カーブが続く、山肌のくねくね道。
バスも通りますが、片側は断崖。
その断崖に張り付くように家が建っています。
古くから周辺に、縁結びなどにご利益のある玉津島神社、東照宮、天満宮が鎮座する聖地であり、平安時代の人々は、熊野詣でや高野山詣での道すがら和歌浦に立ち寄り景色を楽しんだといいます。
昭和の一時期には、新婚旅行先として一大観光地となりました。しかし最盛期には40以上あったというホテルや旅館も、現在営業しているのは老舗の10数軒のみとなり、昔ながらののどかな漁師町の雰囲気を取り戻しています。
丘漁から帰る船を待つように、漁港を見下ろして建ついくつかの集落があります。
阪和自動車道・和歌山ICから約30分。JR和歌山駅または南海和歌山市駅から和歌山バス(新和歌浦行き)で約40分。
ガードレールには漁で使う網が干してあるなど漁村の雰囲気漂う道を、車は山に沿って蛇行しながら走っていきます。海がずっと眼下に見えてきたあたりで、車やバスを降りて散策してみてください。
崖の上の道路から海辺に続く階段がそこここにあります。
歩きか自転車などで通らないと、見落としてしまいそうな小さな階段が、集落をぬって海岸に続いています。階段を下って行くと、時代をさかのぼってタイムスリップするかのような不思議な懐かしさを覚えるはず。
海辺の遊歩道に続く道もところどころにあります。
湾曲する海岸線に沿って続く遊歩道。
昔あったホテルの名残りである古いレンガなどがそのまま残されていて、廃墟的かつレトロな雰囲気を感じることができます。
歩いて行くと遊歩道が途切れビーチが出現。ビーチを横断するとまた遊歩道…と、点在する砂浜。廃業したホテルのプライベートビーチだったと思わしきところや、波の浸食でおもしろくシェイプされた岩場、天然の海水プールなど、海遊びできるポイントがいっぱいです。波おだやかで透明度もあるビーチにも関わらず、夏場でも混雑とは無縁の穴場スポット。
一つのビーチはたいがい一つの湾になっていて、太陽が沈むころには
小さな湾全体が夕陽に赤く染まります。
山部赤人が詠んだ万葉の歌をモチーフにしているという「夢の鐘」。和歌にちなんで数羽の鶴が空に舞い上がっているイメージでデザインされています。
この鐘を鳴らすと、幸運が訪れるのだとか。鳴らしてみると、思いのほか大きな透き通った音がします。
願いをこめて鐘をついてみてください。
和歌浦は大きな海水浴場もあり、アクセスしやすさから夏には大阪などからの日帰り海水浴客でにぎわいます。でも海で遊んですぐ帰ってしまうには、もったいないほどの絶景ポイントが周辺にはいっぱい。
「温泉がない」というのが観光衰退の一因になったそうですが、その温泉を備えたホテルもでき、おいしい漁師めしも食べられる和歌浦。
ゆっくり滞在して穴場のリゾートを満喫してみては?
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