「とびしま海道」5島すべての最高峰を制覇して展望台で絶景を

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「とびしま海道」5島すべての最高峰を制覇して展望台で絶景を

「とびしま海道」5島すべての最高峰を制覇して展望台で絶景を

更新日:2017/04/08 17:33

春野 公比呂のプロフィール写真 春野 公比呂 歴史研究家、郷土文筆家、郷土登山家

「瀬戸内しまなみ海道」のミニチュア版とも言える「安芸灘とびしま海道」は、広島県呉市川尻町から愛媛県今治市の岡村島までを結ぶ全長約31kmの道路。しまなみ海道とは2012年、航路で結ばれました。
五つの有人島の内、四島の最高峰には展望台が設置され、残りの一島も台地に展望台があり、全ての展望台共、安芸灘から瀬戸内海のパノラマが広がっています。
歴史と自然を満喫する海と山をご堪能下さい。

巨大河童と巨大うさぎから謎の遺跡がある廃道の最高峰へ

巨大河童と巨大うさぎから謎の遺跡がある廃道の最高峰へ

写真:春野 公比呂

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とびしま海道を巡る際、広島県尾道市以東や四国在住の方は、しまなみ海道の大三島の宗方港から「大三島ブルーライン」のフェリーに車やバイクを載せ、岡村島に向かい、海道を西進した方が便利。
岡村島には、奄美大島以南に棲息するウスイロコノマチョウやクロツバメシジミ等の珍蝶が見られ、島の北の正月鼻古墳公園には、モスラにそっくりの大きな蝶の石像も設置されています。

が、一番の観光地は島南の風光明媚な「国立公園観音崎」周辺で、各種石仏を擁する救世(ぐぜ)観音堂があり、その北方に「ナガタニ展望台」が建っています。上り口である「サンビーチ」からは岬の「白河童」と「白うさぎ」が見られます。まさに自然の妙。

巨大河童と巨大うさぎから謎の遺跡がある廃道の最高峰へ

写真:春野 公比呂

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ナガタニ展望台は長谷山(125.6m)南下の台地に設置された、白亜の半円形の展望台。200度以上に展望が開け、海原が広がっています。夜はライトアップされます。

巨大河童と巨大うさぎから謎の遺跡がある廃道の最高峰へ

写真:春野 公比呂

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ハイカーや登山愛好家なら、島の最高峰・甲ノ峰(212.8m)にも登りたいもの。しかし登山道は廃道化しており、ヤブ漕ぎも要します。山の南西にあるハの字型に伸びるモノラックレールを伝えば、比較的簡単に登頂できますが、三角点は既に撤去されています。
山頂には藩政期の見張り台のような謎の石積みが。

とびしま海道一の絶景の一等三角点峰

とびしま海道一の絶景の一等三角点峰

写真:春野 公比呂

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各島の最高峰へ登る前に、当該島の手前の島からその最高峰を仰げば、車であれ、徒歩であれ、登頂欲が更に湧いてきます。

とびしま海道一の絶景の一等三角点峰

写真:春野 公比呂

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次の島は海道一有名な大崎下島。御手洗地区の近世の商家群が並ぶ町並みは、映画やドラマのロケ地、アニメの聖地にもなっています。
町歩きコースの南端には「歴史の見える丘公園」があり、その山頂展望台からは岡村島や島と島を結ぶ海道の橋等が見渡せます。

とびしま海道一の絶景の一等三角点峰

写真:春野 公比呂

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とびしま海道一の絶景地は、誰もが納得する大崎下島最高峰の一峰寺山(449.3m)展望台です。海道の架橋群や「海上山脈」たる大崎上島を始めとした多島美には、時間の経つのも忘れて見入ってしまいます。一等三角点は展望台のすぐ上。

第二位の山と海道屈指の滝

第二位の山と海道屈指の滝

写真:春野 公比呂

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海道三番目の島は、最もマイナーな豊島(とよしま)。それでも海道屈指の滝・雄混(ゆうこん)の滝(落差25m)がある他、最高峰と二番目に高い山に展望台が設置されています。
まずは第二位の山を目指しますが、内浦地区から谷沿いを上って行くと信仰を集めた内浦観音があり、その背後に海道で唯一の「滝らしい滝」が落下しています。昔は滝行が行われていたことが想像されますが、瀑布は岩肌を滑るように流れています。

第二位の山と海道屈指の滝

写真:春野 公比呂

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豊島で二番目に高い山は十文字山(309m)で、海道中、最も建物の景観が優れた十文字展望台があります。高さ8mの円形展望台で、展望も360度欲しいまま。眺望は最高峰の展望台より優れています。冬場はここから望む夕日が素敵。

第二位の山と海道屈指の滝

写真:春野 公比呂

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最高峰は高雄山(317m)で、東屋型の二層の「空海展望台」があり、地蔵石像が建立されています。海道他の島々や瀬戸内海はある程度望めますが、周囲の樹木にやや視界を邪魔されます。展望台に吊られた半鐘を打ち鳴らして「心の視界」と対峙。

海道最高峰のハイキング島

海道最高峰のハイキング島

写真:春野 公比呂

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四番目の島、上蒲刈島には海道最高峰の七国見山(457m)があるだけに、1996年、全長26kmに及ぶ「蒲刈ふるさと自然のみち」が整備されました。七国見山登山口には元旦も開館する「蒲刈ウォーキングセンター」もあって便利。
登山道を少し登った所には展望の開けた西泊公園があり、登山道沿いに石仏群が建立されていますが、島一番の展望所はこの上。

海道最高峰のハイキング島

写真:春野 公比呂

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この島も展望が優れているのは、最高峰より中腹の方。弘法大師のお告げにより奉安されたという西泊観音堂の先です。七国見山の尾根から派生するヒトデのような山襞(ひだ)や美しい海岸線、離島群等、ハイカーらも休止して展望を楽しんでいます。
因みに、西泊観音堂横にある立岩は、弁慶が平家追討の祈願に参った時、強風を防ぐために立てたもの。

海道最高峰のハイキング島

写真:春野 公比呂

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七国見山はかつて、山頂から七つの国を望むことができたからその山名が付けられたのですが、現在、展望は南方のみ。それでも空と海の青は登山の疲れを癒してくれます。
復路は北西の峠へ下り、そこから山の中腹を走る好展望の道路を南東に下っていけば、回遊できます。

最高峰には海軍の砲台が

最高峰には海軍の砲台が

写真:春野 公比呂

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最後の島、下蒲刈島は歴史と美術の島。藩政期の商家や美術館等が観光の目玉。一方、最高峰・大平山(275m)には、海軍大平山高角砲台跡が保存されています。展望も素晴らしく、海道の島から呉市本土等、ぐるりと見渡せます。

最高峰には海軍の砲台が

写真:春野 公比呂

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呉市には西日本屈指の海軍拠点、呉鎮守府や呉海軍工廠があったことから、上蒲刈島や下蒲刈島には戦争遺跡が残っています。大平山山頂には呉海軍警備隊が二基四門の高角砲台を築造しています。四角い穴は砲弾置場。砲台の縁に腰かけて瀬戸内海の景色を楽しむことも。

最高峰には海軍の砲台が

写真:春野 公比呂

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高角砲台には海や空を照らす探照灯が必須ですが、下島地区の大下(おおげ)トンネル東上には、「大下探照灯陣地」跡があり、探照灯格納壕(写真)や探照灯を載せた台車の移動道、兵舎基礎等がひっそりと佇んでいます。

素朴な島々では素朴な観光を

「安芸灘とびしま海道」は「瀬戸内しまなみ海道」のような「リゾートアイランド」的雰囲気はありません。島の規模も小さく、交通量も少ないのですが、その素朴さに惹かれて、ハイカーやサイクリスト、ライダーたちが何度も訪れているのです。
もちろん、一般観光客であっても、今回紹介した山や展望台の内、甲ノ峰と七国見山以外は車道化されているので、各島の観光がてら、気軽に立ち寄って絶景を堪能することができます。ハイカーならずとも、最高峰に登頂すると、その島に愛着が湧くはず。

尚、蒲刈ウォーキングセンターや自治体では、等高線の入った詳しいハイキングマップは作成していないので、事前に主要都市等で地形図「仁方(にがた)」を購入しておいた方がいいでしょう。
本文では紙幅の都合上、割愛しましたが、七国見山の復路の車道からも素晴らしい展望が広がっている他、昭和40年代のあるスポーツカーにそっくりな奇岩怪石も見られます。尚、甲ノ峰の該当地形図は「木江(きのえ)」です。
自然を愛する全ての人が楽しめる、それがとびしま海道です。

掲載内容は執筆時点のものです。 2012/12/31−2013/01/04 訪問

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