駅間歩きで開運めぐり!山梨「市川大門駅〜市川本町駅」はグチ聞き地蔵もいるぞ

駅間歩きで開運めぐり!山梨「市川大門駅〜市川本町駅」はグチ聞き地蔵もいるぞ

更新日:2017/03/22 14:47

かのえ かなのプロフィール写真 かのえ かな 鉄道ひとり旅ライター、駅舎・マンホール愛好家
グチや願いを聞いてくれるお地蔵さまに国登録有形文化財となった町の小さな教会・・。甲府から約40分の市川大門駅〜市川本町駅(身延線)周辺には、開運スポットがいっぱい!それぞれの駅舎も個性的で必見です。

駅と駅の間を歩く「駅間歩き」は、鉄道ファンに人気の旅スタイル。市川大門〜市川本町駅間は約1.2キロと歩きやすく、電車も1時間に1〜3本来るので鉄道ファン初心者にもおすすめのルートです。

中国風の駅舎が印象的!市川大門駅からスタート

中国風の駅舎が印象的!市川大門駅からスタート

写真:かのえ かな

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市川大門駅は、山梨県西八代郡市川三郷町にある身延線の駅です。甲府駅からは約40分の場所にあります。身延線・東海道線経由で甲府駅と静岡駅を結ぶ特急列車「特急ワイドビューふじかわ」の停車駅にもなっています。

中国風の駅舎が印象的!市川大門駅からスタート

写真:かのえ かな

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市川大門駅は駅舎がとっても個性的!カラフルな屋根と小さな塔が印象的なこちらの駅舎は、中国風の造りとなっています。ローカル線の駅舎とは思えないほどエキゾチックですね。

中国風の駅舎になったのは、1995年からのこと。きっかけは、町内に大門碑林公園(だいもんひりんこうえん)ができたことです。大門碑林公園は、和紙の生産が盛んな市川三郷町を象徴する公園で、書道の宝典とされる「古文書」を中国の専門家の監修・制作により復元させたことで知られています。

駅間歩きは市川大門駅を出てまっすぐ歩き、三郡東橋東で右折したらスタートです。全部で約1.2キロ歩きます。

寺院や教会を見ながら開運めぐり

寺院や教会を見ながら開運めぐり

写真:かのえ かな

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市川大門駅と市川本町駅の間の街道には、寺院が数多く立ち並びます。ひとつ目のオススメは、「福寿院」です。ここには甲斐西八代・七福神の1人である毘沙門天(びしゃもんてん)の像があります。険しい表情のようにも見えますが、福徳の願いを聞き入れてくれるので、ぜひお願いしておきましょう。

福寿院では、ほかにも病気平癒の願いを聞いてくれる「願かけなで大師さま」もいます。約650年前から祀られているので、目や鼻が平らになっていますが、今でも多くの方がお祈りをしています。

また、桜のシーズンなら樹齢100年のシダレザクラも必見です。例年3月下旬〜4月上旬ごろが見ごろとなっています。

寺院や教会を見ながら開運めぐり

写真:かのえ かな

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しばらく歩くと、小さくて可愛らしい造形の教会が見えます。こちらは国登録有形文化財にもなっている「市川教会」です。

教会堂には、明治初期に山梨で独自に発展した藤村式建築が用いられています。蔵作りを土台にしつつも西洋建築の様式を取り入れているのが特徴です。1897年(明治30年)の完成以来、変わらずこの姿を保ち続けています。

市川教会は、日中であれば基本的に開放されているので見学も可能です。その際は教会裏にある牧師館にひと声かけましょう。

寺院や教会を見ながら開運めぐり

写真:かのえ かな

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市川教会の横に細い路地があるので、寄り道してみましょう。奥には「新蔵院」があります。

新蔵院でひっそりと佇むのは、言成地蔵尊。「言成」は「いいなり」と読みます。その名の通り、誰の願いでも「言うなり」に聞いてくれるお地蔵さまです。言成地蔵尊は全国でも珍しいので、ぜひお参りしましょう。

ローカル色が強い町の風景も見どころ

ローカル色が強い町の風景も見どころ

写真:かのえ かな

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通り沿いには寺院のほかに、木造の家屋や昔ながらの商店も立ち並びます。こうしたローカル色あふれる町並みを見ながら歩くのも楽しみのひとつです。

意外にも、昔ながらの商店やレトロな看板はフォトジェニックとして人気。旅好きの方のSNSでは数多く投稿されています。ぜひ、自分だけの撮影スポットを見つけて共有しましょう。

ローカル色が強い町の風景も見どころ

写真:かのえ かな

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街中には史跡もあります。山梨中央銀行市川支店そばにあるのは、「青洲文庫跡碑」。青洲文庫とは、明治維新後、山梨県で有力者となった渡辺信(まこと)ら渡辺家三代による私立図書館です。

自宅内に図書館を設けるというのは、当時では極めて珍しく、しかもその蔵書数は2万4979冊にも及んだといわれています。

後に、関東大震災によって多くの蔵書を焼失した東京帝国大学(現在の東京大学)がここから本を購入したり、寄贈されています。隣にある禅林寺には渡辺信らの墓もあるので、あわせて訪問すると歴史散策が楽しめますよ。

宝寿院でお地蔵さまにグチを聞いてもらおう

宝寿院でお地蔵さまにグチを聞いてもらおう

写真:かのえ かな

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ゴールである市川本町駅をほんの少し通り過ぎて、踏切を渡ってみましょう。目の前には立派な山門が待ち構えています。

宝寿院でお地蔵さまにグチを聞いてもらおう

写真:かのえ かな

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山門の先にあるには、「高野山真言宗 金剛山 宝寿院」です。宝寿院は奈良朝初期に建立されました。ご本尊は、知恵・徳・幸福を授けてくれる虚空蔵菩薩 (こくうぞうぼさつ)。

ほかにも七福神の福禄寿(ふくろくじゅ)、四国八十八ケ所霊場の砂が埋められた「お砂ふみ」なども見られます。庭園内に植えられているアララギとコノテガシワは、町指定の天然記念物。こちらも必見です。

宝寿院でお地蔵さまにグチを聞いてもらおう

写真:かのえ かな

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そして、旅の思い出に会いたいのが「ぐち聞き地蔵尊」です。入口には「たのしく、うつくしく」という石碑があり、その奥ではお地蔵さまが、大きな耳に手を当て、首をかしげながらこちらの話を聞いてくれています。

お地蔵さまの隣には「ぐちノート」があるので、日ごろ溜め込んでいる気持ちを吐き出すのもオススメ。ほかの人のグチを読むことで「辛いのは自分だけじゃないんだ」なんて思えることも。

心のデトックスが完了したら、最後にお願い事をしましょう。「たのしく、うつくしく」生きるため、ぐち聞き地蔵尊はお願い事にも耳を傾けてくれます。

市川本町駅でゴール!!

市川本町駅でゴール!!

写真:かのえ かな

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そして、いよいよゴール地点の市川本町駅に到着です。市川本町駅の駅舎は、コンクリート造りながら、和風テイストが強いのが特徴。待合室には、和室のような丸窓もあります。ローカル線の駅舎とは思えない、洗練されたデザインは必見です。

市川大門駅〜市川本町駅間には見どころがまだまだ沢山!

市川大門駅〜市川本町駅の間には、ここでは紹介しきれなかった見どころがまだまだ沢山あります。メインストリートだけでなく、枝分かれする細い路地も寄り道すると、新たな発見の連続です。

市川大門駅〜市川本町駅周辺で乗り放題が可能なきっぷには、青春18きっぷや北海道&東日本パスがあります。こうしたきっぷを使えば、駅間歩きを手軽に楽しめますよ。ぜひ、挑戦してみてくださいね。

掲載内容は執筆時点のものです。 2016/01/08 訪問

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