写真:羽田 さえ
地図を見る永尾神社があるのは熊本県、宇城市不知火町の海沿い。宇土半島の南側を走る国道266号線沿いですが、入口が少し分かりにくいのでご注意を。
まるで広島の厳島神社のような、海の中にそびえたつ鳥居が目を引きます。潮の満ち引きによって、景色が大きく変わるのが特徴です。海水面が比較的高いタイミングでは、海に浮かぶ鳥居と、二本の灯篭が幻想的。反対に潮が引いている時間帯には地続きになり、鳥居の足元まで歩いて行くことができます。
写真:羽田 さえ
地図を見る鳥居の建つ海から陸に目を移すと、そこは小高い丘。丘に上る急な階段が、お社への入口です。近くにある駐車場に車を停めて、徒歩で参道に入りましょう。
写真:羽田 さえ
地図を見る永尾神社の歴史は古く、創建は713年(和銅6年)。海の神様であり、神武天皇の母でもあるタマヨリヒメノミコトが主祭神です。タマヨリヒメノミコトが海からエイに乗って現れ、鎮座したのがこの地であり、ちょうどエイの尾にあたる場所であったことから永尾神社と名付けられたと伝えられています。そのため氏子の中には、神の使いであるエイは決して口にしないという人もいるのだとか。
写真:羽田 さえ
地図を見る小高い丘を上りきった先に、ひそやかにたたずむ小さなご本殿。海風が通りぬける林の中、海に向かって建っています。初めて見るのに、どこか懐かしさを感じるような雰囲気をもつお社です。
傍らに並んだ絵馬にも注目。ちょっと珍しい、エイの絵が描かれた絵馬がずらりと並んで奉納されています。
写真:羽田 さえ
地図を見るご本殿の正面で、不思議な存在感を放っているのは土俵。熊本県内の古い神社では、奉納相撲を行うための土俵が設置されていることがあります。現在はプロスポーツとしてのイメージも強い相撲ですが、もともとは神道にもとづく神事のひとつ。そんな日本文化の奥深さを垣間見ることができるスポットです。
写真:羽田 さえ
地図を見る永尾神社の境内から見渡せる八代海は、不知火(しらぬひ)が見られることでも知られています。不知火は旧暦の8月1日前後、干潮の未明にだけ現れる不思議な火のこと。蜃気楼の一種であり、漁り火や対岸の街の明かりなどの光が異常屈折することが原因と考えられています。
普段はとても静かな境内がたくさんの人で賑わうのが、不知火観望のタイミング。旧暦8月1日には八朔祭(はっさくまつり)も行われるため、あわせて神秘的な不知火を一目見ようと、大勢の人が参拝に訪れます。
写真:羽田 さえ
地図を見る季節や時間帯、海の状態によって、さまざまな表情を見せてくれる永尾神社で、一番の絶景が見られるのは夕景。八代海の穏やかな水面に、沈んでいく夕日が写り込む時間帯の神々しい美しさは必見です。
写真:羽田 さえ
地図を見るこの鳥居の美しい夕景を写真におさめるなら、ベストシーズンは12月。空気が澄んでクリアな写真が撮れるだけでなく、日の入りと満潮が重なるタイミングであれば、海に浮かぶ鳥居の間に夕日が沈むこともあるのだとか。忘れがたい、旅の思い出になりそうな風景です。
海に浮かぶ鳥居と丘の上のお社が印象的な「永尾神社」、いかがでしたか?
ずっと昔から地元の人々の信仰を集めてきた、土地に根ざした神社です。海辺の美しい風景についついテンションが上がりがちですが、マナーを守って心静かに参拝したいものですね。
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(2024/3/28更新)
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