木曽地方では古くから食材を包むのに使われてきた朴の葉。農業や林業で生計を立てていた木曽の人々は、昼食を畑や山でとるのに、携帯性が良く、殺菌効果で日持ちする朴の葉をよく利用してきました。葉の香りで、中の食べ物も一段と味わい深くなります。
柏の木が少なかったこの地域では、端午の節句にかしわ餅の代わりとして、昔からほう葉巻きが各家庭で作られ、月遅れ(旧暦)の端午の節句には、この山国ならではの味で、端午の節句をお祝いしてきました。
6枚の葉っぱを取らずに使うので、1房に6個のお餅をくるんだ葉っぱがぶら下がって、なんとも愛らしい形。朴の葉を使っているので全て自然素材。食べた後にビニールのゴミが出ないのも素敵ですね。
朴の葉の採れるこの時期、ほう葉巻きだけでなく、朴の葉でくるんだ「朴葉寿司」なども楽しめます。中津川から、塩尻に向かう木曽路では「道の駅賤母」から、「道の駅大桑」「道の駅木曽福島」「道の駅日義木曽駒高原」「道の駅木曽川源流の里きそむら」まで、この時期限定の様々な催し物や朴葉巻きを楽しむことができます。
初夏の風物詩、朴葉巻きは、時期になると、木曽路の菓子屋の店頭に、「朴葉巻き」ののぼりが見られるようになり、いくつもの製菓店が作っています。朴葉巻きを求めて、和菓子屋さんめぐりも楽しいですね。
また、道の駅木曽福島では、様々なお店の商品を一カ所で購入することができます!もちろん1房からも購入可能なので、色々なお店の味を食べ比べして、お気に入りを見つけてみるのがオススメです。
御菓子司 田ぐち、折橋製菓、菓子蔵 喜しろう、菓子司 芳香堂など、お店によって餡子の味も個性があり、皮の部分の食感や甘みがかなり違いますよ。
お店の味の違いだけでなく、同じお店でもつぶあんとこし餡、古代米やそば粉を使った皮、くるみ餡など味のバリエーションも豊富です。
木曽路のちょうど真ん中あたり、木曽郡上松町には寝覚の床(ねざめのとこ)という絶景ポイントがあります。木曽川の流れが、白い岩肌が特徴の花崗岩の地形を削り、姿を現したのが寝覚の床。花崗岩特有の割れ方が、大きな箱を並べたような不思議な造形をもたらし、水は緑に輝き、国の名勝に指定された絶景です。
寝覚の床の入口になっている臨川禅寺。全国各地に残っている浦島太郎の伝説、そのうちの一つとして、寝覚の床にも浦島伝説があり、太郎が竜宮城から帰り、玉手箱を開くまでが描かれています。浦島太郎が残したと言われる弁財天像が祀られていたり、姿を映したと言われる池があったり。
新緑のこの時期、緑を楽しみながら、歩きやすい靴で臨川禅寺境内から寝覚の床への散策されてみてはいかがでしょう。秋はまた紅葉が綺麗です。
木曽の朴葉巻きは全国発送もしている人気のお餅。先人達の知恵からはじまり、受け継がれてきた朴葉巻き。木曽の人たちが郷土菓子として愛する野趣あふれる味を、是非現地でお楽しみください!
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(2024/9/18更新)
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