初島は、熱海市から船で約30分の場所にある、面積0.437平方キロメートルの小さな島です。その島に約200人の島民が暮らしており、人々を見守るように鎮座しているのが初木神社です。この神社は、初島の語源となった神社で、港近くにあるので島を訪れたら、まず最初に参拝しておきたいところです。
毎年7月中旬に行われる例大祭は、漁の安全などを願って執り行われます。祭りで行われる鹿島踊りは、市指定無形民俗文化に指定されていて、熱気溢れる踊りが繰り広げられる、島で最大のイベントです。
神社に祀られている初木姫命(はつきひめのみこと)は、その昔、日向から東国巡撫の途中、伊豆山の沖で遭難し、ここ初島に漂着。浜辺で火を焚いて対岸に合図をしたところ、伊豆山の「伊豆山彦命」という男神がこれに返答。そして、伊豆山に渡った初木姫命が伊豆山彦命と出会い、その後、結ばれ夫婦になったというラブストーリーが伝わっているので、参拝すれば恋愛成就にご利益があるかも。
こちらは、初木神社近くにある「初島海洋資料館」です。ここは、潜水調査船や無人調査船などの様々な調査機器を使って、海や地球の謎を解明する研究機関「独立行政法人海洋研究開発機構(JAMSTEC)が運営するしている資料館。海に囲まれた環境にある初島ならではの見所で、無料で入れてしまうお得な施設です。
深海を調査する有人潜水調査船「しんかい2000」や、海洋調査船「かいよう」などの模型、深海生物の標本や、駿河湾・相模湾・小笠原諸島などの海底ジオラマ、初島で見つかった縄文時代の出土品などを展示。船や調査船の模型は、細かな部分まで再現されていて、研究についても解りやすく案内していますよ。
展示品の中には「海底居住基地」の模型など、ユニークなものもあるので、探してみて下さいね。知られざる深海に、わくわくどきどき。潜水調査船や深海などに興味のあるお子様は、きっと大喜びすることでしょう。また、夏休みの宿題にもきっとお役立ちです。
こちらの初島灯台は、島で一番高い標高約50mの場所に位置し、昭和34年(1959年)に設置点灯されました。この灯台は、光り方に特徴がある珍しい灯台なのです。大概の灯台は、白色や黄色などに点灯しますが、初島灯台は赤色と緑色に点灯する「単閃赤緑互光」という珍しい光り方。
対岸の熱海の市街地は、100万ドルの夜景と謳われるほど、夜景が美しい街。その近くにある初島灯台は、熱海のネオンに負けず、分かりやすいように光り方が工夫された、全国でも珍しい灯台なのです。
灯台は、高さ16m。階段で簡単に登ることができ、富士山や房総半島、伊豆七島など360度のパノラマが見渡せる、とっておきの眺めも見られるのでお忘れなく。(初島灯台・灯台資料館は、有料施設となります)
こちらは、島の南東にある「初島リゾートアイランド」です。島の大半は、初島リゾートランドが占めており、敷地内には、キャンプが楽しめる「アイランドキャンプヴィラ」や海のプール。吊り橋やネットワイヤーなどを移動していく、島でのアドベンチャーが体感できる「サルトビ」。立ち寄り湯が気軽にできる「島の湯」。植物に囲まれた庭で、のんびり寛げる「アジアンガーデン アールエイジア」などのゾーンに別れたレジャー施設です。
施設の中でも「アジアンガーデン」は、アロエや極楽鳥花などが植えられた異国感溢れる庭で、南国気分が味わえる人気なスポット。ヤシ科の植物の下でハンモッグに寝そべりながら、ドリンク片手にのんびり過ぎ行く島時間を満喫できますよ。普段の生活を忘れて、何も考えずリラックスしたい人にお勧めの癒しスポットです。
ご紹介した以外に、ダイビングセンターでは体験ダイビング、釣り店ではレンタル竿があるので、簡単に釣りなどもできます。夏になると、海水浴も楽しめ、海のレジャーもお任せです。
初島公園では、春は菜の花や桜、南アフリカの国花「キングプロテア」が植栽されているので、お花見処もあります。島内では、小説「うず潮」の著者「林芙美子」や、源実朝が詠んだ「古槐和歌集」などの文学碑巡りや、江戸時代に採掘された石材が残る採石場跡など、歴史の移ろいに思いを馳せるスポットも。
初島は、バカンスやリゾート気分など、それぞれ違った目線で楽しめる魅力たっぷりの島。熱海港から約30分で、離島気分が味わえてしまう初島を知識を踏まえて訪れれば、自分に合ったとっておきの島旅を、きっと満喫できるはず!
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(2024/4/19更新)
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