写真:下川 尚子
地図を見る1981年、黒柳徹子(安曇野ちひろ美術館 館長)の自伝的小説として発表された「窓ぎわのトットちゃん」。「どの子供も、素晴らしい性質を持っているのだ」そんな校長先生の考えのもと運営されたユニークな「トモエ学園」と、そこで生き生きと過ごす子供たちの姿が描かれています。
この作品に使われたのがいわさきちひろの絵。物語の内容もさることながら、いわさきちひろの絵を覚えている方も多いのではないでしょうか。
トットちゃん広場は、2016年夏に安曇野ちひろ美術館を中心とした「安曇野ちひろ公園」の一画にオープンしました。公園の入園料は無料。休日には家族連れの姿も多く見られる、自然豊かな場所です。
写真:下川 尚子
地図を見るトットちゃん広場でひときわ目立つ存在が、広場に置かれた電車です。これはトモエ学園にあった「電車の教室」を復元したもの。内部にはトットちゃんたちが学び、日々を過ごしたユニークな教室が再現されています。
この電車は「モハ」と「デハニ」といい、松川村が長野鉄道より譲りうけたもの。モハ604は昭和2年、デハニ201は大正15年の製造で、小布施駅で展示後、保管されていた貴重なものです。
写真:下川 尚子
地図を見る電車の内部へ入ってみましょう。二つの車両のうち、「デハニ」はトモエの教室となっています。その日の授業内容が書かれた黒板に、荷物置きとなっている網棚。小さな机には、それぞれ思い思いのものが置いてあります。
トットちゃん広場を訪れる前には、『窓ぎわのトットちゃん』を読み返しておくのがオススメ。「きっとここはあの子の席だ」と、より深くイメージできるはずです。
写真:下川 尚子
地図を見るもう一つの「モハ」は図書室。トモエ学園にも図書室があり、どの子も、好きなときに好きなだけ本を読める環境だったのだそう。『窓ぎわのトットちゃん』をはじめ、世界の絵本など約500冊の本が棚にずらりと並んでいます。
図書室の車両には電車の椅子もそのまま残っていますので、腰かけてのんびり読書を楽しむ…なんて時間も素敵です。
提供元:安曇野ちひろ公園・トットちゃん広場
http://www.chihiro.jp/totto/電車の教室のそばには、白い壁の「トモエの講堂」があります。講堂といえば、トットちゃんたちが毎日お弁当を食べたりキャンプを楽しんだりした場所。内部では、当時のトモエ学園の写真展示などが行われています。
この講堂や公園内では、「はんごうすいさん」「リトミック」「野宿と肝試し体験」など、トットちゃんの物語と絡めたイベントやワークショップが行われています。
昨年9月に行われた「トットちゃんの運動会」では、トモエ学園の運動会のようなユニークな競技が目白押し。障害のある子もない子も、男の子も女の子も、どんな子も輝けるような楽しい運動会は「トモエ学園らしさ」そのもの。ご予定が合えば、こうしたイベントに参加してみるのも楽しい時間となるでしょう。
写真:下川 尚子
地図を見る花壇に咲く四季折々の花や、公園から見える北アルプスを眺めながら散策するのもおすすめ。公園内には、物語のエピソードを紹介した本の形のパネルがあちこちにあります。
お時間がある方は、オリエンテーリングにチャレンジしてみてはいかがでしょう。園内24か所のパネルを巡りながらトットちゃんの物語をたどり、最後に「あいことば」をこたえるとプレゼントがもらえるというもの。オリエンテーリングマップは、トモエの講堂にて配布しています。
『窓ぎわのトットちゃん』では一貫していわさきちひろの絵が使用されており、そのやわらかな子どもの絵が印象に残っている方も多いかと思います。トットちゃん広場を訪れたなら、隣接する「安曇野ちひろ美術館」へもぜひ足を運んでみてください。
「世界中のこどもみんなに平和としあわせを」と願ったいわさきちひろ。「どの子どもも、すばらしい性質を持っているのだ」と考えた校長先生。子どもを見つめる優しいまなざしには、どこか重なるものが感じられます。
なお、美術館について詳細は、下記リンク”「安曇野ちひろ美術館」いわさきちひろ、温かな眼差しの原点を探して”にてご紹介しています。そちらもぜひ、ご覧ください。
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(2024/3/29更新)
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