観光地として人気を集める熱海市。熱海の海上に浮かぶ初島は、静岡県で唯一の有人島。初島と熱海を結ぶ定期船が運航し、観光客や地元の人々の足として活躍しています。
定期船は1日に往復9便運航し、片道凡そ30分の道のりです。イルドバカンス3世号・イルドバカンスプレミアの2種類の船が出港していて、こちらは、2014年に就航した新型高速クルーズ船の「イルドバカンスプレミア」です。白を基調とした外観がとても美しく気品が漂い、離島へ向かう非日常的な時間を楽しめる空間を提供してくれます。
お洒落に船旅を楽しみたい人にお勧めな船です。早速、イルドバカンスプレミアムに乗船して、クルージングを楽しんでみましょう!
船が出港すると、それまで海上や堤防などで羽を休めていたユリカモメ達が一斉に飛び立ち、船を追いかけるように飛び始めます。このカモメ達は、冬にわざわざやって来る渡り鳥。船に乗っている人達のパンなどの餌がお目当てで、餌をもらおうと我先に競って飛んでくるのです。
この光景は、毎年新聞に取り上げられるほどの、冬限定の風景。船は、時速25kmから30kmの速さ。船が進むのと同時に、巧みな飛び方で船と並行して飛んでいます。甲板やデッキから観光客が餌を与えると、飛びながら空中で器用に口先を使って見事にゲット! この様子を一目見ようと、多くの観光客がデッキに集まって来ます。
カモメをよく見ると、目の鋭いカモメや目が黒いカモメなど種類の違うカモメも飛んでいます。ユリカモメと呼ばれるカモメは、翼の長さは約30cm。体は白く、くちばしと足が赤いのが特徴。カムチャツカ地方などの北半球北部から、越冬のため日本に渡って来る渡り鳥です。一方、目が鋭く尾に黒帯があるのはウミネコ。鳴き声が猫に似ていることから名付けられ、翼の長さは約36cmとユリカモメよりやや大きなカモメです。
ユリカモメ・ウミネコは雑食性なので、スナック菓子も美味しそうについばみます。どの鳥も勇ましく立派に飛んでいて、翼の羽ばたく音が聞こえるくらい目の前で見られて、とても迫力があります。大人の鳥に交じり、巣立ったばかりなのか黒っぽい若鳥の姿も。上手に風に乗り、優雅に飛ぶ姿が見られますよ。
船の展望デッキでは、ハート形の電飾や、舵のモニュメントなど備えていて、記念写真にもってこいのスペース。360度の壮大なパノラマや、潮風も心地良く感じられますよ。
船に乗船したら、船内も忘れずに見学しておきたいですよね。こちらのイルドバカンスプレミアムは、優雅な船旅を楽しめるように様々な工夫がされています。ペアシートやボックスシートを設計し、エレベーターやバリアフリートイレ、車いす専用スペースなどのバリアフリーになっているので、ご家族皆さんで船旅を楽しむことができます。
ユリカモメが飛来するのは、冬の寒い時期。例年3月末頃まで楽しめます。乗船して餌を与えるのは禁止されていませんが、カモメがあまりに近づきすぎて甲板に糞をする被害が報告されています。餌を与える際は、船の後方で行うなどして、周りの人に配慮しながら与えて下さいね。
運航する船の種類は、時刻表に記載があるので、乗りたい船を選ぶことができます。ご紹介したイルドバカンスプレミアムの他、船体にハイビスカスの可愛いデザインが施されているイルドバカンス3世号もあり、ボックスシートが設けられているので楽しいクルージングが楽しめすよ。
初島では、期間限定「初島漁師の丼合戦」や、南国の花が咲き誇る「初島リゾートアイランド」のアジアンガーデンなど見所も盛りだくさん! 可愛いユリカモメを見ていれば、船酔いが心配で船は苦手な人でも、きっと楽しいクルージングになるはずです。
この記事の関連MEMO
- PR -
このスポットに行きたい!と思ったらトラベルjpでまとめて検索!
条件を指定して検索