1260余年の歴史、関西に春を告げる炎の祭典「東大寺修二会(お水取り)」

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1260余年の歴史、関西に春を告げる炎の祭典「東大寺修二会(お水取り)」

1260余年の歴史、関西に春を告げる炎の祭典「東大寺修二会(お水取り)」

更新日:2013/12/11 14:38

大竹 進のプロフィール写真 大竹 進 元旅行会社勤務、元旅行専門学校講師

奈良・東大寺に天平勝宝4年(752年)から一度も絶える事なく続けられて来た法会、修二会(しゅにえ)。
一般的には「お水取り」として知られていますが、関西ではこれを終えて初めて春が来ると言われています。
東大寺には行かれた方も多いでしょうが、大仏殿はいつでも拝観出来るのに対し修二会を目の当たりに出来る期間は限られています。
今回は修二会のハイライトである「お松明(たいまつ)」についてご案内致します。

修二会(お水取り)の舞台、東大寺・二月堂

修二会(お水取り)の舞台、東大寺・二月堂

写真:大竹 進

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奈良時代(8世紀)に創建。現存する建物は1669年の再建で、国宝に指定されています。
修二会(しゅにえ)は、天平勝宝4年(752年)、東大寺開山良弁僧正(ろうべんそうじょう)の高弟、実忠和尚(じっちゅうかしょう)が創始しました。
以来幾多の戦禍などでも途切れること無く続けられ、平成26年(2014年)には1263回を数えます。
この法会は、現在では3月1日より2週間にわたって行われていますが、もとは旧暦の2月1日から行われていたので、二月に修する法会という意味をこめて「修二会」と呼ばれるようになり、二月堂の名もこのことに由来しています。
行中の3月12日深夜(13日の午前1時半頃)には、「お水取り」といって、若狭井(わかさい)という井戸から観音さまにお供えする「お香水(おこうずい)」を汲み上げる儀式が行われます。
また、この行を勤める練行衆(れんぎょうしゅう)の道明かりとして、夜毎、大きな松明(たいまつ)に火がともされます。このため「修二会」は「お水取り」・「お松明」とも呼ばれるようになりました。

上堂の松明

上堂の松明

写真:大竹 進

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二月堂の舞台で火のついた松明を振り回す「お松明」は修二会のシンボルとも言える行事ですが、この松明は上堂の松明といわれ、本来は、初夜の行を始めるために練行衆(れんぎょうしゅう)」が登り廊を登るときに道明かりとして焚かれるもので、一人の童子が松明をかざして、後に一人の練行衆が続き、入堂された後に、その松明を舞台(欄干)に回し、火を振り回すものです。
春の風物詩として毎年ニュースで放映されますが、この「お松明」は1日だけのものではなく、3月1日から3月14日までの本行の期間中毎日行われ、12日は一回り大きな籠松明が出るので見応えがあります。
松明の数は12日のみ11本の松明が上堂し、他の日は10本です。
この籠松明は長さ8m、重さ70kg前後あり、バランスを取るため根が付けられています。他の日の松明は長さ6〜8m重さ40kgです。
籠松明以外は使われる日の早朝に担ぐ童子自身が食堂(じきどう)脇で作られ、松明の上り口である二月堂の北の石段下に並べて置かれています。

お松明開始

お松明開始

写真:大竹 進

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午後7時、二月堂周辺の明かりが一斉に消され、辺りが静まると、最初の松明が北の石段を上ってきます。
赤々と燃える40kgもの重さの松明が静かに階段を上ってくると、場内の興奮も次第に高まっていきます。
(お松明の開始時間は、3月1日〜11日・13日は19時、12日は19時半、14日は18時半となります)

お松明クライマックス

お松明クライマックス

写真:大竹 進

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練行衆がお堂入りしたあと、燃えさかる松明が舞台の欄干に掲げられますが、これがお水取りの中で最も有名な「お松明」と呼ばれるクライマックスの場面です。
松明が欄干から突き出され、揺さぶられ、欄干の左から右へ物凄い勢いで移動し、火の粉が飛び散り、興奮は最高潮に達します。
お松明の火の粉を浴びると健康になる、あるいは幸せになると言われていて、松明の下には多くの参拝客がひしめいています。
また松明の燃えかすを持って帰り護符の代わりにする参拝客も多くいますが、たまに大きな火のついた枝が落ちて来る事もあるので、欄干真下の人は注意が必要です。

続々上堂する松明

続々上堂する松明

写真:大竹 進

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松明の数は本行の期間中毎日10本が上堂(12日のみ11本)します。
1本が舞台で火の粉をまき散らし乱舞している時、次の1本が北の石段を徐々に上ってきます。
松明はその後、裏に回り水槽で消され、上がってきた登り廊を降りていきます。
午後7時から始まったお松明は約30分でその華麗な炎の絵巻を終え、二月堂に再び夜の静けさが戻ります。
(お松明の所要時間は籠松明の出る12日のみ約45分間、最後の14日は短い時間でお松明が連続して上がっていくため約10分間です)

終わりに

お松明は春を告げる炎の祭典! 
夜空を焦がす炎と乱舞する火の粉が見る者を圧倒し、素晴らしい感動を与えてくれます。
但し籠松明が出る3月12日については、2〜3万人の人出があり非常に混雑するため入場規制が行われ、午後4〜5時より午後9時まで、周辺道路の交通規制も実施され、自動車での進入が出来なくなりますのでご注意下さい。
雰囲気を味わうには12日を避け、3月1日より2週間行われる前半に見る方がお薦めです。
お松明開始の1時間前には二月堂の舞台下付近は一杯になりますから、お松明を間近にご覧になりたい方はかなり前に会場へ足を運ぶ事を考えて下さい。
(お松明の開始時間は、3月1日〜11日・13日は19時、12日は19時半、14日は18時半となります)

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掲載内容は執筆時点のものです。 2012/03/03 訪問

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