愛媛で“わたしの器”に出逢う旅!砥部焼人気窯元おすすめ5選

愛媛で“わたしの器”に出逢う旅!砥部焼人気窯元おすすめ5選

更新日:2017/02/20 18:39

林 ぶんこのプロフィール写真 林 ぶんこ 四国の山道探検家、0850ライダー
砥部焼というとぽってりとした肉厚の白磁に藍色の重いうつわが頭に浮かぶと思いますが、実は現代砥部焼は普段使いに軽いものが多く、バリエーションもかなり豊富。伝統的なものからカラフルなもの、アジアンなもの北欧風なもの、現代の食卓に映えるお洒落なデザイン&スタイルのうつわがいっぱいです。100軒以上の窯元が集まる愛媛県砥部町から、あなた好みのお気に入りがきっと見つかる人気窯元5軒をご紹介します。

水彩画のような淡い表現、季節をコーディネート「東窯」

水彩画のような淡い表現、季節をコーディネート「東窯」

写真:林 ぶんこ

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水彩画のような淡い色調の絵付けが特徴の「東窯」。現代砥部焼のパイオニア的存在で、季節にあったテーブルコーディネートができる華やかで可愛らしい作品を毎期発表しています。

写真はみずみずしいイチゴの色彩が印象的な2017年春の新作のマグカップ。

水彩画のような淡い表現、季節をコーディネート「東窯」

写真:林 ぶんこ

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フィリピン出身の陶芸家、大東アリンさんが東窯で作品を創りはじめたのは今から28年前。当時は伝統的な砥部焼しかなく、その中でアリンさんの創る砥部焼はかなり異色なものとして扱われたそう。今では現代砥部焼のパイオニアとしてアイコン的存在のアリンさん、本業の絵付けの他にも同じ愛媛の今治タオルとコラボしたり、デザイナーとして多岐にわたって活躍されています。

そんなアリンさんが描くうつわのテーマは「日本の着物の帯のようなうつわ」。単体でも美しく、主役の着物を引き立たせる調和性をもつ帯。そんな帯のように、料理を引き立たせ、食事が終わってからも楽しめるうつわ。「お皿を使ってくれる人がいつもハッピーでいられること。後片付けも楽しく出来るうつわを心がけています」とアリンさん。

写真のそばちょこは、定番ハミングバードと夏をイメージした季節のもの。こんな可愛らしいうつわならお皿洗いも楽しくなりますよね。

水彩画のような淡い表現、季節をコーディネート「東窯」

写真:林 ぶんこ

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根強い人気の定番シリーズをいくつか持つ東窯の中でも、最近の一番人気がこちら「PS Blue」シリーズ。追伸という言葉が持つイメージのように、ひかえめな青を使ったシンプルなデザイン。

青の花びらの濃淡をアクセントにしたこのシリーズは、機能的で使いやすく、どこか北欧的。実際フィンランドの人が買い付けに来たこともあるそうです。伝統的な砥部焼スタイルのぽってりしたどんぶりも、このシリーズに入ればサラダボウル、パスタボウルとしてスタッキングも美しく、スタイリッシュな存在に。

主役を引き立たせる魔法色!ヨシュアブルーのヨシュア工房

主役を引き立たせる魔法色!ヨシュアブルーのヨシュア工房

写真:林 ぶんこ

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伝統的な砥部焼は、呉須と呼ばれるコバルトを含んだ藍色の顔料で絵付けをしています。一見同じような藍色に見えますが、その呉須の配合の仕方や焼き方によって出てくる藍の色は千差万別、窯元によって微妙に色が違います。

ヨシュア工房ではその呉須に砥部の山の石を砕いて入れて、独特の深みを出しています。そうして生まれた色が、瀬戸の海と伊予の空の深い青色、ヨシュア工房にしか出せないディープな青藍色のヨシュアブルーです。

ジャンルを問わず、どんな料理でも引き立たせてくれると評判のヨシュアブルーシリーズ。和食のみならずイタリアンやスペイン料理の店などからも発注が多いのだそうです。

主役を引き立たせる魔法色!ヨシュアブルーのヨシュア工房

写真:林 ぶんこ

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ヨシュアブルーシリーズは、藍と白だけのシンプルデザイン。美しさを左右するのは、白藍のバランスと絶妙なグラデーション。この絶妙な色の美しさを出しているのはスプレーガン。刷毛塗りではなく、数種類のスプレーガンを使い分け、細かく何度も何度も色を吹き付けて、色の厚みとグラデーションを出しています。

「しあわせを呼ぶ招き肉球」は人気のデザインですが、このような可愛らしい肉球を表現するのはかなり難しいそうで、工房代表の竹西さんしか現在は作れないとのこと。「疲れるからあまり作らない」と竹西さんは笑います。レア度高い肉球デザイン、見つけたら即買いをおすすめします。

主役を引き立たせる魔法色!ヨシュアブルーのヨシュア工房

写真:林 ぶんこ

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高度な技術が要求されるヨシュアブルーのグラデーション。色も技術もヨシュア工房だけのオリジナル。この深い藍青が欲しい、と近頃では食器だけでなく、ランプシェードや手洗い鉢の引き合いも増えているそうです。

ヨシュアブルーはどんな食材をも引き立たせる魔法の色として近年人気急上昇中。マグカップもコーヒーの色を引き立たせ、より一層美味しく飲めると評判で、2017年4月期の藤原竜也さん主演のTBS系金曜ドラマ「リバース」で存在感ある小道具として使われるそうです。ヨシュアブルーカップ、ぜひチェックしてみてくださいね。

独特なつや消しと手触り「すこし屋松田窯」、優しいデザインとこだわりのろくろ成形「森陶房」

独特なつや消しと手触り「すこし屋松田窯」、優しいデザインとこだわりのろくろ成形「森陶房」

写真:林 ぶんこ

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小紋柄や絣など、和柄をポップにアレンジした絵付けが特徴の「すこし屋松田窯」。つや消しの陶肌が手触りよく、日常使いにピッタリ。大きめの高台が手になじむくらわんか茶碗と箸置きのセットは、お土産としても人気があります。

独特なつや消しと手触り「すこし屋松田窯」、優しいデザインとこだわりのろくろ成形「森陶房」

写真:林 ぶんこ

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ぽてっとしたシルエットがほっこりした雰囲気を醸し出すマグカップ。小紋柄が一番人気だそうですが、どれも可愛らしくて迷っちゃいますよね。

独特なつや消しと手触り「すこし屋松田窯」、優しいデザインとこだわりのろくろ成形「森陶房」

写真:林 ぶんこ

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「森陶房」は型を使わず全てろくろ引きで成形しています。土ものらしさを出した、温かみのあるメルヘン調のデザインが人気です。写真はグレー地のマット調の質感が使いやすいと評判の「青い鳥」と「小さな森」シリーズ。

伝統的な砥部焼スタイルに大人可愛い絵付け「梅乃瀬窯」

伝統的な砥部焼スタイルに大人可愛い絵付け「梅乃瀬窯」

写真:林 ぶんこ

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昔ながらのぽってりとした厚みのある伝統的な砥部焼の形に、シンプルで大人可愛い絵付けが新しい「梅乃瀬窯」。

伝統的な砥部焼スタイルに大人可愛い絵付け「梅乃瀬窯」

写真:林 ぶんこ

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丈夫であっさりとしたデザインは何にでも合わせやすく、食器としての使い方だけでなくンテリア小物としても人気があります。中でも箸置きはアクセサリートレイとしても使われる割合が多いんだそう。

人気窯元の作品が一度に揃うカフェ&セレクトショップ「ギャラリー紫音」

人気窯元の作品が一度に揃うカフェ&セレクトショップ「ギャラリー紫音」

写真:林 ぶんこ

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個性豊かな砥部焼のうつわは色々欲しいけど、限られた時間で一軒一軒回って探すのは大変!という旅行者の方におすすめなのが、現代砥部焼のセレクトショップ「ギャラリー紫音」。常時10軒以上の人気窯元の作品を豊富に取り揃えています。

今回ご紹介した、東窯を除く全ての窯元の作品は「ギャラリー紫音」で購入することができます。また東窯と同じ陶里ヶ丘にあるので、東窯へもスグの近さです。

人気窯元の作品が一度に揃うカフェ&セレクトショップ「ギャラリー紫音」

写真:林 ぶんこ

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ギャラリーカフェとしても営業しており、コーヒーとシフォンケーキのメニューがあります。うつわ探しに疲れたら、「ギャラリー紫音」のコーヒーでほっこり、ひと休みしてください。

人気窯元の作品が一度に揃うカフェ&セレクトショップ「ギャラリー紫音」

写真:林 ぶんこ

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コーヒーを飲みながらゆったりうつわ選びが出来るよう、ギャラリー紫音ではカフェスペースを多くとっています。2階部分はすべてカフェスペースとなっています。

「どんな砥部焼を選んでよいか分からない…」「いろいろ見すぎてどんなうつわがよいのか分からなくなってしまった…」そんなあなたはぜひギャラリー紫音へ行ってみてください。聞き上手なスタッフの方が話を伺って、あなたにピッタリな素敵な砥部焼をセレクトしてくれますよ。

小さな窯元が集まる砥部のまちはサイクリングにも最適

バリエーションが豊富な現代砥部焼は、手作り作業の小さな窯元で作られています。企画制作から販売まで全てを各窯元で行っているため、突然訪ねて行っても留守の場合もあります。また各窯元にある在庫も少ないので、「ここの窯のこれが欲しい!」と決まっている場合は、あらかじめ窯元に連絡を入れて置いた方が確実です。

目当ての窯元が留守で、ふらりと入ったお隣でお気に入りのうつわを発見!ということもよくあります。100以上の小さな窯元が軒を並べる砥部のまちは、自分だけのうつわ探しのサイクリング旅にも最適。「砥部焼伝統産業会館」と「砥部焼観光センター炎の里」ではレンタサイクルも設置されています。

掲載内容は執筆時点のものです。 2017/02/17 訪問

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