人々を惹きつける理由はこれ!徳島「大塚国際美術館」の魅力

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人々を惹きつける理由はこれ!徳島「大塚国際美術館」の魅力

人々を惹きつける理由はこれ!徳島「大塚国際美術館」の魅力

更新日:2017/10/19 11:25

今村 裕紀のプロフィール写真 今村 裕紀 旅先案内人

うず潮で有名な徳島県鳴門市、大鳴門橋の近くに「大塚国際美術館」はあります。大塚グループが創立した、世界中の美術館が所蔵する名画1,000点以上をオリジナルと同じ大きさに再現して展示する陶板名画美術館です。入場料は3,240円。徳島という首都圏から離れた地にありながら、2016年度入館者数は38万1千人。実は、とても魅力ある美術館なのです。その理由を少しずつ辿っていきましょう。

原寸大に再現された空間を体験する

原寸大に再現された空間を体験する

写真:今村 裕紀

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美術館正面玄関を入ると「昇り」の長いエスカレーターが始まり、ようやく辿り着いた階が、なぜか地下3階。そうして来館者を最初に迎えてくれる展示が、ヴァティカンのシスティーナ礼拝堂を再現した空間。そこでは原寸大のミケランジェロの天井画「天地創造」や正面の壁画「最後の審判」を鑑賞することが出来ます。

そして同じフロアにあるのが、写真の環境展示のひとつ、スクロヴェーニ礼拝堂です。環境展示とは、礼拝堂や遺跡などの壁画を空間ごと、まるごとそのまま再現した立体展示で、つまり、ここにシスティーナ礼拝堂はもとより、スクロヴェーニ礼拝堂などが、規模も絵画もそのまま再現されているのです。

原寸大に再現された空間を体験する

写真:今村 裕紀

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美術館の展示作品は、礼拝堂内の壁画はもちろん、展示されているすべての絵画が、特殊技術によって、原画の写真をもとに原寸大で陶板に転写され、焼き上げて作られた陶器製の絵画なのです。陶板名画は、退色や劣化に強く、これからの文化財の記録保存のあり方に大いに貢献するものだと考えられています。

再現された名画の魂と対話する

再現された名画の魂と対話する

提供元:大塚国際美術館

http://www.o-museum.or.jp/地図を見る

オランダ、ハーグ市、マウリッツハイス美術館所蔵、フェルメールの「真珠の耳飾りの少女」。別名「青いターバンの少女」。

ここはフェルメールの部屋です。「大塚国際美術館」には柵やロープといった鑑賞制限がほぼなく、例えばこの作品の少女と間近で対話することが出来ます。少女と見つめ合うことが出来ます。お望みならば、この少女と自分の姿を一緒に写真に収めることも可能です。「大塚国際美術館」では作品との記念撮影が可能なため、お気に入りの名画との出逢いを思い出に残すことが出来ます。

修復前と修復後の絵画を比較する

修復前と修復後の絵画を比較する

提供元:大塚国際美術館

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イタリア、ミラノ、サンタ・マリーア・デッレ・グラ―ツィエ修道院の食堂に描かれた、レオナルド・ダ・ヴィンチ作「最後の晩餐」。

その修復前の再現画。すなわち、現在は、もはや存在しない過去の姿。過去の記録がここにあります。食堂として使われていた間に受けた湿気と湯気の影響。過去にいくたびか加筆が行われた残滓。さらに馬小屋として使用されていた際の動物の呼気と排泄物のガスの浸食を受けたうえに、二度の洪水。そうした経緯を辿りながら、アメリカ軍の爆撃を土嚢と組まれた足場で、何とか免れた奇跡の絵画。とはいえ、歳月を経て、もはやレオナルド・ダ・ヴィンチの表現意図がいかなるものであったかが、わからなくなってしまった「最後の晩餐」。

修復前と修復後の絵画を比較する

提供元:大塚国際美術館

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そしてこちらが、たったひとりの修復家によって、20年以上の歳月をかけて修復されて甦った「最後の晩餐」。

「大塚国際美術館」には、修復前と修復後の絵画が、時空を超えて同じ部屋で向い合わせに展示されています。洗浄のみの修復によって、何が除去され、オリジナルの何が甦ったのかをここでじっくりと検証することが出来ます。徳島県鳴門市にいながら、私たちは時空を超えた作品を目にし、検証することが可能なのです。

イタリア フィレンツェ ウフィツィ美術館を体験する

イタリア フィレンツェ ウフィツィ美術館を体験する

写真:今村 裕紀

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イタリア、フィレンツェ、ウフィツィ美術館所蔵、ボッティチェッリの「ヴィーナスの誕生」。この絵画を日本国内で見たひとは誰もいません。なぜなら、門外不出だからです。
でも、この「大塚国際美術館」にそれは、あります。ヴィーナスは寸分たがわずに、ここに誕生しているのです。

イタリア フィレンツェ ウフィツィ美術館を体験する

提供元:大塚国際美術館

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ウフィツィ美術館に展示されている、同じくボッティチェッリの「春(ラ・プリマヴェーラ)」。
「大塚国際美術館」では「ヴィーナスの誕生」と並んで展示されています。形と寸法がほぼ同じことから、2点は対として描かれたとされています。オリジナルでなければ絵画でないと考えるならば、フィレンツェに行かない限り、ヴィーナスと対面する機会はいまのところありません。どうします?「大塚国際美術館」で、愛と美の女神に会ってみませんか?

そして名画の森に迷い込んで、

そして名画の森に迷い込んで、

写真:今村 裕紀

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この「大塚国際美術館」には、作品数が約1,000点あるがゆえに、ひとつ気をつけなければならないことがあります。
それは、ここが、ご覧のように名画の森であるということです。名画の森に分け入り、名画ばかりに取り囲まれた並はずれた空間に、感動の感度が鈍りがちになることです。次々に現れる名画たちに、感激が麻痺してしまうかもしれない、と言うことです。世界一贅沢な名画の森―それはルーヴルの森、オルセーの森、ボストンの森。名画の森が延々と続きます。

そして名画の森に迷い込んで、

写真:今村 裕紀

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ある年、ある有名な絵画が東京の美術館に来た際、その絵画の前だけには、見学方法が二通り設けられました。前列:間近で見られるが、立ち止まってはいけない。後列:立ち止まって、背伸びをして前列の人越しに見る。

この空間で視界を遮るものはありません。澄み渡ってひろがる深い名画の森。作品を見るために背伸びをしたり、人垣の間から見なければいけないという制限は全くありません。ここの名画たちは、あなたに、じっくりと観賞されることを待ち望んでいるのです。

そして名画の森に迷い込んで、

提供元:大塚国際美術館

http://www.o-museum.or.jp/地図を見る

「大塚国際美術館」では、すべての作品が陶板とはいえ、名だたる名画の数々と間近で対面することが、あるいは、知らなかった作品から、新たな感動や発見を得ることも可能です。そんな贅沢な、という言葉では言い足りないほどの豪華な芸術作品群に一挙に触れることが出来るのです。だからこそ、全国の多くの人々を魅了してやまないのです。「大塚国際美術館」は、「名画の森」であり、まさに大鳴門橋たもとに建つ「名画の宮殿」なのです。

最後に

「大塚国際美術館」の展示は、地下3階から地上2階の5フロアに及びます。地下3階 の「古代」「中世」に始まり、階が上がるごとに「ルネサンス」「バロック」「近代」「現代」と年代が新しくなっていく編年体展示になっています。

また、レストランとカフェは―
■1F「レストラン・ガーデン」:海鮮丼などの和食メニューのほかイベントにあわせた期間限定メニューもあり、庭園を見ながらゆっくりランチが楽しめるレストランです。
■B2「カフェ・ド・ジヴェルニー」:軽食とスイ―ツが中心のカフェ。窓越しにモネの池を望むことが出来ます。
■B3「テ・ぺル・テ」:ドリンク中心のカフェ。
「ミュージアムショップ」:もちろん、お土産用のミニサイズの陶板絵画があります!

なにより全館を見て廻るのに最低半日はかかりますので、途中でレストランやカフェを上手に利用して下さい。

ぜひ、「大塚国際美術館」で、名画にいっぱい触れて、あなたの感性に磨きをかけて下さい!


<基本情報>
住所:徳島県鳴門市鳴門町鳴門公園内
電話番号:088-687-3737
開館時間:9時30分〜17時(入館券の販売は16時まで)
休館日:月曜日(祝日の場合は翌日。正月明け連続休館有り。その他特別休館有り。
    8月無休)
アクセス:(飛行機)徳島バス『徳島阿波おどり空港』バス停 →『大塚国際美術館前』バス停
     (自家用車)神戸淡路鳴門自動車道の「鳴門北インター」から鳴門海峡大橋方面(左
      折)約3分 他

2017年10月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

この記事の関連MEMO

掲載内容は執筆時点のものです。 2016/10/15 訪問

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