下鴨神社は正式には賀茂御祖神社(かもみおやじんじゃ)と呼ばれています。東本殿、西本殿(国宝)2棟や楼門、舞殿、神服殿、四脚中門等31棟の重要文化財社殿が建ち並ぶ、およそ2000年以上も前に創建されたと伝えられている歴史のある神社。1994年に「古都京都の文化財」として、世界文化遺産に登録されています。
下鴨神社は京阪電鉄、叡山電鉄の出町柳駅から徒歩10分くらいのところにあり、鴨川(賀茂川)と高野川の合流地点のちょうど三角州のところにある「糺の森」の中に位置します。出町柳方向から入ると、神社の正面に向かって糺の森を通る長い表参道からの道があり、西側の下鴨本通りからは、西参道からの参拝となります。
下鴨神社は3万6千坪の広さ(東京ドームの3倍)の、国史跡に指定されている「糺(ただす)の森」の北側に位置しており、表参道はこの森の中を通り抜けるように作られています。
奈良・平安時代より、数々の詩歌、物語にも歌われていて、源氏物語にも登場しています。
糺の森は、ケヤキ、エノキ、ムクノキなど、樹齢6百年から2百年の樹木が約6百本自生していて、瀬見の小川や奈良の小川などの川とともに、鎮守の森(ちんじゅのもり)として、下鴨神社の参道や拝所を囲むように四季の美しい景色を創り出しています。
糺の森の中、参道に並ぶように西側に馬場が設けられていて、ここで毎年5月3日には「流鏑馬神事」が行われます。明治2年の(1869年)東京遷都以降中断していましたが、昭和48年下鴨神社式年遷宮の記念行事として復活しています
この流鏑馬は、5月15日に、京都御苑から下鴨神社、上賀茂神社への路頭の儀(行列)が行われる「葵祭」が平穏無事に行われるように、祓い清める神事です。日本書紀や続日本記にも記述が見られ、古くから行われていた行事で、射手が公家の装束(束帯)を着用して、全長約400メートルの馬場を疾走し、途中設けられている三つの的に次々と矢を放つ、迫力満点の神事です。
5月3日の流鏑馬神事の当日は大勢の見学者が押し寄せ、的を射る瞬間を直接見ることはなかなか難しいです。でも、前日の馬場では翌日の本番に備えて、練習が行われています。公家の装束ではありませんが、練習とはいえ、目の前を馬が走り、矢が放たれるので迫力は十分です。ゆったりと流鏑馬の迫力を味わうことのできる日です。
葵祭は、京都三大祭(葵祭、時代祭、祇園祭)のひとつで、平安時代以来1200年の歴史を持つ、賀茂御祖神社(下鴨神社)と賀茂別雷神社(上賀茂神社)の例祭で、毎年5月15日に路頭の儀(行列)が行われます。GWのころの期間に、この下鴨神社と路頭の儀の終着点の上賀茂神社では、葵祭の神事となる儀式が執り行われています。
(1)5月1日に、上賀茂神社で行われる、5日の賀茂競馬(かもくらべうま)に出場する馬足の優劣を定める足汰式(あしぞろえしき)
(2)3日には、下鴨神社のこの流鏑馬神事
(3)4日には、葵祭の斎王代(さいおうだい)以下、女人列に参加する40人の女性が身を清める神事の斎王代御禊(みそぎ)の儀、(毎年、上賀茂神社(京都市北区)と下鴨神社(左京区)の交代で行われます)
(4)5日には、下鴨神社の歩射(ぶしゃ)神事、上賀茂神社の賀茂競馬(かもくらべうま)
(5)12日には、下鴨神社の祭神の荒御魂(あらみたま)を比叡山山ろくの御蔭神社(左京区上高野)から下鴨神社に迎える御蔭(みかげ)祭
などです。
GWの古都京都の新緑を楽しみながら、流鏑馬神事、その他の葵祭の行事も楽しんでみませんか?
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