グルメの超絶料理!群馬県板倉町・雷電神社のご利益付ナマズ

グルメの超絶料理!群馬県板倉町・雷電神社のご利益付ナマズ

更新日:2017/02/14 12:55

Naoyuki 金井のプロフィール写真 Naoyuki 金井 神社・グルメナビゲーター
昨今、ウナギの高騰から代用食として注目を浴びているのが「ナマズ」ですが、中世から日本では地震と関連付けられてきました。一方、食用としての歴史は平安時代から食されてきましたが、現代では一般的な食材とは言えません。しかし、群馬県板倉町にある「雷電神社」ではご利益のあるナマズが食べられると隠れた人気郷土料理なのをご存じでしょうか。
「地震を除けて、自信が付く」ナマズ、グルメなら見逃せませんね。

天地に轟く「雷電神社」

天地に轟く「雷電神社」

写真:Naoyuki 金井

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群馬県と栃木県、そして埼玉県の県境近くに位置する群馬県邑楽郡板倉町板倉にあるのが「雷電神社」。
社殿によれば創建は598年で、当時、伊奈良の沼に浮かぶ小島に、聖徳太子が神の声を聞いて祠を設け、その神を祀ったのが最初とされています。
万葉集にも詠われた伊奈良の沼は、現在雷電沼と名前を変え、祠のあったであろう小島には弁財天が祀られており、その光景はタイムスリップしたかのようです。

天地に轟く「雷電神社」

写真:Naoyuki 金井

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現在の境内となったのは江戸時代で、1674年、後に第五代将軍となる徳川綱吉が上州館林藩主となると社殿の大改修が行われて以降、徳川家三ツ葉葵の紋の使用が許されました。
祭神は火雷大神・大雷大神・別雷大神で、天地に轟き、火と水の動きを司る神と云われ、関東一円、特に利根川の中上域に分布する雷電神社の総本宮です。
そして雷電神社の本殿は、正面の真ん中に一本柱が立ち、その左右に扉が付くという、全国で七ヶ所しか見られない神秘の造りで、雷電のパワーが外に出ないようにし、偉大なるパワーを頂くのです。

天地に轟く「雷電神社」

写真:Naoyuki 金井

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境内には社殿、奥宮、末社八幡宮稲荷神社があり、左甚五郎10代目親方・石原常八による江戸建築彫刻の社殿と、伊邪那美大神を祀り縁結び・安産・家内円満のご利益がある奥宮は、群馬県指定の重要文化財です。また、群馬県内に現存する最古の神社建築である末社八幡宮稲荷神社は、国指定の重要文化財であり見どころの多い境内です。

地震を除ける「なまずさん」

地震を除ける「なまずさん」

写真:Naoyuki 金井

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社殿の奥にある社務所にあたるのが「別棟」。
ここに祀られているのが「なまずさん」です。もともとここ板倉の地はウナギやナマズなどの川魚が大切な食資源であり、特にナマズは天地に轟く雷電に結びつくこともあり、天からの授かりものとして大切にされたのです。

地震を除ける「なまずさん」

写真:Naoyuki 金井

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雷様を従えた怒涛の「なまずさん」がドドーンと鎮座しています。
かなりの迫力と力強さを感じるなまずさんで、撫でると「地震を除けて自信が湧き出る」と人気で、近隣から多くの方が訪れています。

地震を除ける「なまずさん」

写真:Naoyuki 金井

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なまずさんの横には「なまずの力 ハンカチ」なるものがあります。
このハンカチでなまずさんを撫でで、身近に備えておけば常に自信が漲ってくるという優れもののハンカチです。ご丁寧にも白、ピンク、黄、青の4色もあるのが嬉しいですね。
また、開運厄除けの可愛らしい「子なまず懐お守り」もあるので、併せて授与されてみてはいかがでしょうか。

ふっくら優しい「なまず定食」

ふっくら優しい「なまず定食」

写真:Naoyuki 金井

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なまずさんのご利益をいただいたら、グルメもうなる「ナマズ」をいただきましょう。
雷電神社の参道で鳥居の前にあるのが川魚料理の「小林屋」。参道を挟んで小林屋の目の前にあるもう一軒の川魚料理が「林屋」という、なんとも不思議な光景です。
「小林屋」は天保8(1837)年創業、180年の歴史ある老舗で、現在の店主は八代目小林雅美さん。店舗はまさに寅さんが現れそうな趣ある店構えです。
店内も昭和レトロ感があふれ、幾つかの色紙も飾られていてメディアの取材も多いのです。

ふっくら優しい「なまず定食」

写真:Naoyuki 金井

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一押しは「なまず定食」。
なまずの天ぷら1枚、なまずのたたき揚げ2ヶ、小魚煮、ご飯、味噌汁、漬物がついて何と720円と超リーズナブルな定食です。
天然の日本ナマズを使用しており、副業でナマズ漁をする地元の方から買い付けています。なまずの旬は肉厚になる10〜11月ですが、常連客のグルメは、春先に提供される「ナマズの卵の天ぷら」を心待ちにしています。
※料金は取材時の価格です。

ふっくら優しい「なまず定食」

写真:Naoyuki 金井

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肝心の味ですが、天ぷらは口に入れると“ふわっと”身がほぐれていく柔らかさです。臭みや癖もなく淡白な味わいからは、あのナマズの姿は想像できません。
一方、聞きなれないたたき揚げは、ナマズの有効利用として六代目が考案したもので、天ぷら用として使えない小さなナマズを使用しています。
レシピは、ナマズのすり身と豆腐、ニンジン、しその実、小麦粉、味噌をあわせて揚げたもの。外はカリッと芳ばしく中はふっくらと柔らかく、味噌としその実の風味漂うたたき揚げは、グルメには見逃せない逸品です。

大地の霊力「パワースポット」

大地の霊力「パワースポット」

写真:Naoyuki 金井

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最後はやはり神社らしくパワースポットで大地の神秘を感じてみましょう。
先にもご紹介した左甚五郎10代目親方・石原常八による「江戸建築彫刻」の数ある大型彫刻の注目は、子供達がウナギを捕まえている構図のものです。
これは方角が鬼門にあたることから魔性を持つとされるウナギをとらえることにより、悪難を避ける方位除けとして彫られたと考えられているパワフルな彫刻です。

大地の霊力「パワースポット」

写真:Naoyuki 金井

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大きな岩に真っ赤な手形、これは大関・雷電為右衛門のものと云われています。
雷電は江戸時代中期の名力士で、当時は横綱制度が無かった時代なので最高位の大関です。通算成績254勝10敗、勝率.962という大相撲史上未曽有の最強力士で、文字通りパワーあふれるスポットです。

大地の霊力「パワースポット」

写真:Naoyuki 金井

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境内にある不思議な杉の木。
これは801年東征してきた坂上田村麻呂が社殿を造営した際、その夜、境内にあった杉の木の梢に沼の中から灯が上がり闇を照らしたとされる伝説のご神木です。
現在は枯れて幹の一部から下部のみを残す「龍灯の杉」と呼ばれています。

パワーとグルメの「なまずさん」で自信と元気を頂こう

群馬県の板倉町の誇る雷電神社はいかがでしたか。
全国的にも珍しいナマズを祀った神社と、ナマズの郷土料理が一度に楽しめるのです。しかも歴史的な見所も多くあり多くの方に堪能していただけることでしょう。
是非、一度ご参拝してナマズの魅力を感じてください。

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掲載内容は執筆時点のものです。 2016/04/19 訪問

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