮となっています。特に順番はなく、どこから詣り始めても大丈夫です。

また、この「京都五社めぐり」には専用の色紙が用意されています。最初の神社で色紙を授かり、各々の神社でご朱印を貰って色紙を完成させましょう! 満願すると記念品が最後の神社で授与されます。色紙は1000円、ご朱印は各300円です。この色紙を携えてめぐれば、ちょっとしたスタンプラリー気分で「京都五社めぐり」を楽しむことができるのでおすすめ!

それでは五社を順に紹介していきます。

北を守護する上賀茂神社

北を守護する上賀茂神社

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まずは玄武にあたる北を守護する「上賀茂神社」。正式名称は賀茂別雷神社(かもわけいかづちじんじゃ)とされるユネスコ世界文化遺産にも指定されているお馴染みの神社です。

京都でも最古の神社とされていて、鬼門にまく「清めの砂」の起源とされる細殿前の立砂などが有名です。また、京都三大祭の一つである葵祭の会場にもなるなど、京都でも重要な位置づけを持つ神社でもあるのです。

神社の正式名称にもある雷(いかづち)のご神威により、あらゆる災難を除く厄除けのご利益があるとされています。京都の初詣でかなり賑わいを見せる神社の一つです。

南を守護する城南宮

南を守護する城南宮

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城南宮は、京都市内中心部からは少し離れていることもあり、観光客にはあまり馴染みのない神社かもしれません。しかし、この城南宮は平安京遷都の際に、都の南を守護すべく建てられた神社です。また、京都御所の裏鬼門を守る神でもあったことから、方除(ほうよけ)の神として貴族の間から信仰されてきました。現在も「方除の大社」として、普請・造作・転宅・旅行・交通安全など、様々なご利益を得るために全国から参拝者が絶えません。

境内には大きな神苑・楽水苑があり、四季を通じて草花を楽しめます。春と秋の年2回行われる「曲水の宴」は王朝の雅を伝える伝統行事として有名です。

西を守護する松尾大社

西を守護する松尾大社

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松尾大社は京都でも最古の神社の一つ。松尾山の神霊を守護神として祀ったのが起源とされていて、平安時代は東に「賀茂の厳神」西に「松尾の猛霊」とされた由緒ある神社なのです。

この松尾大社は醸造の神としても有名で、全国の酒造家から信仰を集める神社でもあるのです。境内から湧き出る霊泉「亀の井」は延命長寿に名高い水とされ、この水を醸造時に加えるとお酒が腐らないとされています。亀の井の水を求めて行列が起こることもしばしば‥。そんな境内には全国の酒造家から奉納された酒樽がずらりと並びます。きっとご存じな酒造メーカーの樽も沢山ありますよ!

また、昭和の作庭家。重森三玲の遺作とされる名庭園「松風苑」もみどころの一つです。毎年、新年明けには大絵馬が設置され、初詣気分を盛り上げてくれます。

東を守護する八坂神社、中心に位置する平安神宮

東を守護する八坂神社、中心に位置する平安神宮

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松尾大社は四条通りの西の突き当り。その逆、東の突き当りに位置しているのが八坂神社です。京都三大祭の一つ、祇園祭はこの八坂神社のお祭りなのです。今では華やかな山鉾巡行などのイメージがある祇園祭ですが、疫病が流行した際に八坂神社の神にお祈りして始まったものが今に伝わっているとされています。

八坂神社の初詣は約100万人が訪れるとされ、全国でも有数の初詣スポットでもあるのです。そして、大晦日から元旦にかけての「おけら詣り」の参拝者が多いことも知られます。

「おけら詣り」は薬草のおけらを燃やして、その火を縄に移して持ち帰り、その火を火種にして雑煮を炊く際などに使うと、一年の無病息災がかなうとされるものです。元旦の京都市内はこの「おけら詣り」帰りの市民が、火が消えないよう縄をくるくると回しながら歩いて帰る姿をあちこちで目にできます。

そして、東西南北の中心部を守護する平安神宮があります。中心部という設定をされてはいますが、実際には八坂神社と距離は近くてそれほど時間もかからずに移動ができます。

平安神宮は平安遷都1100年を記念して市民の総社として鎮座しました。創建は明治28年なので、それほど歴史のある神社ではありません。しかし、有名な大鳥居など、京都のシンボル的な神社であり、年中観光客や修学旅行生が絶えない人気スポットとなっています。

平安神宮の社殿は、平安時代の正庁、朝堂院が再現されていて、ここにお参りすれば平安時代の風景・気分を味わえるということなのです!また、回遊式庭園の神苑も四季を通して見事な庭園ですので、こちらもおすすめしたいところです。

平安神宮は広大な境内ですので、初詣は混雑するものの、ゆったりと参拝ができますよ!

五か所めぐれば、ご利益も五倍?

せっかく京都で初詣をするなら、1か所だけで終わらないで、とことんめぐりましょう! ということで今回は「京都五社めぐり」での初詣をご紹介しました。

京都の観光は見どころが沢山あり過ぎて旅行の計画を立てるだけでも一苦労。でも、こういった決められたコースがあるとプラニングもしやすいかと思います。なお、この「京都五社めぐり」は1年じゅう開催されていますので、新年の初詣を逃した方でも大丈夫です!

さて、昨今の京都ではこういった“巡礼”が俄かにブームとなっています。若い方でも巡礼に興味を持っている人も増えており、こういった宗教色の薄い、スタンプラリー気分で観光と共に巡礼を楽しむ人も増えてきています。1日で満願も可能なライトな巡礼、「京都五社めぐり」もその人気の巡礼の一つとなりつつあります。神社にお参りすること自体、なかなか形として残らないものなのですが、「京都五社めぐり」は色紙を携えてめぐることができ、ちゃんと形として残るところも人気の原因かもしれません。

ただ単に有名な神社をめぐる、というところから一歩踏み出して、こんな“巡礼”の旅に挑戦されてはいかがでしょうか?

掲載内容は執筆時点のものです。 2013/11/04 訪問

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