武家屋敷と蔵座敷で江戸情緒を満喫!福井県勝山市「旅館板甚」

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武家屋敷と蔵座敷で江戸情緒を満喫!福井県勝山市「旅館板甚」

武家屋敷と蔵座敷で江戸情緒を満喫!福井県勝山市「旅館板甚」

更新日:2017/04/02 13:30

Mizuki Yoshiのプロフィール写真 Mizuki Yoshi 歴史街道トレッカー、伝統の「ワザ」案内人、日本クルーズ&フェリー学会員

清流九頭竜川と美しい山々に囲まれた福井県勝山市。江戸情緒が色濃く残る本町通り商店街の中程に、400年の歴史を誇る料亭旅館「板甚(いたじん)」があります。司馬遼太郎が『街道をゆく』で紹介したこの旅館は、食事場所として「武家屋敷」と、国の登録文化財「蔵座敷」を備え、「心平成ならず」の料理を供します。歴史的な武家書院の床の間、豪快華麗なふすま絵、豊富な書などが存分に楽しめる料亭旅館板甚をご紹介します。

城下町の風情を残す本町通り、食事は「武家屋敷」と「蔵座敷」で

城下町の風情を残す本町通り、食事は「武家屋敷」と「蔵座敷」で

写真:Mizuki Yoshi

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旅館板甚は400年の歴史を持つおやど。名前の「板甚」は先祖の「いたやじんひち」に由来します。女将は先代から聞いた話として「昔は間口が27間(約50メートル)もあった」という大店だったと説明してくれます。棟続き隣家も以前は板甚だった由。他人の土地を踏まずに町を歩ける広さを誇り、かつては酒の卸なども手掛けた豪商でもありました。

この旅館の楽しみ方の一つは、なんと言っても別棟の「武家屋敷」と、玄関を奥へ進むと突き当たる蔵の中にある「蔵座敷」での食事!いずれも簡単には経験出来ない場所でゆったりと時間を過ごすことができるのです。

城下町の風情を残す本町通り、食事は「武家屋敷」と「蔵座敷」で

写真:Mizuki Yoshi

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車で到着すると案内される駐車場、ご主人が車で先導するか、ゲストの車に乗り案内します。表玄関沿いに町を一周、板甚の裏側に回ります。板甚の奥行きは約50メートルあります。

ここに、かつては銀山役人の家だった門と武家屋敷があります(写真左手奥)。食事場所として使われています。また、板甚の裏口に向かう小道を挟み、国の登録文化財の蔵が凜とした風情で建っています(写真右側)。内部は食事する蔵座敷です。ゲストは武家屋敷か蔵座敷のどちらかで食事することが出来るのです。

城下町の風情を残す本町通り、食事は「武家屋敷」と「蔵座敷」で

写真:Mizuki Yoshi

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本町通りの表側は、間口10メートルほどのこじんまりとした佇まいですが、玄関を一歩内部にはいると広く、総理大臣経験者や人気タレントが訪れた写真など多数飾られています。

懸魚(げぎょ)や六葉(ろくよう)も見ることができる武家屋敷の格式

懸魚(げぎょ)や六葉(ろくよう)も見ることができる武家屋敷の格式

写真:Mizuki Yoshi

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武家屋敷は旧銀山役人の屋敷を改築しています。玄関上を見上げると破風に六葉と懸魚がぶら下がり、格式と歴史を感じさせる佇まいです。懸魚(げぎょ)は、城の天守や本丸御殿、寺社など木造建造物の破風部にぶら下げる防火の魔除け。是非ご覧になってください。

また、屋根の最上の金色に輝く○に二の印は板甚の屋号。六葉(ろくよう)は、文字通り六角形の形をしており、梁の端部や欄間の柱などに和釘を打ち込んで固定した場所を覆う釘隠しの細工です。こちらも各地のお城や天守などの貴賓ある建築外部、内部で見ることが出来ます。

懸魚(げぎょ)や六葉(ろくよう)も見ることができる武家屋敷の格式

写真:Mizuki Yoshi

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玄関口は、囲炉裏が切ってある趣深いスペース。ここから奥の書院に進みます。

懸魚(げぎょ)や六葉(ろくよう)も見ることができる武家屋敷の格式

写真:Mizuki Yoshi

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銀箔が貼られた歴史あるふすまに描かれた、豪快な松とぼたんの絵をお楽しみください。畳のあんどんがふすま絵に陰影を付けます。

武家屋敷での食事〜「心平成ならず」の料理

武家屋敷での食事〜「心平成ならず」の料理

写真:Mizuki Yoshi

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夕食は武家屋敷(写真)。ご主人の案内で女将が配膳する武家屋敷へ移動します。ご主人夫妻は、司馬遼太郎が1980年10月頃に『街道をゆく』で勝山市近辺を取材した当時すでに若主人と若女将として登場しています。

武家屋敷奥は床の間のある書院をメインにしたつくり。京都二条城二の丸御殿、熊本城本丸御殿、名古屋城本丸御殿など書院造りのミニ版と言える構造です。それぞれ座敷が十畳ほどもあるゆとりの間取りにゲストが一組ずつ入り食事します。

武家屋敷での食事〜「心平成ならず」の料理

写真:Mizuki Yoshi

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季節の料理(写真)や、「殿様料理」など女将がつぎつぎに並べる料理の数々で大きな食卓が埋まっていきます。女将の説明とともに料理の数々を堪能できます。華麗なふすま絵を眺めながら、武家書院の夕食は贅沢の一語に尽きます。板甚のキャッチフレーズは、江戸時代を再現する「心平成ならず」の料理!是非、殿様気分で味わってみてください。

武家屋敷での食事〜「心平成ならず」の料理

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すまし汁椀に浮かぶ透明感のある一品!思わず舌鼓を打つことでしょう。

蔵座敷の風情

蔵座敷の風情

写真:Mizuki Yoshi

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表玄関から入った奥に蔵の重厚な鉄扉(写真左手)があります。その厚み20センチほど。石積みの蔵の中に座敷がふた間あります。蔵座敷には玄関部にあたる入り口の間(写真中央)を通り、次の間と書院があります。ふた間ですが書院の佇まいを楽しめます。

奥の間は床の間と違い棚がつき、蔵座敷も一間に一グループの食事。ゆったりと食事を堪能できます。蔵座敷は外から眺めると小さく見えますが、天井の高さもあり、想像を超えた空間が広がっています。

蔵座敷の風情

写真:Mizuki Yoshi

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奥の座敷では存分に武家書院の風情を楽しんでみてください。

蔵座敷の風情

写真:Mizuki Yoshi

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床の間の左側は蔵の明かり取りの分厚い鉄窓があいていますが、右側は窓は高い位置にあり、書の屏風が壁を隠しています。この旅館の廊下、玄関、お座敷などにかかる書は女将の手によるもの。見事な書の数々も是非ご堪能ください。

板甚は2度の火災にあっていますが、「この蔵の扉を閉めれば、火災もしのぐことが出来る」と司馬遼太郎も『街道をゆく』に書き残しています。

部屋や廊下も歴史ある重厚さ

部屋や廊下も歴史ある重厚さ

写真:Mizuki Yoshi

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部屋や武家屋敷、蔵座敷にも額に入れて置いてあるのが司馬遼太郎の『街道をゆく』の記事(写真)。勝山周辺や板甚について書かれています。そこに書いてある若女将や料理人が、40年の時を越えて目の前に現れる不思議さを感じることができます。

部屋や廊下も歴史ある重厚さ

写真:Mizuki Yoshi

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車で来られた方は、駐車場への移動の際に目前に広がる山々の美しさに驚くことでしょう。武家屋敷と蔵座敷がある裏側にあるの入り口から入ります。歴史ある家屋らしく、小さいですが見事な日本庭園も楽しめます。

部屋や廊下も歴史ある重厚さ

写真:Mizuki Yoshi

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おふろは、家族風呂(写真)とユニットバスがあります。

おわりに、

豪雪地帯の勝山では本町通り商店街道路の真ん中を融雪溝が通っています。3月末でも周囲を囲む山々は雪で覆われる風景は情緒を感じることができます。本町通りの風情ある町並みも是非散策して楽しんでみてください。近くには、全国的に人気の福井県立恐竜博物館や勝山城博物館、永平寺や戦国時代の朝倉氏で有名な一乗谷もあります。観光スポットに恵まれた勝山旅行に、旅館板甚で武家屋敷や蔵座敷での食事を加えてみてはいかがでしょう。関連情報をメモ欄に入れておきます。

掲載内容は執筆時点のものです。 2017/03/23−2017/03/24 訪問

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