ロンドン「オスタリーパーク」イングリッシュブルーベルの群生地

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ロンドン「オスタリーパーク」イングリッシュブルーベルの群生地

ロンドン「オスタリーパーク」イングリッシュブルーベルの群生地

更新日:2018/07/19 11:53

Lady Masalaのプロフィール写真 Lady Masala 知られざる名所案内人、蚤の市マニア

ロンドンヒースロー空港に程近い「オスタリーパーク」は、ナショナルトラストによって管理されている広大なオープンスペース。敷地内には、銀行家であったチャイルド家が所有していた堂々たる邸宅がそびえ建ちます。池には水鳥が憩い、牧場には馬や牛が草を食む緑豊かな公園は、イングリッシュブルーベルの群生地としても知られています。気の向くままに広い敷地内を散策してみましょう。

愛らしい馬や牛に出会える憩いの場所「オスタリーパーク」

愛らしい馬や牛に出会える憩いの場所「オスタリーパーク」

写真:Lady Masala

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地下鉄「Piccadilly Line(ピカデリー線)」のオスタリー駅を出て、住宅街を10分ほど歩くと、緑あふれる広大な敷地が見えてきます。「Osterley Park & House(オスタリーパーク アンド ハウス)」は、歴史的建築物の保護を目的として設立された「National Trust(ナショナルトラスト)」によって運営管理されているロンドン市民の憩いの場所。公園内では、ジョギングを楽しんだり、ピクニックをしたりと、思い思いの方法で時を過ごす人々の姿が見られます。

愛らしい馬や牛に出会える憩いの場所「オスタリーパーク」

写真:Lady Masala

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公園の正面入り口近くには牧場があり、さまざまな種類の馬や牛が放牧されています。脚のふさふさ(距毛)が特徴的なシャイヤーや、小ぶりで愛嬌のあるシェットランドポニーなどイギリス原産の馬が多く、そのかわいらしい姿を見ているだけで癒されそうです。

愛らしい馬や牛に出会える憩いの場所「オスタリーパーク」

写真:Lady Masala

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のどかに草をはむ馬や牛たちを横目に歩いていると、敷地内で栽培される新鮮な野菜を販売するナショナルトラスト直営のファームショップが見えてきます。滞在中に自炊をしていない限り購入する機会はなさそうですが、ビートルートやひょうたん型のバターナッツかぼちゃなど、日本ではあまり見ることのない珍しい野菜がたくさんあり、見ているだけでも楽しいはず。

さらに歩みを進めると、厩(うまや)を改装してつくられたカフェとギフトショップ、古書店がある一角にたどり着きます。これらの施設もナショナルトラストによる運営。ショップ内にあるガーデニング用品や動植物をモチーフにしたバッグやマグカップはお土産にぴったりです。イギリス生まれの「エール」とよばれるビールや、濃厚でクリーミーなスプレット「レモンカード」を購入して味わってみるのもよいでしょう。

伝統とモダンが交錯するアダムスの傑作「オスタリーハウス」

伝統とモダンが交錯するアダムスの傑作「オスタリーハウス」

写真:Lady Masala

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公園には誰もが自由に出入りできますが、邸宅内部とその庭園を見学するためには入場料が必要です。お金を払ってでも見る価値がある「Osterley House(オスタリーハウス)」。ぜひとも中を見学しましょう。

エリザベス1世の金庫番かつアドバイザーでもあったトマス・グレシャムによって16世紀に建てられた「オスタリーハウス」。時の女王も訪れたという記録が残るこの建物は、18世紀になってから銀行家でロンドン市長も務めたというフランシス・チャイルドの手に渡りました。

ギリシャ神殿のような玄関ホールから通じる広々としダイニングルームの装飾は、ウエッジウッドの「ジャスパーウェア」を思わせます。チャイルドの依頼で屋敷の改装を手掛けた建築家ロバート・アダムスは、ウエッジウッドの創設者であるジョサイアと同世代。古代ギリシャ・ローマのモチーフを装飾に取り入れることは、当時の流行でした。このダイニングルームは、映画「ダークナイトライジング」が撮影された場所でもあります。

伝統とモダンが交錯するアダムスの傑作「オスタリーハウス」

写真:Lady Masala

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ダイニングルームからつづく「ロングギャラリー」は、なんと130メートルもある細長い空間。チャイルド家の絵画コレクションが展示されています。

かつては、プール(ビリヤード)テーブルやピアノがあり、客をもてなすために使われていたギャラリー。晩餐会が催された夜には400本ものキャンドルが灯されたといいます。暗がりをほのかに照らす薄明り、美しく着飾った人々の装い、静かに響く歌声。そのような光景が目に浮かぶようです。

オスタリーハウスは「ビクトリア女王 世紀の恋」や「ある公爵夫人の生涯」をはじめさまざまな映画のロケ地として知られいますが、ここロングギャラリーでは「ミス・ポター」が撮影されました。

伝統とモダンが交錯するアダムスの傑作「オスタリーハウス」

写真:Lady Masala

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抑えた照明に浮かび上がる色鮮やかな深紅のタペストリーは、王室向けの織物生産で知られるパリのゴブラン工場の製品。神々の愛を表現したというそのモチーフは、ソファーやいすのカバーにも使用されています。

注目すべきは、タペストリーの模様がカーペットと天井のデザインにも取り入れられていること。ガーデニングに並々ならぬ情熱を傾けたチャイルド家のために、草花のモチーフもまた随所にちりばめられています。

「オスタリーハウス」には、今回ご紹介した居室のほかにも見どころがたくさんあります。ゆっくりと時間をかけて、アダムスの美学をご鑑賞ください。

幻想的な青の絨毯「イングリッシュブルーベル」の群生地

幻想的な青の絨毯「イングリッシュブルーベル」の群生地

写真:Lady Masala

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邸宅内を見学し終えた後は、草木をこよなく愛したというチャイルド家の裏庭を散策しましょう。よく手入れされた「Mrs Chaild’s Flower Garden(チャイルド夫人の花壇)」には、季節の花々が咲き誇ります。レモンの木やジャスミンなど南国を思わせる植物を集めた温室は必見。あたり一面に花の香りが漂います。敷地内には、ハーブガーデンや家庭菜園まであり、ガーデニング好き必見の場所です。

幻想的な青の絨毯「イングリッシュブルーベル」の群生地

写真:Lady Masala

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かつて「オスタリーハウス」の住人たちが散歩を楽しんだという「The Long Walk(ザ ロング ウォーク)」周辺の森は、イギリスを代表する春の花「イングリッシュブルーベル」の群生地としても知られています。ブルーベルは、イングリッシュ、スパニッシュ、そして、その2つの交配種であるハイブリットの3種類。名前からも推察できるように、スパニッシュブルーベルは外来種ですが、在来種であるイングリッシュブルーベルを駆逐するほどの勢いで増え続けています。

幻想的な青の絨毯「イングリッシュブルーベル」の群生地

写真:Lady Masala

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ブルーベルは4月末から5月にかけて咲き始めますが、そのほとんどは、スパニッシュかハイブリット。イングリッシュブルーベルは、在来種でありながら、もはや人の手で守られている群生地に行かないと見られなくなってしまったのです。広大な「オスタリーハウス」の裏庭は数少ないイングリッシュブルーベルの群生地でもあります。

直立した花茎の両側からベル型に開いた花を咲かせるスパニッシュブルーベルとは対照的に、折れ曲がった花茎の片側に垂れ下がるようにチューブ型の花をつけるイングリッシュブルーベル。青い絨毯のような群生地には、心地よい芳香が漂います。

古代ギリシャ・ローマのモチーフが随所にちりばめられた居室が特徴的な邸宅と、美しい花に姿を変えた妖精たちが通りすがりの人々を虜にしてしまうという伝承が残るイングリッシュブルーベル。年に一度だけ現れる青い妖精の姿を見に「オスタリーパーク アンド ハウス」を訪れてみてはいかがでしょうか。

「オスタリーパーク アンド ハウス」の基本情報

住所:Jersey Road, Isleworth, Middlesex, TW7
電話番号:+44-20-8232-5050 
営業時間:11:00-17:00
アクセス:地下鉄 Piccadilly Line(ピカデリー線)Osterley(オスタリー)駅より徒歩10分

※2018年3月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2017/05/06 訪問

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