まさに春色!仙北市「刺巻湿原の水芭蕉」と「八津のかたくり群生の郷」

まさに春色!仙北市「刺巻湿原の水芭蕉」と「八津のかたくり群生の郷」

更新日:2019/04/22 13:54

佐藤 らなこのプロフィール写真 佐藤 らなこ 総合旅行業務取扱管理者
秋田県仙北市と言えば、みちのく小京都・角館の桜が有名ですが、この町には他にもお花見スポットがあります。それは、4月中旬から5月上旬に見頃を迎える刺巻湿原の「水芭蕉」と西木町の「かたくりの花」です。
雪国は春の訪れがとにかく待ち遠しいのです。そして、ようやく感じられるようになった暖かな陽気の中、顔を出し始めるかわいいお花たち。それぞれの群生地に広がる春の彩り「白」と「紫」の世界を見に出かけませんか。

白と緑が美しい!刺巻湿原のミズバショウ群生地

白と緑が美しい!刺巻湿原のミズバショウ群生地

写真:佐藤 らなこ

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秋田県仙北市田沢湖町刺巻湿原は、春の訪れを告げる水芭蕉の群生地です。広いハンノキ林に囲まれた約3haの湿地帯に、約6万株のミズバショウの群生が広がります。

刺巻湿原は県道46号線沿いに広がり、この道路脇すぐに無料駐車場があります。見頃を迎える期間は「刺巻水ばしょう祭り」が開催され、のぼりがたつので場所はわかりやすいです。路線バスや電車を利用の場合は、JR刺巻駅から徒歩15分ほどです。

この祭り期間中は地元の特産品販売や出店があり、山の芋鍋や味噌たんぽ、岩魚などをその場で味わうことができます。お手洗いもありますので、ご安心ください。

白と緑が美しい!刺巻湿原のミズバショウ群生地

写真:佐藤 らなこ

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水芭蕉の名前は、葉の形が芭蕉の葉に似ていて、水辺に生えることに由来します。花に見える白い部分は仏炎苞(ぶつえんほう)といい、葉の変形したものです。水芭蕉は雪解けを待ち、この仏炎苞に包まれた穂を1本出します。本当の花は、穂の黄色いところについています。
 
水芭蕉のひとつひとつを見ると、清楚ながらも凛とした佇まいがあり、美しさと共にかっこよさも感じます。また、全体を見渡すと、緑と白のコントラストが鮮やかな水芭蕉が、ハンノキ林をバックに刺巻湿原の水辺によく映えます。春の暖かく優しい日差しを受けて群生する水芭蕉を、いろんな角度からご覧ください。

自然のBGMを聞きながら、湿原の中を散策しよう。

自然のBGMを聞きながら、湿原の中を散策しよう。

写真:佐藤 らなこ

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刺巻湿原の中は、木道が整備されています。場所によって、水芭蕉の大きさや密集の具合が異なったり、真っ赤なザゼンソウなどが咲いているポイントがあったりしますので、ぜひ全体を散策してみてください。写真撮影にとる時間や混雑状況などによりますが、滞在時間は30分から1時間程度みるといいです。

起伏はないので歩きやすいですが、木道が雨で濡れていたりすると滑りやすいこともあるので、履きなれた靴やスニーカーなどで散策されることをおすすめします。湿地には下りないように注意してくださいね。

自然のBGMを聞きながら、湿原の中を散策しよう。

写真:佐藤 らなこ

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目の前に広がる水芭蕉の群生の美しさと、刺巻湿原に流れ込む清水のせせらぎや鳥のさえずりは、最高の癒しです。身体いっぱいにマイナスイオンを浴びて帰りましょう。

<基本情報>
住所:秋田県仙北市田沢湖刺巻
アクセス:JR田沢湖線刺巻駅から徒歩約15分。
問い合わせ先:仙北市田沢湖観光情報センター「フォレイク」電話:0187-43-2111

群生&密度は日本一!西木町・八津「かたくり群生の郷」

群生&密度は日本一!西木町・八津「かたくり群生の郷」

写真:佐藤 らなこ

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秋田県仙北市西木町の「かたくり群生の郷」には、かたくりの花が約20haもの広さに自生しています。その広さは東京ドーム4個分相当で、群生や密度は日本一を誇ります。そして、実はこちらは、町の特産品の西明寺栗を栽培する栗園。群生するかたくりの花の傍らに栗のイガが落ちているのも面白いところです。

園内のかたくりの花が群生するスポットには、「清左エ門」や「庄助」などの名前がついていて、その数は29か所!場所により花の密度や見頃が少しずつ異なります。園内には座ってかたくりの花を眺められる東屋があるスポットや、お手洗いも数か所整備されていますので、ゆっくりのんびりの観賞と散策が楽しめます。

かたくりの花が作り出す!紫のじゅうたんの美しさ

かたくりの花が作り出す!紫のじゅうたんの美しさ

写真:佐藤 らなこ

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かたくりは、早春の短期間だけ花を咲かせるため、スプリング・エフェメラル(春の妖精)と呼ばれています。また、気温が17度以下や雨天では、花びらは閉じたままです。下を向いてちょっと恥ずかしそうに咲くかたくりの花の姿はとても可憐ですが、それらが集まって作り上げる美しい紫のじゅうたんは、幻想的な世界を見せてくれます。

そして、こちらの「かたくり群生の郷」のどこかで、紫ではなく白い花を咲かせるかたくりが見られることがあります。突然変異で白く咲くと言われていて、咲かない年もあるそうです。紫の中から白を見つけるのは簡単そうで、なかなか見つけられないのがもどかしいところ。受付所の「かたくり館」や行き交う方に情報を聞いてみるのもひとつの手です。幸運の白花かたくりと出会えますように!

散策前に「かたくり館」で受付と情報収集をしよう!

散策前に「かたくり館」で受付と情報収集をしよう!

写真:佐藤 らなこ

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「かたくり群生の郷」に向かうには、国道105号線沿いの「かたくり館」を目印にしましょう。こちらは、入園の受付所になっています。入園料は高校生以上の大人300円、開園時間8時から17時までです。

受付の際にはスタッフの方が、その時に見頃な散策コースを教えてくれます。ちなみに、この「かたくり館」から一番近い群生スポットまでは徒歩5分ほどです。

散策前に「かたくり館」で受付と情報収集をしよう!

写真:佐藤 らなこ

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園内はゆるやかな起伏はありますが、舗装された散策路が続くので歩きやすいです。しかし園内は広いので、体力にちょっと自信のない方はご自身の車でまわることもできますし、レンタサイクルもありますので、楽な方法を選びましょう。

<基本情報>
住所:秋田県仙北市西木町小山田字八津・鎌足
アクセス:秋田内陸線八津駅から徒歩約5分。
問い合わせ先:仙北市かたくり館 電話:0187-47-3535

効率よくまわるには車!のどかな風景を楽しむなら電車で!

「刺巻湿原の水芭蕉」と「西木町・八津のかたくり群生の郷」は、それぞれを同日中にまわることが可能です。どちらも駐車場が完備されているのと、効率よくまわるには車の利用が最も便利ですが、いずれの群生地も最寄り駅からそう遠くはないので、電車でまわるのも楽しみがあります。

「かたくり群生の郷」の最寄り駅「八津駅」は、ローカル線として人気の秋田内陸縦貫鉄道の停車駅(急行は停まりません)です。この鉄道はみちのく小京都「角館駅」と県北の「鷹巣駅」間を結ぶ路線です。車窓から日本の原風景ともいうべき秋田ののどかな自然を満喫することができます。電車の旅もお花の観賞も楽しみたいという方には、秋田内陸縦貫鉄道のご利用はおすすめです。ただし本数が少ないので、旅行の計画をする時点から電車の時刻のチェックは忘れずに。詳細は関連MEMOをご覧ください。

2019年4月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2016/04/21 訪問

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