村上春樹ファンの聖地、東京・千駄ヶ谷の八幡坂界隈を歩いてみよう

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村上春樹ファンの聖地、東京・千駄ヶ谷の八幡坂界隈を歩いてみよう

村上春樹ファンの聖地、東京・千駄ヶ谷の八幡坂界隈を歩いてみよう

更新日:2017/10/23 09:38

雲本 らてのプロフィール写真 雲本 らて ブロガー、坂道探検家

JR千駄ヶ谷駅からほど近い場所で、デビュー前の村上春樹さんがジャズバーを経営していたことはファンの間では有名な話です。そして、そんな場所にも江戸時代から存在していた坂道が点在しています。今回はデビュー前の村上春樹さんも歩いたであろう東京・千駄ヶ谷の八幡坂に加えて、聖地巡りとあわせて巡ることができる界隈の坂道や史跡も紹介してみたいと思います。

八幡坂と鳩森八幡神社

八幡坂と鳩森八幡神社

写真:雲本 らて

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JR千駄ヶ谷駅から東京体育館を横目に見ながら南下すると「八幡坂」の坂上あたりにやってきます。坂名については、坂道の途中に鳩森八幡神社があるため、いつしかそう呼ばれるようになりました。なおこの八幡坂については、現地に坂の説明が記された区公認の碑はありません。これは古地図で確認するとわかりやすいのですが、江戸時代は私道だった可能性があるからです。

八幡坂の途中からは、鳩森八幡神社境内に生息する戦火を逃れたご神木の大きな銀杏がよく見えます。また、江戸時代にはすでに存在していた富士塚も同じ鳩森八幡神社の境内にあります。古地図にもその記載があり、当時の姿そのままに保存されています。ご神木の大銀杏とあわせて、ぜひ確認してみて下さい。

八幡坂と村上春樹

八幡坂と村上春樹

写真:雲本 らて

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八幡坂の坂上の道路沿いにデビュー前の村上春樹さんが経営していたジャズバー「ピーター・キャット」が存在していました。このことは村上春樹さんのエッセイ集(村上朝日堂シリーズ)でも何度か取り上げられており、バーのことだけではなくこの界隈に暮らしていた時の思い出話なども語っています。

またファンサイトなどではかつてのジャズバーがあったビルについても紹介されているほどです。そのビルは現在も存在しており、別の飲食店が入居しています。なお詳しい場所については、八幡坂の途中にある鳩森八幡神社前交差点から東京体育館前交差点の間にある角地のビルということだけお知らせしておきます。

榎坂と榎稲荷

榎坂と榎稲荷

写真:雲本 らて

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この千駄ヶ谷エリアには、八幡坂だけでなく、江戸時代から存在している坂道がいくつかあります。そのひとつが「榎坂」です。鳩森八幡神社からすこし南側に歩いた場所にあります。坂名については、かつてこの近くにある現在は交差点名にもなっている仙寿院との地境に榎の古木があったからというのが有力説です。

坂道自体は、細い道でカーブしながら北に上る坂となっており、坂上には瑞円寺への入口もあります。なお、この榎坂に加えて、仙寿院および瑞円寺についても江戸時代から存在する古い寺院です。

榎坂と榎稲荷

写真:雲本 らて

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榎坂の坂下から南北に伸びる道路も坂道になっています。直線的で比較的新しい雰囲気もあり、坂道の名前もないためわかりにくいですが、この道は鎌倉街道なのです。また坂の途中には榎稲荷もあり、坂上には鳩森八幡神社が隣接しています。無名坂にしておくのはもったいないくらいの立地にある坂道です。

なお、榎稲荷については、お萬榎という名でこの地域では有名だった老榎から育った二本の榎が評判となり、稲荷をまつるようになったのが始まりです。ただその二本の榎は昭和20年の空襲で焼失してしまったため、現在は存在しませんが、榎坂の名前の由来となった榎はこの稲荷にあったお萬榎のことを指していたという説もあります。

観音坂と国立競技場

観音坂と国立競技場

写真:雲本 らて

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榎坂の坂上に面して「観音坂」があります。坂名については、観音坂のすぐ北側の場所に、江戸時代から存在している聖輪寺境内の如意輪観音に由来するそうです。なお、この如意輪観音像については、さきほどの二本の榎と同じく昭和20年の空襲で焼失してしまったため現在は存在しません。

坂道自体は静かな住宅街にあり、緩やかにカーブする形となっています。また坂下のほうが別の通り(無名坂)と合流してY字路になっている点でもおもしろい坂道です。

観音坂と国立競技場

写真:雲本 らて

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観音坂と坂下あたりで合流している無名坂も注目です。この坂の東側を通っている外苑西通りのある場所は、かつて渋谷川が流れていました。坂下の交差点名となっている観音橋はここを川が流れ橋が架かってていたことを示す名残りです。坂の途中には観音坂の坂名とも縁のある聖輪寺があり、坂下方向を眺めると遠くには国立競技場も見ることができます。

なおここは夏の神宮花火大会では隠れた見物スポットでもあります。これまでに紹介した坂道とあわせて歩いてみると、このエリアが国立競技場や神宮外苑とも隣接したエリアであることも身近に感じることができると思います。

江戸時代からの史跡が残っている千駄ヶ谷

今回は、村上春樹さんゆかりの地を始め、あわせて歩くと楽しい千駄ヶ谷界隈の坂道などを紹介してみました。このあたりは、国立競技場からすぐの場所でもあります。競技場が完成すれば、なんらかの影響を受けるエリアであるとも言えます。

ぜひ今のうちにしか味わえない独特の雰囲気の中で、江戸時代からの史跡が多く点在しているこのエリアを歩いてみることをおすすめします。

<基本情報>
八幡坂
住所:東京都渋谷区千駄ヶ谷1丁目
アクセス:JR・千駄ヶ谷駅および東京メトロ・北参道駅より徒歩5分

榎坂
住所:東京都渋谷区千駄ヶ谷2丁目
アクセス:東京メトロ・北参道駅より徒歩7分

観音坂
住所:東京都渋谷区千駄ヶ谷1丁目と2丁目の間
アクセス:JR・千駄ヶ谷駅より徒歩7分

掲載内容は執筆時点のものです。

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