写真:温泉ソムリエぐっち
地図を見る川内高城温泉は、薩摩川内市内より車で20分ほど山道を北へ走ったところにあります。古くから営んでられるお宿が5〜6軒、細いメインストリート沿いに建っています。その様はまさに、タイムスリップという表現がぴったり当てはまるほどの、時代が止まったかのような佇まいです。
写真:温泉ソムリエぐっち
地図を見る「双葉旅館」と「双葉屋」は道を挟んで向かい合って建っています。「双葉旅館」はお宿としての営業は現在はしておらず、日帰り入浴のみとなっています。「双葉屋」は湯治宿(素泊まり)として営業されていて、日帰り入浴も可能です。
写真:温泉ソムリエぐっち
地図を見る元々は、双葉屋の玄関の土間部分より源泉が湧き出していたそうですが、現在は近くで川内高城温泉の共同の源泉を掘削し、各施設へ配湯されています。双葉屋の玄関は、お宿というよりは田舎の民家のようで、なんの飾り気もない造りです。
また、こちらでは猫を飼われているため、館内はやや猫の匂いがします。
写真:温泉ソムリエぐっち
地図を見る玄関より少し階段を上がると、浴室と湯治用の炊事場があります。炊事場も古めかしいタイル張りで、なんとも風情があります。そして、温水の蛇口をひねると、なんと温泉が出てきます。温泉水を利用して調理が出来るのはとても嬉しいですね。
また、湯治の方が調理して食事をするための食器類、冷蔵庫にコンロが設置されていて自由に利用できます。
写真:温泉ソムリエぐっち
地図を見るお部屋もとても簡素な造りです。冬場はこたつが用意されています。もちろんテレビもエアコンもありますが、トイレ等は共用となります。お宿というよりは誰かの自宅で間借りさせて頂くような感じです。
また、地震の影響のためか床が少々斜めになっているところもあります。
写真:温泉ソムリエぐっち
地図を見る浴室は男女別に内湯がひとつずつで、露天風呂はありません。床と浴槽は昔ながらの小さなタイル張りで、なんとも言えない懐かしさを感じてしまいます。
浴槽は2つに分かれていて、お湯は大きめの浴槽に注がれるため、大きめの浴槽が熱めで42℃程度、小さめの浴槽がぬるめで40℃程度となっています。お湯からはアルカリ性の硫黄泉ならではの柔らかなゆでたまごのような香りがふんわりと漂っています。浴感はツルツル感がとても強く、素晴らしいお湯です。
写真:温泉ソムリエぐっち
地図を見る「双葉旅館」は現在日帰り入浴のみ。現在お宿としては営業されていません。過去には西郷隆盛さんが泊まったお宿としても有名です。「双葉荘」で料金を支払って利用させて頂きます。
中へ一歩入ると、誰も利用されていないお宅にお邪魔したような感じです。廊下の突き当たりに浴室が男女別でありますが、こちらも露天風呂はなく内湯のみ。浴室は「双葉屋」の浴室をぎゅっと縮めたようなとても小さな浴槽で、古めかしいタイル張り。壁には「不老泉」と書かれており、主曰く、西郷隆盛が名付けられたそうです。
また、温泉は飲めるようでコップも設置。湯は「双葉荘」と同じ泉質のアルカリ性の硫黄泉。ただ、浴槽が小さいためか「双葉温泉」のほうが少々熱めで新鮮に感じられるでしょう。
温泉に求めるものは人によって様々です。なので、「双葉屋」と「双葉旅館」は、とても古く、一般的な温浴施設や温泉宿とは著しく異なるため、有名温泉地や都心部に近い温泉にしか行かれたことが無い方にとっては快適とは言えないでしょう。
しかし、温泉のお湯そのものに拘る方や、昔ながらの雰囲気を好む方にはきっと満足していただけるはず。
平成の時代にこのような温泉地、また温泉宿が残っていることは奇跡と言っても過言ではないと思います。建物はかなり古いため、いつか行こうと思っている方はお早めに行かれることをおすすめします。
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(2024/10/16更新)
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