静かな境内で花見気分を満喫!春の京都西陣・穴場寺社4選

静かな境内で花見気分を満喫!春の京都西陣・穴場寺社4選

更新日:2017/03/06 17:49

木村 優光のプロフィール写真 木村 優光 和風景写真家、夜景愛好家
京都市上京区に位置する西陣は織物で有名なエリアで、大きな観光名所としては数多く存在していませんが、中には素晴らしい庭園を持つ寺社も存在します。特に桜の咲く季節になると、こじんまりとした境内庭園がピンク一色になる光景は見応え十分!そこで桜の木が植えられた境内庭園を持つオススメ寺社を4つ紹介します。どれもが目立たない場所に位置するため、穴場度は非常に高く、静かな境内にて花見気分を存分に味わおう!

おかめ桜と呼ばれる枝垂れ桜に一目ぼれ!「千本釈迦堂」

おかめ桜と呼ばれる枝垂れ桜に一目ぼれ!「千本釈迦堂」

写真:木村 優光

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「千本釈迦堂」は京都市上京区の西陣エリアに位置する小さな寺院です。すぐ西側には北野天満宮や花街である上七軒があるため、西陣でも比較的メジャーな観光名所が点在するエリアです。

しかし、五辻通りと呼ばれた小さな通りに面しているため、通りを通らない限り「千本釈迦堂」の存在を知っている方はそう多くありません。山門も通りから奥まった場所にあり一見見落としがちですが、実際に訪問してみると、かなり良い雰囲気の境内!

おかめ桜と呼ばれる枝垂れ桜に一目ぼれ!「千本釈迦堂」

写真:木村 優光

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石塔に「千本釈迦堂」と掘られた入口から長い参道を進めば山門!そして境内へと入ってみましょう。すぐさま真正面には本堂がどっしり構えています。こじんまりとした境内ですが、本堂の前には巨大な枝垂桜が植えられています。その名も「おかめ桜」!

春先には写真のように薄ピンク色のかわいらしい花を咲かせるおかめ桜は、「千本釈迦堂」のシンボルとなっていて、一見の価値あり!境内が狭いせいか、おかめ桜の全体像を写真に撮ろうとすると、広角レンズは必須!写真はフルサイズ機で28mmですので、APS機のデジタルカメラですと、20mm以下のレンズをオススメします。

おかめ桜と呼ばれる枝垂れ桜に一目ぼれ!「千本釈迦堂」

写真:木村 優光

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そして、「千本釈迦堂」はおかめ発祥の地と言われてきたため、境内の東側には「おかめ塚」と呼ばれるエリアがあり、その中にはひときわ目立つ存在のおかめの銅像が設置されています。目の前に咲くおかめ桜とおかめの銅像とのコラボレーションは、「千本釈迦堂」をイメージした1枚!

なお、「おかめ塚」にもお参りすると、縁結び、夫婦円満、子授けにご利益があるとされていますので、一つでも当てはまる方は「千本釈迦堂」の境内にひっそりと佇む「おかめ塚」を訪問してお参りしてみてはどうでしょうか?!

多宝塔と桜のコラボレーションは必見!「本法寺」

多宝塔と桜のコラボレーションは必見!「本法寺」

写真:木村 優光

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西陣でも織物工場が多い中心部に「本法寺」があります。日蓮宗僧侶である久遠成院日親上人によって創建された日蓮宗の本山で、境内敷地は西陣エリアの寺院の中でも広い方!その中に桜の木が所々に植えられています。

門は南を除く三方にあり、特に大きい山門としては小川通りに面した東側!通りから山門を眺めてみると、左側に桜の木があるため、春先は満開の桜と山門のコラボレーションを見ることができます。

山門の真向かいには格式高い茶道教室の「表千家」、「裏千家」があるため、この一角は京都の歴史と風情を感じることができる貴重な場所です。本法寺を訪問の際には同時にチェックしてみよう!

多宝塔と桜のコラボレーションは必見!「本法寺」

写真:木村 優光

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境内の中でひときわ目立つ建造物といえば、本堂の真横に位置する多宝塔!西陣エリアを含めた洛中唯一の多宝塔と言われていて、建物内には釈迦如来、多宝如来が祀られています。

桜の木が多宝塔を囲むかのように植えられているため、春先は格好の被写体になります。境内にはその他、開山堂、鐘楼、庫裏、書院などといった歴史的建造物があり、どれもが京都府の指定有形文化財に指定されています。それぞれの建物は桜の木との相性も良く、じっくりと観たり写真を撮ったりして回ることをオススメします。訪問する人もそれほど多くないため、さまざまな角度から花見を楽しむことができます。

山門横の枝垂桜は必見!「妙覚寺」

山門横の枝垂桜は必見!「妙覚寺」

写真:木村 優光

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「妙覚寺」は西陣エリアでも東寄りに位置する寺院で、日蓮の弟子の日像によって開山された寺院!境内の広さはそこそこ広いですが、その中に主だった歴史建造物としては、本堂と祖師堂!そして観光寺院ではありませんので、ガイドブックにも掲載されることはほとんどありません。

春先は山門横の枝垂れ桜がものの見事な枝ぶりで、境内に入らなくとも、山門前の上御霊前通りから春の京都を感じることができる貴重な寺院です。しかし、上御霊前通りはそれほど大きい通りではないので、通らなければ「妙覚寺」の存在になかなか気が付くことはできないでしょう。しかし山門と枝垂れ桜のコラボレーションを見るだけでも訪問価値は非常に高いです。

山門横の枝垂桜は必見!「妙覚寺」

写真:木村 優光

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そんな「妙覚寺」ですが、本堂への入口でもある庫裏周辺に綺麗に整備された庭園風のエリアがあります。ごく一般的な庭園風ですが、山門の枝垂桜を一目拝見するとともに、庫裏前の庭園を見るのもオススメ!

苔の生えた庭園に石塔、黒松などが綺麗に配置されていて、山門前の枝垂れ桜が植えられたエリアとは色彩が対照的な様子!緑多き庭園は背後の庫裏とも相性がよく、桜ばかり見ていたピンク色の脳裏を少し落ち着かせてくれます。

狭い境内に咲き乱れる枝垂桜は天を覆うピンク色の番傘!「水火天満宮」

狭い境内に咲き乱れる枝垂桜は天を覆うピンク色の番傘!「水火天満宮」

写真:木村 優光

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「水火天満宮」は京都市上京区の堀川通り沿いにある小さな天満様で、小さい本堂に狭い境内が特徴的です。天満様というからには、祀られている歴史上の人物は、学問の神様である菅原道真!

境内の中央には、その半分を覆い尽くすような巨大な紅枝垂れ桜があるため、春先になると境内上空はピンク一色に!そのため堀川通りからでも、境内を覆うピンク色の番傘のような枝垂れ桜は存在感抜群!

狭い境内に咲き乱れる枝垂桜は天を覆うピンク色の番傘!「水火天満宮」

写真:木村 優光

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紅枝垂れ桜の下にはベンチが置かれているため、実際に座ってみると巨大なピンク色の番傘の下にいるかのよう!こんな光景に包まれていたら、何時間も長居をしたくなりますよね?!

なお、南隣には扇町児童公園があり、こちらにもソメイヨシノが植えられている関係、家族連れで花見を楽しむことができます。一般的な公園ですので敷物を敷いての花見も問題なし!遊具器具もあるため、お子さんと一緒でも十分に楽しむことができます。

観光エリアが少ないからと言って侮ってはいけない!西陣エリア

京都の西陣といえば織物が有名ですが、実は隠れた観光名所が点在するエリア!ガイドブックにまり掲載されないことから、観光客があまり訪問せず、桜の名所が点在していることもあまり知られていません。そのため、どの寺院や神社も比較的訪問する人は少なく、ゆっくりと花見を楽しむことができます。

西陣エリアにはメジャー観光エリアの寺院とは違い、それほど広い境内の寺院が揃っているわけではありませんが、逆に狭い境内だからこそ魅力的要素が集約されていると考えると、見ごたえ十分!春は西陣エリアの寺社を訪問して、静かな花見気分を味わってみよう!

なお、西陣エリアの桜の見頃は毎年3月下旬〜4月上旬。

掲載内容は執筆時点のものです。 2014/08/30−2016/04/02 訪問

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