現存する最古の神社建築!「宇治上神社」は京都が誇る世界遺産

現存する最古の神社建築!「宇治上神社」は京都が誇る世界遺産

更新日:2017/06/05 14:32

京都府宇治市にある「宇治上神社」(うじがみじんじゃ)は現存する日本最古の神社建築を有し、見どころがいっぱいの人気観光スポット!うさぎをモチーフにした可愛らしいおみくじは女性を中心に大人気です。源氏物語の舞台でもあり、風光明媚な宇治の世界遺産へと足を運んでみませんか?

朝日山のふもとに鎮座する世界遺産「宇治上神社」

朝日山のふもとに鎮座する世界遺産「宇治上神社」
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宇治上神社は京都府宇治市を流れる宇治川の東岸、朝日山のふもとに鎮座しています。創建の年は定かにはなっていませんが、延長5年(927年)に編纂された「延喜式」の神名張の中に宇治上神社の存在が確認できることから、それよりも以前に創建されたと推定されています。

明治時代以前までは、すぐ近くの「宇治神社」と合わせて「宇治離宮明神」と称されていました。また平成6年(1994年)には宇治川を挟んで対岸にある平等院と共に世界遺産に登録され、より一層注目されるように!

観光客にも人気の宇治川沿いの散策路からすぐ近くにある絶好のロケーションも魅力です。鳥居の周りには木々が生い茂り、春は桜、秋には素晴らしい紅葉も楽しむことができます。

宇治七名水のひとつ「桐原水」が湧く境内

宇治七名水のひとつ「桐原水」が湧く境内
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宇治には7ヶ所の湧き水「宇治七名水」がありましたが、そのうちの6ヶ所は失われてしまい、現在唯一残っているのは宇治上神社の境内の片隅に湧く「桐原水」(きりはらすい)のみ!注連縄が掛けられた建物に覆われた桐原水からは、神聖な雰囲気が漂います。

こちらの桐原水は参拝者が心身を清める手水舎として使用されており、飲むことはできませんが、ぜひ貴重なお水に注目してみてください。

宇治七名水は室町時代に定められた宇治茶の7つの茶園「宇治七名園」と同時に定められたもので、七名水の湧き水はお茶の栽培に使用されていました。宇治茶は、宇治はもちろんのこと、京都のお土産店などでもたくさん販売されていますので、ぜひ京都土産にどうぞ!

拝殿と日本最古の本殿は国宝指定で必見スポット

拝殿と日本最古の本殿は国宝指定で必見スポット
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境内に入って真正面にあるのが拝殿。宇治上神社の拝殿は鎌倉時代前期に建立されたもので、国宝に指定されています。拝殿は平安時代の貴族の住宅様式である「寝殿造」となっていて、拝殿でありながらも優雅さが漂います。

拝殿と日本最古の本殿は国宝指定で必見スポット
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拝殿の前にある円錐形に盛られた砂は「清め砂」と言います。同じく京都にある世界遺産の上賀茂神社にも似たような円錐形の盛り砂がありますが、上賀茂神社の場合は神の依り代としての存在です。

しかし宇治上神社の場合はその名の通りに、境内を清めるための砂となっています。清め砂は毎年9月1日に開催されるお祭り(八朔祭)で、氏子さん達によって奉納されたもの。この清め砂は境内の社務所にて購入可能!自宅を清めることもできます。京都観光のお土産にもぴったりですね!

拝殿と日本最古の本殿は国宝指定で必見スポット
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本殿は拝殿のすぐ裏手にあります。本殿が建立されたのは何と平安時代後期!国内に現存する最古の神社建築であり、拝殿と同様に国宝に指定されています。左殿・中殿・右殿の内殿三棟を覆屋で囲んでいる特殊な形式も見どころのひとつ!

一般的な神社の本殿とは外観が異なり、これが本殿?と思う方も多いことでしょう。御祭神は三注で、左殿に兎道稚郎子命(うじのわきいらつこのみこと)、中殿に応神天皇、右殿に仁徳天皇が祀られています。

左殿の兎道稚郎子命は学問に秀で出ていたことから学問の神様として信仰され、学業成就や合格祈願のパワースポットとしても人気!また紫式部の源氏物語の宇治十帖に登場する「八の宮」は兎道稚郎子命がモデルになっているとも言われています。

境内の社務所には女性に人気の可愛らしいうさぎのおみくじが!

境内の社務所には女性に人気の可愛らしいうさぎのおみくじが!
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社務所にもぜひ立ち寄ってみてください。こちらにはお守りやおみくじ、御札などが種類豊富に揃っており、京都土産としても最適!宇治上神社は学業成就や合格祈願のパワースポットとしても人気なことから、学業成就守もあります。受験生や資格試験に臨む人へのプレゼントにいかがでしょうか。

境内の社務所には女性に人気の可愛らしいうさぎのおみくじが!
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可愛らしいうさぎのおみくじは女性を中心に大人気!淡いパステルカラーのうさぎの中におみくじが入っています。おみくじを開いた後のうさぎはそのままインテリアグッズとして部屋に飾るのも良いですね!

ところで、なぜ「うさぎ」なのでしょうか。京都の宇治は昔、「菟道」(うじ)と書いていましたが、御祭神の一柱である兎道稚郎子命にも「菟道」の字が入っていることから、その縁で「兎」(うさぎ)がおみくじのデザインに用いられています。

境内の社務所には女性に人気の可愛らしいうさぎのおみくじが!
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通常、神社の社務所には絵馬が用意されていますが、宇治上神社にはありません。その代わりに、願い事をしたため、奉納する「願い人形」(ねがいひとかた)があります。こちらの願い人形にひとつだけ願い事を書き込み、社務所に納め、願いが叶うよう祈願してください。着物のような柄の願い人形はいかにも京都らしいデザインですね!

「世界一狭い世界遺産」と称されても見どころはいっぱい

「世界一狭い世界遺産」と称されても見どころはいっぱい
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朝日山のふもとにひっそりと佇む宇治上神社。周辺は宇治の美しい自然に囲まれ、どこか荘厳な雰囲気が漂います。境内はこぢんまりとしていていることから「世界一狭い世界遺産」と称されることも!

しかし宇治上神社には拝殿や日本最古の本殿以外にも桐原水や樹齢300年を超える御神木(ケヤキ)、また小さな石を乗せて落ちなければ願いが叶うとされる大きな岩「岩神さん」、藤原一族の守護神で、宇治上神社の摂社である「春日社」など、見どころはいっぱい!ぜひ京都が誇る世界遺産の魅力に触れてみてください。

世界遺産を2つも有する宇治は京都屈指の人気観光スポット

宇治上神社は平等院と共に世界遺産に登録され、ますます脚光を浴びています。国内に現存する最古の神社建築を有し、学業成就のパワースポットとしても人気!宇治茶のふるさとであり、本格抹茶スイーツもたくさん揃っている宇治は京都屈指の人気観光スポットです。悠久の歴史を刻んだ宇治上神社の参拝と共に宇治の観光も楽しんでみてください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2017/06/02 訪問

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