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地図を見る学問の神様・菅原道真公を祀る北野天満宮。梅をこよなく愛していたという菅原道真が詠んだ「東風吹かば 匂いおこせよ 梅の花 主無しとて 春を忘るな」はあまりにも有名。
そんな境内には菅原道真ゆかりの50種、約1500本という京都でも有数の梅の名所。京都の春を告げる北野天満宮の「梅苑」は毎年見頃となる2月上旬から3月下旬まで開園され、多くの観光客が散策路を縫うように乱れ咲く梅を求めて訪れます。
京都で梅を語るなら北野天満宮は外せません。「梅苑」が開園されている時期に京都に来たのならば、ぜひ訪れましょう。
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地図を見る京都で一番古い梅の名所は、京都市右京区梅津にある「梅宮(うめのみや)大社」です。ご祭神の1柱である木花咲耶姫命(コノハナノサクヤヒメ)の『コノハナ』が梅の花を示すことから、境内には40種550本もの梅の木が植えられています。1本の梅で紅白の花が咲く「想いのまま」や枝が金色の「金枝梅」などの珍しい梅も。例年の見頃は2月中旬から3月中旬ごろです。
また、木花咲耶姫命は子授けの神でもあり、嵯峨天皇の皇后が梅宮大社に子授けの祈願をしたところ、見事に後の仁明天皇をご出産。それ以来天皇家から篤く信仰を受けたとされています。そんな梅宮大社には今も安産・子授け祈願に訪れる参拝客が絶えません。3月の第1日曜日には「梅」=「産め」ということから、子宝・安産を祈願する「梅・産(うめ・うめ)祭」が行われます。
京都市民の憩いの場でもある「京都御苑」は京都御所を擁する広大な敷地を誇る公園。ただの公園ではなく国が管理する公園であり、京都御苑以外には新宿御苑と皇居外苑しかないという珍しい公園でもあります。
そんな「京都御苑」は都会の真ん中にありながら、豊かな自然が残されていて花の名所でもあります。中でも京都御所の南西に位置する「梅林」には約200本の梅があります。この梅林は京都の神社から譲り受けた木を育てたものなのだそうです。見頃は2月中旬から3月中旬頃。
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http://www.photolibrary.jp/京都市内から山ひとつを隔てた山科にある梅の名所が「随心院」です。小野小町ゆかりの寺とされる「随心院」もまた梅の名所として名高く、遅咲きの八重紅梅は3月中旬以降が見頃。薄紅色に咲く梅ははねず(薄紅色の古語)の梅と呼ばれます。
また、3月最終の日曜日には小野小町と深草少将との恋物語を題材にした「はねず踊り」が行われることでも有名。随心院に梅を見に行くのなら、日程を調整して「はねず踊り」をセットで観覧するのがおすすめです。
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http://photo53.com/京都市の南を守る方除けの神様として知られる「城南宮」。源氏物語に登場する花を集めた神苑「源氏物語 花の庭」には見事な紅白の枝垂れ梅が約150本、まさにシャワーのごとく咲き乱れます。
「梅が香を 桜の花に匂わせて 柳の枝に 咲かせてしがな 」
平安後期の後拾遺和歌集で中原致時が詠んだ和歌には、『梅のよい香りを美しい桜の花に匂わせて、 しなやかな柳の枝に咲かせたいものだ』と、現実には無理だが望みの全てを集めた理想を”枝垂れ梅”として詠んでいます。しかし、城南宮ではその理想のまま見事な枝垂れ梅を楽しむことができるのです。平安時代の人が見たらきっとびっくりすることでしょうね。そんな城南宮の梅の見頃は例年2月中旬から3月中旬頃となっています。
基本的に京都市内の梅の見頃は2月中旬頃からとなりますが、一部早咲きの蝋梅などは1月頃から咲き始めます。比較的長い時期楽しめるというのも梅の魅力でもあるかと思います。
桜の咲く京都は言わずもがな、梅が咲く早春の京都も風情があっておすすめできる時期です。梅一つにしてもそれぞれに様々な表情を楽しめますので、お気にいりの京都の梅の名所を見つけてください。
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(2024/10/6更新)
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