金と黒、どちらの環が幸運を!?ニュルンベルク「美しの泉」で願いごとを!

金と黒、どちらの環が幸運を!?ニュルンベルク「美しの泉」で願いごとを!

更新日:2017/03/27 16:02

car minのプロフィール写真 car min ドイツ在住旅行ブロガー
ニュルンベルクは古城街道の中程に位置し、南ドイツのバイエルン州内でミュンヘンに次ぐ2番目に大きな都市です。そのニュルンベルクの中央広場に黄金に輝く塔を持つ「美しの泉」と呼ばれる噴水があります。この「美しの泉」はその塔の美しさで有名ですが、願いをかなえてくれる「金の環」があることでも知られています。果たしてどんな願いごとをかなえてくれるのか、そしてその環にはどんな秘密があるのでしょう。

ニュルンベルクの中央広場に

ニュルンベルクの中央広場に

写真:car min

地図を見る

ニュルンベルクは南ドイツの古城街道の町で画家のアルブレヒト・デューラーの出身地としても有名です。他のドイツの都市と同じように第2次世界大戦で大きな被害を受けましたが、大戦後はレンガ色の屋根の家々や石畳など中世の町並みが以前のように再現され、町には多くの観光客が訪れています。特に中央広場で開かれるクリスマス・マーケットは世界的に有名で、毎年クリスマス時期には250万人もの人々が訪れる人気都市になっています。

平常はその中央広場では日・祝日以外に新鮮な野菜・果物を中心にした食料品や日用品のマルクトが開かれています。その屋台の屋根の向こう、北西角に金と色彩豊かな装飾で一際目立つ「美しの泉」(Schoener Brunnen)と呼ばれるゴシック建築の噴水を見つけることができます。

高さ19mの金色に輝く「美しの泉」

高さ19mの金色に輝く「美しの泉」

写真:car min

地図を見る

19mの高さがある「美しの泉」は4段構造になっていて、上部の細い部分は十字花飾りになっています。この塔には40体の像があり、それぞれ英雄、学者、選帝侯などを表し、最上段にはモーゼと預言者7人が並んでいて、全体で神聖ローマ帝国(当時のドイツ)の世界を表現しています。

1385年から1396年にかけて建てられた砂岩製の「美しの泉」は現在ニュルンベルクのゲルマン博物館に保存されています。今日、中央広場に立っている「美しの泉」は当時の形とは違っていますが、長い年月の間何度も修復や補修が行われ、第2次世界大戦中はコンクリートの壁に覆われて守られたという、ニュルンベルク市民にとって大切なシンボルとなっている存在なのです。

継ぎ目のない「金の環」をまわすと幸運が!?

継ぎ目のない「金の環」をまわすと幸運が!?

写真:car min

地図を見る

泉を囲む芸術的な装飾をされた八角形の鉄柵は1586年から1年かけて完成されました。その鉄柵の南面に継ぎ目のない真鍮製の「金の環」がはめ込まれていて、くるくると回転させることができます。そしてその「金の環」には願いをかなえてくれるという伝説があるんです!

日本で知られている言い伝えは「環を3回まわす間に願い事をするとそれがかなう。ただし、その願いごとを他の人に言ってはいけない。」というものですが、ドイツでは「環を1度まわすと3つの願いがかなえられ、3度まわすと子宝に恵まれる。」「心の中で願いごとを唱えながらがら環を1度まわすと願い事がかない、3度まわすと子宝に恵まれる。」「環を1度まわすと1人の子宝に恵まれ、多くまわすと多くの子宝に恵まれる。」と色々な説があります。

どの伝説が本当なのか誰にも分かりませんが、環をまわすと幸福がやってくると信じられているのは確かで、中央広場横の市役所で結婚式を挙げたカップルや多くの人々が願いを込めて環をまわす姿を「美しの泉」の前で見ることができます。

地元の人々が本物だと言う黒い「鉄の環」

地元の人々が本物だと言う黒い「鉄の環」

写真:car min

地図を見る

「美しの泉」の「金の環」はとても有名ですが、実は北東の鉄柵に同じように直径10cm程の黒い「鉄の環」があるのです。1587年に鉄柵にはめ込まれた「金の環」は1821年の初めての修復で1度紛失し新しい物が取り付けられました。そして1899年から1903年にかけて行われた2回目の修復で「金の環」は新しい物に取り換えられ、それと同時に「鉄の環」が新しく鉄柵にはめ込まれました。

その後「金の環」は盗難にもあい、今日までに少なくとも5回は取り換えられていますが、「鉄の環」は取り付けられた当時から変わらず同じ物がはめ込まれています。

地元の人々が本物だと言う黒い「鉄の環」

写真:car min

地図を見る

数回取り換えられても「金の環」の願いをかなえる力には影響が無いと考えられていますが、実際、ニュルンベルク市民の間では「金の環」は観光客用で、本当に願いをかなえてくれる「環」は長い年月変わらず同じ物である「鉄の環」だと言われています。「美しの泉」を囲む鉄柵の「環」の伝説は、かなえられる願い事に多様性があり、さらに「金」「黒」と二つの環がありますが、どれが正解かは願い事をする人の心の中にあるのかもしれませんね。

かなり高い位置にある「金の環」「鉄の環」

「美しの泉」は直近では2015年から2016年秋にかけて修復があり、現在は幸運なことに色彩鮮やかな状態で見ることができます。「金・黒の環」は鉄柵の高い部分にあり、背の高い男性でやっと手が届くぐらいなので、十分注意してまわしてくださいね。

中央広場の周囲には美しい教会や建物もあり、有名なニュルンベルクソーセージを味わえるレストランもあるので、いろいろ楽しんで探索されることをお勧めします。

掲載内容は執筆時点のものです。 2017/02/23 訪問

- PR -

旅行プランをさがそう!

このスポットに行きたい!と思ったらトラベルjpでまとめて検索!

条件を指定して検索

- PR -

この記事に関するお問い合わせ

- 広告 -