北関東一の庭園・徳明園の紅葉と、神秘の洞窟観音を訪ねて。

北関東一の庭園・徳明園の紅葉と、神秘の洞窟観音を訪ねて。

更新日:2017/10/08 19:16

下川 尚子のプロフィール写真 下川 尚子 ライター
北関東一の名園と評される「徳明園」が、群馬県高崎市にあります。
四季の移ろいとともにさまざまな表情を見せてくれる庭園ですが、とりわけ美しいのが紅葉の時期。数々の名木に重なって、燃えるような紅の華やかな姿を見せてくれます。紅葉のきれいな季節、そんな徳明園へ出かけてみませんか。ここでは徳明園とともに公開されている洞窟観音や、期間中に行われるライトアップイベントについてもご紹介します。

徳明園へのアクセス&概要

徳明園へのアクセス&概要

写真:下川 尚子

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徳明園は、高崎市の観音山丘陵の金沢山に位置します。「徳明園」「洞窟観音」、そして創設者である山田徳蔵のコレクションからつくられた「山徳記念館」の3つが併設されており、入場料は共通(800円)となっています。

アクセス方法は、公共交通機関なら、高崎駅より「ぐるりんバス」を利用(洞窟観音入口下車)、タクシーかマイカーの場合は高崎駅から10分程度。無料の駐車場がありますが、台数はさほど多くありませんので、紅葉が見ごろの時期は、午前中の早めの時間に訪れることをおすすめします。

周囲には、高崎の見どころとしては有名な「白衣大観音」がありますので、一緒にめぐってみるのも良いですね。では、チケットを購入し、いざスタートしましょう。

回遊式の日本庭園、徳明園を散策。夜にはライトアップも

回遊式の日本庭園、徳明園を散策。夜にはライトアップも

写真:下川 尚子

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では、まずは徳明園からスタートです。徳明園は、回遊式(園内を回遊して鑑賞する形式)の日本庭園。北関東では、そのスケールの大きさで有名です。自生の赤松に新潟の黒松など、さまざまな名木が配置されていますが、秋に美しいのはやはり紅葉。鮮やかな紅がなんとも華やかで、さらに折り重なる松や銀杏の姿を見ていると、思わず時間を忘れてしまいます。

高低差のある園路を巡っていると、その場所や角度によって見え方が異なり、多彩な美しさを発見できるでしょう。また、ところどころに配置されている石像もバリエーション豊かで、飽きることがありません。ここでは、じっくりと時間を取って、散策してみることをおすすめします。

回遊式の日本庭園、徳明園を散策。夜にはライトアップも

写真:下川 尚子

紅葉の見ごろは、例年11月中旬から12月上旬まで。高低差によって色づきが異なり、見ごろが長いことが特徴的な園です。紅葉の見頃に合わせて、夜にはライトアップも行われます。2017年の日程は以下のとおり。ライトアップもぜひ、ご覧になってみてはいかがでしょうか。

◆2017年のライトアップ
実施日:11月11、12、18、19、23、25、26日(予定)
時間:16時半〜19時(最終入園)
※紅葉の状況によってはライトアップは実施されない場合もありますので、事前にホームページで最新の情報をご確認ください。

洞窟観音を訪ねてみよう。

洞窟観音を訪ねてみよう。

写真:下川 尚子

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徳明園を出たら、次は洞窟観音を訪ねてみましょう。山中に掘られたこの洞窟が、洞窟観音への入り口。約400メートルの洞窟に、30体を超える石彫観音・仏像が安置された場所です。イメージされたのは、彼岸の楽土。深山幽谷になぞらえ、大瀑布・渓流を模した背景に、さまざまな観音像・仏像が配されています。

ここは、地域の豪商であった山田徳蔵が半世紀にわたって私財を投じ、建設されてきたもの。大きな機械など何もない時代に、山をくりぬいて作られた洞窟に、何体もの観音像。どれだけの財と情熱、時間を傾けて作られたのか、想像してみると途方もないほどです。圧倒的なスケールをぜひ感じてみてください。

静かな坑道を歩くと、最奥には神秘的な光景が。

静かな坑道を歩くと、最奥には神秘的な光景が。

写真:下川 尚子

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暗い坑道を歩いていると、左右に何体もの観音像が次々に現れます。
これらの観音像は、山田徳蔵が新潟出身の名工「高橋楽山」を招き、彫らせたものなのだそう。入口から奥へ向かって彫りすすめられた観音像は、進むにしたがって奥深い表情になっていくと言われています。ひっそりとした洞窟で、何体もの観音と向き合っていると、自身のあり方と向き合うような心地になるのが不思議です。

そして、坑道を歩いて行った最奥には、20メートルの高さの滝を模した渓谷が作られており、そこには7体の観音が配置されています。ぼんやりと浮かび上がる光景は、怖さを感じてしまうほどの空間で、なんとも神秘的です。

「白衣大観音」までハイキングもおすすめです。

「白衣大観音」までハイキングもおすすめです。

写真:下川 尚子

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洞窟から出たら、もう少し歩いてみましょう。ここでは取り上げていませんが、前述した創始者、山田徳蔵のコレクションからつくられた山徳記念館も近くにあります(入場料は共通券となっています)ので、そちらにも立ち寄ってみてください。

また、歩くのが好きな方は、もう少し散策してみるのもおすすめです。洞窟の出口近くには山中へ続く石段があり、そこを登った先には散歩道「高崎自然歩道」があります。

遊歩道を通じて、高崎市の名所「白衣大観音」のところまで歩けます(15〜20分ほど)。高さ41.8メートルの観音像は、なかなかの迫力。秋の散歩道は気持ち良く、歩いているだけで爽快です。ぜひ、足を延ばしてみてくださいね。

神秘の洞窟観音と徳明園の紅葉をもとめて

群馬でも比較的アクセスの良い高崎。おすすめ紅葉スポットとして、徳明園をご紹介してみましたが、いかがでしたか?見ごろが長く、12月上旬までギリギリ紅葉狩りに間に合うのが、いいところですね。

ここでは軽く触れるにとどめましたが、お近くのスポット、白衣大観音の紅葉もおすすめ。こちらは観音像の白と紅葉の紅のコントラストが華やかです。ぜひ足を延ばしてみてくださいね。

<徳明園・洞窟観音 基本情報>
住所:群馬県高崎市石原町2857
電話:027-323-3766
アクセス:高崎駅西口ぐるりん観音山線片岡先回り 20分 「洞窟観音入口 」下車
紅葉の見頃:11月中旬〜12月上旬

この記事の関連MEMO

掲載内容は執筆時点のものです。 2013/11/23 訪問

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