歴史ある世界遺産の大学都市!スペイン・サラマンカ

歴史ある世界遺産の大学都市!スペイン・サラマンカ

更新日:2017/03/11 11:44

菊池 模糊のプロフィール写真 菊池 模糊 旅ライター、旅ブロガー、写真家
スペイン西部に世界遺産の大学都市サラマンカがあります。大聖堂や修道院の建物も素晴らしく、雰囲気のある街並みが広がっていますので、ゆっくりと散策してください。

サラマンカ大学は風格あり!

サラマンカ大学は風格あり!

写真:菊池 模糊

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サラマンカはスペイン西部にある古い都市で、ユネスコの世界遺産に登録されています。古代から開けた場所で、中世には大学都市として発展しました。歴史と文化の香りがする素敵な町といえるでしょう。

ここでは13世紀初に創設されたヨーロッパ最古の大学の一つであるサラマンカ大学が有名。かつて「知識を欲する者はサラマンカへ行け」と言われた名門総合大学で、フランス王ルイ14世の宰相マザランもここで学びました。現在でも学生数は3万人をこえ、世界各地からの留学生が滞在していますので、国際色豊かな学生たちの姿を見かけます。

サラマンカ大学は風格あり!

写真:菊池 模糊

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サラマンカ大学の校舎は学部ごとに旧市街のあちこちに散らばっており、その石造りの風格ある建物が街の歴史に調和して溶け込んでいます。写真は「アナヤ宮殿」と呼ばれる代表的な大学の建物の入り口の一部分で、現在ここは大学事務所と文献学部校舎。向かい側にはアナヤ広場を挟んでサラマンカ大聖堂(新カテドラル)があります。

大聖堂は比類なき美しさ!

大聖堂は比類なき美しさ!

写真:菊池 模糊

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この町で最大の建物はサラマンカ大聖堂で、新旧のカテドラルが並んで一体化して建っています。写真の右側の低い三角屋根が12世紀の旧カテドラルでロマネスク様式、左側の高いドームが16世紀から18世紀にかけて建造された新カテドラルでゴシック様式。いずれもサラマンカのシンボルとして比類なき美しさで佇立しています。

建物全体に威厳があり、外側のレリーフや、内部の祭壇や絵画も見事なもの。スペインの人々の宗教的情熱が肌で感じられます。なお、日時は限られますが、この大聖堂の鐘楼に上ることも可能ですので、時間に余裕があり体力に自信のある方はチャレンジしてみてください。

大聖堂は比類なき美しさ!

写真:菊池 模糊

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複合的な巨大建築物であるサラマンカ大聖堂は、近くで見るより、少し遠くから見ると綺麗です。写真は、サラマンカの南側を流れるトルメス川の河岸から、夕刻に大聖堂を撮ったものですが、夕日を浴びて立体的に赤く輝いています。このように、視点を変えていろいろな角度から見て、大聖堂の景観を満喫してください。

サン・エステバン修道院は圧巻!

サン・エステバン修道院は圧巻!

写真:菊池 模糊

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大聖堂前のアナヤ広場からトスタド通りを東へ下ると、サン・エステバン修道院が現れます。ここは、ドミニコ会の修道院で、百年かけて17世紀初に建造されたもの。そのファサードは、プラテレスコ様式の大傑作で、まさに圧巻です。酸化鉄を含有した赤っぽい石に、おびただしい装飾が施され見る者を驚嘆させます。プラテレスコ様式とは、ルネサンス様式をイスラム的空間感覚により再構成したスペイン特有の建築様式で、その細かい装飾が銀細工(プラテリーア)を連想させることからきています。

サン・エステバン修道院は圧巻!

写真:菊池 模糊

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初春から初秋にかけて、サン・エステバン修道院を訪問すると、屋根上にコウノトリが営巣しているのが見られます。西ヨーロッパのコウノトリは、冬はアフリカで越冬し、初春に地中海を渡ってきて、高い建造物か大木の樹冠に巣をつくり子育てをします。修道院の屋根の上には、何組ものコウノトリの夫婦が巣を守っており、その巣が落ちないように保護している人工的な籠状の構造物もあります。

世界遺産の建物の上でコウノトリが営巣するのを大切にしている光景は非常に感動的で、日本ではとても考えらないことでしょう。

サラマンカの街歩きは楽しい!

サラマンカの街歩きは楽しい!

写真:菊池 模糊

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アナヤ広場からマヨール広場にかけての通り(Calle Rua Mayor)は歩行者天国になっており、オープンカフェが道路に店を広げ、多くの人々が散策を楽しんでいます。土産物屋やカフェだけでなく、軽食屋のバルがありタパス(小皿料理)も楽しめます。

サラマンカ近郊は畜産業が盛んなことから、肉料理を提供する店が多く、イベリコ豚の生ハムが大人気。特におすすめは、生ハムやチョリソーの入った「オルナッソ」というサラマンカ名物のパイです。生ハムは日本に持って帰れないため、ぜひここで味わってみてください。

サラマンカの街歩きは楽しい!

写真:菊池 模糊

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サラマンカは、国際的な大学町なので治安が良く物価も安く、町の人々が外国人に親切なので、街歩きに最適です。旧市街の見どころとしては、上記以外に、古代に建造されたローマ橋、ホタテ貝をあしらった貝の家、大きなマヨール広場、サンマルコス教会、ラプリシマ教会、サラマンカ博物館などがあります。小さな教会やミュージアムもたくさんあります。

また、新市街には新しい教会やスーパーマーケットもありますので、様々な形で滞在を楽しめます。写真は、トルメス川南の新市街にある宗教施設(Padre Paules Editorial Ceme)で、美しい姿を見せてくれます。こうした新発見のある街歩きも楽しんでください。

最後に

サラマンカは観光で訪問される方が多いですが、若い方なら留学先として考慮するに値します。治安も良く受け入れ体制も整っているので、スペイン語を学ぶ短期滞在先としてもおすすめです。

サラマンカはスペインの西端にあり空港が無いので、ややアクセスが不便です。鉄道駅はありますが、バスのほうが断然にお得です。マドリードから入るのが一般的ですが、ポルトガルから入るバス路線もあります。

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掲載内容は執筆時点のものです。 2017/02/24 訪問

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