世界的冒険家のエネルギーを感じよう!兵庫・豊岡「植村直己冒険館」

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世界的冒険家のエネルギーを感じよう!兵庫・豊岡「植村直己冒険館」

世界的冒険家のエネルギーを感じよう!兵庫・豊岡「植村直己冒険館」

更新日:2017/03/27 15:23

的野 峻一のプロフィール写真 的野 峻一 建物スポットナビゲーター

日本人初のエベレスト登頂、世界初の五大陸最高峰登頂などの偉業を成し遂げたことでも知られる世界的冒険家・植村直己(うえむら なおみ)。同氏の生まれ故郷である兵庫県豊岡市には、その偉業を展示した博物館「植村直己冒険館」があります。大自然の中に共生するように建つ冒険館は、建築・土木から高い評価を受ける名建築としても有名。展示された装備品や冒険のノウハウに触れながら、冒険へのエネルギーを感じてみませんか。

雄大な豊岡の自然が生んだ冒険家・植村直己

雄大な豊岡の自然が生んだ冒険家・植村直己

写真:的野 峻一

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植村直己(戸籍名:直已)氏は兵庫県城崎郡日高町(現:豊岡市)で1941年に生まれました。明治大学山岳部に入部後は登山に没頭し、海外進出後もマッターホルン・アコンカグアといった世界の名峰を登頂。日本山岳会によるエべレスト登頂隊のメンバーに抜擢され、1970年に日本人初のエベレスト登頂者に。さらにその3ヶ月後には北米最高峰マッキンリーの単独登頂を成功させ、世界初の五大陸最高峰登頂者として世界的にその名が知れ渡ることになります。

その後は登山だけではなく、犬ゾリによる人類史上初の北極点・グリーンランド単独行を成功。イギリス王室よりバラー・イン・スポーツ賞を受賞し、登山家のみならず"冒険家"としての名声も得ることになります。1984年に世界初のマッキンリー冬期単独登頂を43歳の誕生日と同日に成功させましたが、その帰路で消息不明となりました。享年43歳。命日の2ヶ月後に国民栄誉賞を受賞しました。

雄大な豊岡の自然が生んだ冒険家・植村直己

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冒険館や植村氏の生家のある兵庫県豊岡市日高町は、低く緩やかな山々に囲まれた盆地の風景が広がっているのが特徴。周囲に田畑が広がり、野鳥が大空を舞い、東部には水流のおだやかな円山川が流れています。時間がゆったりとながれる雄大な自然風景が、世界的冒険家の穏やかで挑戦的かつ探究的な精神を培ったのです。

雄大な豊岡の自然が生んだ冒険家・植村直己

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JR山陰本線の江原駅から少し離れた場所に建つ「植村直己冒険館」は、この日高町出身である植村氏の偉業を讃える目的で1994年にオープンした市立博物館です。この地域には冒険館以外に「植村直己記念スポーツ公園」が整備されており、豊岡の大自然の中でスポーツができるようになっています。

建築・土木において名だたる賞を受賞した現代建築

建築・土木において名だたる賞を受賞した現代建築

写真:的野 峻一

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細長い直方体の形をしたコンクリートとガラス素材が特徴的な建物は、建築家・栗生明(くりゅう あきら)氏設計による現代建築。栗生氏は植村氏の冒険における"自然を征服するのではなく、自然に順応する自然観"を反映し、展示室の地下化などによって自然風景と共生させた素晴らしい建物に仕上げています。

「植村直己冒険館」は建築・土木双方から高い評価を受け、1996年に日本建築学会賞(作品)、2008年に土木学会デザイン賞(優秀賞)をそれぞれ受賞。また兵庫県下では「明石市立天文科学館」と並んで公共建築百選に選定されています。

建築・土木において名だたる賞を受賞した現代建築

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館内のメイン空間となるのが、入口から出口までを一直線につなぐ館内通路です。雪渓の割れ目であるクレバスを表現した通路は、通路の両側を高いコンクリートの壁がそそり立ち、その通路が奥までグッと長く伸びる光景は圧巻の一言。天井をガラスのトップライトとすることで、豊岡の日差しが緩やかに差し込みます。

植村氏が愛用した装備品・記録映像を展示

植村氏が愛用した装備品・記録映像を展示

写真:的野 峻一

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冒険館では初めに「映像ホール」にて、植村氏の生涯をまとめた紹介映像(上映時間:16分)を鑑賞します。「展示室」には、植村氏がエベレスト遠征や極地で使用した200点もの装備品を展示。冒険での進み方・暮らし方等のノウハウを6つのテーマで解説しています。部屋の奥には"立体冒険絵本"があり、ページが開くたびに植村氏の冒険の風景が飛び出す巨大絵本は、子供がビックリすること間違いなしです。

植村氏が愛用した装備品・記録映像を展示

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雪洞(イグルー)をイメージした「体験コーナー」では、実際に使用されたものと同じ犬ゾリ・テントに実際に乗ったり入ったりしながら、植村氏の冒険の様子を追体験できるようになっています。壁面には北極圏の氷原を駆ける映像が流れており、まるで北極に冒険をしている気分です。

植村氏が愛用した装備品・記録映像を展示

写真:的野 峻一

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2003年に新設された研修棟の廊下は「展示ギャラリー」として、植村氏自身が冒険で収集した世界五大陸最高峰の頂上石や押花、家族へ送った絵葉書や愛読書、山岳部時代の装備品などが7つのテーマに沿って展示されています。また、毎年2月に表彰される"植村直己冒険賞"の表彰者を紹介するコーナーも設けられています。

クライミングウォールや冒険方位盤のある野外ゾーンも必見

クライミングウォールや冒険方位盤のある野外ゾーンも必見

写真:的野 峻一

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冒険館は館内だけでなく、野外にも様々なスポットが設けられています。本館と研修棟を挟んだところにある中庭には、高さ3m、横10mのトラバース型(横移動タイプ)のクライミングウォールが設置されており、フリークライマーの気分を子供から大人まで幅広く楽しめるのがポイント。冒険館ならではのアスレチックスポットです。※中庭は有料ゾーンに含まれます

クライミングウォールや冒険方位盤のある野外ゾーンも必見

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建物の真上は屋上広場として整備されており、トップライトとなっていたガラスの北側は、植村氏の生涯の軌跡を写真・新聞記事で表現した「メモリアルウォール」が設置されています。豊岡大自然の中に置かれるガラスの展示物は、まさに現在の石碑と呼ぶに相応しい美しさです。夜間は下側からの光でライトアップされ、より一層幻想的に演出されます。

クライミングウォールや冒険方位盤のある野外ゾーンも必見

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冒険館出口の先に続く、池の見える展望テラスにも植村氏関連の展示物が設置されており、それがテラスの床部分にある「冒険方位盤」です。この方位盤には植村氏が登頂した山や北極点、イカダ下りをしたアマゾン川の方位や活動時期などが記されています。テラスからは池の中を鯉がゆったりと泳ぐ光景も見ることができるので、是非ともテラスも訪れておきたいところです。

世界的冒険家のエネルギーを感じに「植村直己冒険館」へ!

世界の名だたる名峰を登頂し、北極の雪原を駆けた偉大な冒険家の軌跡が、ここ豊岡の冒険館に飾られています。そして植村氏の生き様や豊岡の大自然に触れていくうちに、様々な挑戦や冒険に対するエネルギーを分け与えてもらえる気分になります。皆様もぜひこのエネルギーを感じに「植村直己冒険館」へ、ぜひ一度お越しください。

冒険館へはJR山陰本線江原駅から全担バス神鍋高原線に乗車し、植村冒険館前バス停を降りて徒歩3分です。入館料は大人500円、高校生200円、小・中学生150円(※2017年3月時点)です。

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掲載内容は執筆時点のものです。 2017/03/12 訪問

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