写真:塚本 隆司
地図を見る「近畿地方に春を呼ぶ寺」ともいわれる紀三井寺。桜のつぼみがふくらみ始めると、待ちに待った桜の季節の到来だ。
紀三井寺の本堂前に和歌山地方気象台指定の標本木(ソメイヨシノ)がある。この木で5輪の花が開く待ちわびた春の便り。和歌山県での開花宣言だ。
2020年の開花は、日本気象協会のソメイヨシノ開花予想によると3月21日。満開予想火は3月29日だ。
写真:塚本 隆司
地図を見る紀三井寺には約500本のサクラの木があり、満開になると紀三井寺がある名草山は桜の山となる。
写真は、和歌山県立医科大学附属病院の最上階「さくら展望レストラン」から眺めた風景だ。
桜の時期には「桜まつり」が開催される。詳しい日程や開花状況は紀三井寺公式ページでチェックしよう。文末の【この記事の関連MEMO】欄を参照して欲しい。
この時期、参詣道の土産物店には、有田みかんや清美オレンジなど和歌山名産の柑橘(かんきつ)類が並ぶ。甘酸っぱい香りと搾りたてオレンジジュースの看板が目に留まる。
写真:塚本 隆司
地図を見る写真:塚本 隆司
地図を見る桜をまとった楼門をくぐれば、231段の石段がつづく結縁(けちえん)坂。一代で巨万の富を築いた豪商・紀伊国屋文左衛門が、良き縁を得て大出世を果たしたという坂だ。
ここを2人で桜を愛でながら登れば、商売繁盛、良縁成就。きっと幸せになれるだろう。
結縁坂は、男厄除坂(42段)や女厄除坂(33段)など厄や還暦といった人生の節目にちなんだ階段が連なっている。途中で疲れたなら、紀三井寺の名の由来になった三名水のひとつ“清浄水”でひと休みするとよい。
清浄水の滝の前には、紀伊ゆかりの俳人たちの句碑が、まるで句会を開いているかのように並んでいる。古くから多くの文人墨客が憧れ訪れた紀三井寺。俳人・松尾芭蕉もその1人だ。
「見あぐれば 桜しもうて 紀三井寺」
早咲きの桜だけに散るのも早いのか、時機を逸し惜しむ芭蕉の姿が目に浮かぶ。
写真:塚本 隆司
地図を見る向かいの滝本院波切不動では、この時期限定のカフェがオープン。桜を見ながら名水で入れたコーヒーなどがいただける。
写真:塚本 隆司
地図を見る結縁坂を上りきると、本堂や鐘楼などを覆い隠すかのように桜が咲いている。重要文化財の建物がならぶ境内で見る桜の風景は「これぞ日本の春」といっても過言ではない。
写真:塚本 隆司
地図を見る結縁坂脇の茶店では、季節限定の桜団子がいただける。1本150円でお茶も付く。長い階段を上ったあと、桜を愛でながら一息つくのもいいだろう。
桜団子は、桜まつり期間限定の茶店でもいただける。結縁坂の途中、応同樹がある角から脇にそれたところだ。
写真:塚本 隆司
地図を見る高いところから境内を見渡したいなら、木造立像としては日本最大級の総漆金箔張大千手十一面観世音菩薩像がある新仏殿へ。展望料100円で3階の展望回廊まで上がれる(観音菩薩像の拝観は参拝料に含まれる)。ここからなら境内をはじめ「絶景の宝庫・和歌の浦」として2017年に日本遺産に認定された景色を一望できる。
写真:塚本 隆司
地図を見る境内に限らず、眺望の美しさにも定評がある紀三井寺。どこに目を向けても絵になる景色を楽しみながら、ベンチで弁当を広げる人の姿が見られる。
写真:塚本 隆司
地図を見る多宝塔前から旧和歌浦湾を望む。俳人たちも愛した和歌の浦の美しい風景だ。波穏やかな海を桜越しに眺めているだけで、心も軽やかになる。
写真:塚本 隆司
地図を見る写真は、境内から眺めた湾の向こう側から見た風景。紀州徳川家初代藩主頼宣は、紀三井寺を遥拝するために水上楼閣「観海閣(かんかいかく)」を建てた。現在はコンクリート製だが再建されている。
いくつかのビルが視界を遮るが、殿様が眺めた風景を今も見ることができる。紀州の殿様たちも、きっと桜に包まれた紀三井寺の風景を楽しんだことだろう。
写真:塚本 隆司
地図を見る帰り道は来た道も戻るのもいいが、裏参道を通るのもいい。
裏参道は、楼門から少し北へ行ったところにある。結縁坂のにぎやかさとは異なり、落ち着いた雰囲気のある参道だ。訪れた日の印象では、表参道よりも少し遅れて花が開くように感じる。ゆっくり桜を見ながら歩けるのが裏参道の魅力だ。
写真:塚本 隆司
地図を見る裏参道からは、車で本堂下の駐車場まで行ける。階段や坂道を上がれない人のためなので、裏参道受付で相談しよう。満車の場合もある。裏参道下には、寺営の駐車場があるので、結縁坂の階段はつらいという人にもおすすめしたい。
写真:塚本 隆司
地図を見る紀三井寺のお土産に、この時期ならではのお守りがある。春らしく桜の花をデザインした「さくら花まもり」がなんともかわいらしい。
紀三井寺へは、JR紀勢本線(きのくに線)紀三井寺駅から歩いて約10分。神戸・大阪からなら日帰りでも楽しめる。和歌山マリーナシティやポルトヨーロッパなどのレジャー施設も近く、海の幸・山の幸にも恵まれた地。桜が咲く頃は季節の変わり目で、旬の食材も豊富だ。
一足早い桜が楽しめる和歌山・紀三井寺。早春の旅の有力候補地である。
西国三十三ヶ所観音霊場 第二番札所
拝観時間:本堂・納経所8時〜17時、仏殿大観音像拝観8時30分〜16時30分
参拝料:大人200円、70歳以上・小中学生100円
住所:和歌山県 和歌山市紀三井寺1201
電話番号:073-444-1002
アクセス:電車 JR紀三井寺駅下車徒歩10分、バス 和歌山バス紀三井寺バス停下車徒歩10分、車 阪和自動車道和歌山ICを出て約10Km
寺営駐車場:3時間300円
桜まつり
期間:2020年3月20日(金)〜4月20日(月)
拝観時間:8時〜17時
ライトアップ期間:開花宣言日〜4月上旬
ライトアップ時間:18時〜22時
「紀三井寺開創1250年 秘仏御本尊御開帳」
期間:2020年3月18日(水)〜6月28日(日)、9月20日(日)〜12月20日(日)
拝観時間:10時〜16時
拝観時間:大人1000円、小中学生500円
新型コロナウイルス感染防止のため整理券を配布
2020年3月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
- PR -
このスポットに行きたい!と思ったらトラベルjpでまとめて検索!
条件を指定して検索
(2023/11/30更新)
- 広告 -