写真:高田 真美
地図を見るパナマ共和国の首都「パナマシティ(Panama City)」に到着すると、まず目に飛び込んでくるのが、まるでニューヨークやマイアミを思わせるような摩天楼です。パナマは、パナマ運河による中継貿易の他に、オフショア金融センターとしても有名なところ。最近では、租税回避を請け負う法律事務所の「パナマ文書」なるものが流出して話題になりましたが、まさにあの法律事務所があったのがここ「パナマシティ」です。
このような高層ビル群を目にすると、経済的にとても豊かな国のように見えますが、実際のパナマ市民の暮らしぶりは、貧富の差が激しく、パナマシティには高層ビル群もあれば、スラム街も点在しています。したがって、「治安の良い場所もあれば治安の悪い場所もある」というのがパナマシティの現状です。観光の際には、興味本位でスラム街へ立ち入ったりしないように注意しましょう。
写真:高田 真美
地図を見る他の中南米の国々と同様、スペインの植民地時代が300年余り続いたパナマですが、1903年にコロンビアから独立した後は、アメリカ合衆国との関係が深かったため、パナマシティ新市街の街並みにはヨーロッパ的なものは殆ど感じられません。
そんなパナマシティの中で、唯一、スペイン植民地時代の趣きある街並みを見ることができるのが、「カスコ・ビエホ(Casco Viejo)」と呼ばれるパナマシティの旧市街です。16世紀にスペイン人によって作られた町パナマ・ビエホ(Panama Viejo)が海賊たちの襲撃で壊滅状態となったため、17世紀にこの場所に新しく町を築いたのが「カスコ・ビエホ」の起源です。
写真:高田 真美
地図を見る近代に入ってからは、パナマの町が発展するに従い旧市街から新市街へと人口が移り、旧市街が廃墟と化していた時期もありましたが、1997年にカスコ・ビエホがユネスコの世界遺産に登録されて以来、歴史的建造物の修復も進み、コロニアルスタイルの美しい街並みが戻って来ています。
写真:高田 真美
地図を見るパナマシティの新市街にはアメリカ系のチェーンレストランも多く、今ひとつ中南米らしさを感じられないことも多いのですが、旧市街カスコ・ビエホには、個性的なレストランやカフェに出会うことができます。その中でも特にお勧めしたいのが「マドリガル(Madrigal)」というレストランです。
写真:高田 真美
地図を見る「マドリガル」は、ミシュランガイドで星を獲得したスペイン人シェフがパナマの旧市街にオープンしたレストラン。古い石造りの壁にコンテンポラリーな家具を配したお洒落な店内で、地の素材を活かしたクリエイティブで美味しいお料理を楽しむことができます。
写真:高田 真美
地図を見るパナマを訪れたら、やはり「パナマ運河(Canal de Panama)」を訪れない訳にはいきません。パナマ運河は、太平洋と大西洋を結ぶ全長約80キロの水路です。水路と言っても、パナマ運河は、海面と同じ高さが続く水路式の運河ではなく、閘門と呼ばれる水門で水位を上下させながら船を行き来させる閘門式の運河です。
写真:高田 真美
地図を見るパナマ運河には3つの閘門がありますが、そのうち、最もパナマシティに近いのが、ミラフローレス閘門です。多くの観光客が訪れるミラフローレス閘門にはビジターセンターがあり、テラスから、船が閘門を通過する様子を見学できるようになっています。ビジターセンター内には博物館もあり、パナマ運河の仕組みや、運河開通までの歴史が学べるようになっています。
写真:高田 真美
地図を見るパナマシティの西端には、海にむかって「コーズウェイ(Causeway)」と呼ばれる道路が延びています。まるで防波堤のようにみえるこの道路は、パナマ運河を掘削した際に出た土砂を利用して、本土と沖にある3つの島の間を埋め立てて出来たもの。コーズウェイの西側にはパナマ運河の河口が、東側にはパナマシティの高層ビル群が見え、素晴らしい景色を楽しむことができます。
写真:高田 真美
地図を見るコーズウェイの先端にあるフラメンコ島(Isla Flamenco)には、マリーナやレストランもあり、観光客に人気のスポットとなっています。一年中気温が高いパナマですが、海に囲まれたコーズウェイは潮風が吹いてとっても爽やか!パナマシティの喧騒に疲れたら、ここでのんびりと時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。
パナマシティは、高層ビル群あり、旧市街あり、スラム街あり、と、様々な顔を持った町です。上でも触れましたが、パナマシティの中にも、治安の良い場所と治安の悪い場所がありますので、観光の際には治安の悪い場所に足を踏み入れないようにすることが重要です。
今回ご紹介した場所は全て「City Sightseeing Panama」という乗り降り自由の観光バスを使って訪れることができます。この乗り降り自由の観光バスは、24時間券が33ドル、48時間券が35ドル。乗車中は、スペイン語と英語によるガイドがあります。曜日によって若干タイムテーブルが変わるようですので、チケットを購入する際にタイムテーブルの紙を貰うことをお勧めします。
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この記事を書いたナビゲーター
高田 真美
オーストラリア在住。旅行が好きで、世界中を飛び回っています。「SOWHATの世界旅日記」「メルボルン美味しい生活」という2つのブログを運営しています。
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