国宝「松江城」は島根観光で外せない!見どころを一挙にご紹介

国宝「松江城」は島根観光で外せない!見どころを一挙にご紹介

更新日:2019/06/20 18:13

いなもと かおりのプロフィール写真 いなもと かおり 城マニア・観光ライター
2016年の観光客数が1000万人を超え過去最多となった島根県松江市。400年以上の年月を繋いだ松江城の天守は、2015年に国宝指定され話題にもなりました。その優美な佇まいは訪れる者を魅了してやまない、松江市が誇るシンボルです!でも実は、美しい外観に似合わないほど無骨な装いで、戦う気まんまんの凶暴な顔を持ちます。松江城を巡るオススメのルートや、見どころ、そしてお得な情報をご紹介します。

1.63年ぶりに国宝に選ばれた!

1.63年ぶりに国宝に選ばれた!

写真:いなもと かおり

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出雲・隠岐2カ国を所領した堀尾吉晴・忠氏によって、1607年より築城を開始した松江城。宍道湖を見下ろす見晴らしのよい丘に築かれ、完成まで4〜5年の歳月がかかったそうです。

松江城の見どころは、黒いボディがクールでカッコイイ四重五階の現存天守。また、松江城は2015年7月に「国宝」に指定されたばかりの話題のスポットでもあります! 城郭としては、じつに63年ぶり5城目となる指定となりました。

1.63年ぶりに国宝に選ばれた!

写真:いなもと かおり

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松江城が築かれたのは関ヶ原の戦いが終わり、江戸幕府が開かれたのちのこと。泰平の世になりつつあるとはいえ、世の中はまた戦が起きるかもしれないとピリピリムードです。松江城の縄張(城の地形全体の設計のようなもの)は、防備が手薄で櫓も比較的少なかったといわれております。その一方で、城の中心部となる本丸だけは戦時に備えた荒々しい表情をしているギャップのあるお城です。

まずは本丸にある天守へ! 展示を見ながら歴史に触れましょう。

◎なお松江城と周辺の案内図は大手門横の「ぷらっと松江観光案内所」にありますので、最初にGETすることをおすすめします。

2.国宝に選ばれた決め手は?見逃せない3つの見学ポイント

2.国宝に選ばれた決め手は?見逃せない3つの見学ポイント

写真:いなもと かおり

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・ポイント1「付櫓」
松江城の天守は付櫓が接続する複合式天守のため、天守に入る前に付櫓を通過します。ここでの見逃し禁止ポイントは、壁に空いた穴! この穴は「狭間(さま)」といって、鉄砲を撃つための小窓です。ほとんどが内側から外に向けて撃つための穴ですが、なんと天守から付櫓に向けても穴が空いているのがわかります。

これは例え付櫓まで侵入されても、天守だけで戦うぞ!という意思のあらわれ。いにしえの熱気が感じられるポイントです。

2.国宝に選ばれた決め手は?見逃せない3つの見学ポイント

写真:いなもと かおり

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・ポイント2「地階」
天守に入ると、目の前には珍しい遺構が!
松江城の地階には井戸や、塩の貯蔵庫も。万が一籠城した時のことを考えて飲み水、備蓄食料を確保していたことがわかりますね。

また、祈祷札にも注目しましょう。実はこれが、松江城の国宝指定を前進させた決定打! 完成年(1611年)が書かれた札が松江神社で発見され、天守地階の跡にぴったりとあったのです。これにて、天守の完成した年代は特定されることとなり、見事国宝の仲間入りとなりました。
展示されているのはレプリカですが、「歴史の生証人」は見る価値あり!

2.国宝に選ばれた決め手は?見逃せない3つの見学ポイント

写真:いなもと かおり

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ポイント3「階段」
天守の1階〜5階には、狭間、隠し部屋、石落としなど戦うための装備が見られます。なかでも階段は、天守ならではの急な勾配です! 急な階段は蹴り飛ばしたり、突き落としたりするのに有効で、さらに上がり口を蓋してしまえば登ってくることはできません。これぞ読み取れる先人の知恵ですね。

3.ぷらっと巡るオススメ見学ルート

3.ぷらっと巡るオススメ見学ルート

写真:いなもと かおり

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天守を見学したら、二の丸へ。ここには、南櫓・中櫓・太鼓櫓が復元されています。

南櫓は城下町の南東方向を監視する櫓、中櫓は「御具足蔵(おんぐそくぐら)」とも呼ばれた武具庫、そして太鼓櫓には時刻を告げる太鼓が置かれていたと推測されています。

2000年から翌年にかけて復元された櫓は、土塀で結ばれ125年ぶりに蘇ったのです。このほか、一の門や南多聞、廊下橋の一部なども復元されているので、訪れてみてくださいね。

4.ゆったりステイの石垣見学ルート

5年間という築城期間のなかで、石垣の工事は3年もかかったといわれるほど重要な基盤。お時間のある方は石垣も観察しながら進んでいきましょう!

松江城では主に2種類の石垣を見学することができます。天守台や城の南面に多く分布する石垣は「打ち込みハギ」で築かれ、石の角や面を割って平たくした石が特徴的です。

4.ゆったりステイの石垣見学ルート

写真:いなもと かおり

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一方で、城の北側に多く分布するのは「野面積み」と呼ばれる自然の石を加工せず積んだ方法。水の手門跡では、一度石垣を積んだ後に、さらに石を積み加えた痕跡も見られますので探してみてくださいね!

4.ゆったりステイの石垣見学ルート

写真:いなもと かおり

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5.お堀遊覧船と周りの観光地

5.お堀遊覧船と周りの観光地

写真:いなもと かおり

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水の都と称される松江城。城を囲む堀は、一部埋め立てられてしまっていますが、外側の堀・内側の堀ともにほぼ完全な状態で残っています。水堀を進むと宍道湖へと繋がり水上交通も抜群の立地に築かれていたのです。

訪れた際は、名物「松江堀川めぐり」を体験したいところ! 400年前にタイムスリップして四季の美しさ、そして先人たちが築いた迫力ある水堀を間近で体感してみてください。なお冬季にはこたつ船が運行しているので、一風変わった体験ができますよ!

5.お堀遊覧船と周りの観光地

写真:いなもと かおり

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さらに、松江城近隣には武家屋敷や小泉八雲旧居、松江歴史館など併せて訪れたいスポットが満載! 島根ふるさと館ではお土産の購入のほか、島根名物の出雲そばやしじみ汁などもいただけます。

松江城の旅、出雲大社と玉造温泉も忘れずに!

アクセスは、かわいいデザインのレイクラインバスに乗ってJR松江駅から10分ほど。お車でいらした方は大手前駐車場か城山西駐車場をご利用ください。なお対象観光施設や「堀川めぐり」を利用すると駐車料金が割引になるケースもあるので、事前に確認してみてくださいね。

また、車で1時間ほどのエリアにはパワースポットの出雲大社や、2016年の温泉総選挙で見事1位に輝いた玉造温泉街もあるのでぜひ一緒に。ちなみに玉造温泉では女性に人気のオススメお宿を関連MEMOにリンクしておりますので、ご覧ください。

島根がアツイ! 松江がアツイ! 松江城がアツイ! 国宝となり観光客を呼び込んだ、話題沸騰中の「松江城」がおすすめです。

掲載内容は執筆時点のものです。 2017/03/16 訪問

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