写真:菊原 朝香
地図を見る1〜2時間おきに走るJR紀勢本線。その三野瀬駅からのんびりのどかな風景を眺めながら歩いて8分ほどの海沿いにある「割烹の宿 美鈴」は、「日本三大民宿」と呼ばれて久しい、知る人ぞ知る名宿。ご主人と女将、息子さん夫婦の家族4人で営んでいます。
写真:菊原 朝香
地図を見る目の前は海、熊野灘。そしてうしろの山々を走るは世界遺産である熊野古道。波の音と鶯のさえずり、そして時折走る車の音しか聞こえない、非日常の世界がそこにあります。「割烹の宿 美鈴」は数寄屋造りで「和風旅館」と遜色ないほどの立派な外観です。たいていの人がイメージする民宿とは大きく異なります。いまや日本で1人しか職人が残っていない組子細工が天井にあしらわれていたり、さりげなく日本の伝統文化があちこちに使われています。
写真:菊原 朝香
地図を見る客室は全4室。すべてしつらえが異なる造りになっています。ちょうど座ると目の高さに海が見えるように窓を作っていたり、各部屋に特徴と工夫が見られます。黒を基調とした部屋は外国人に人気です。紀北町近辺でも「割烹の宿 美鈴」は、積極的に外国人を受け入れている宿泊施設のひとつです。女将と息子さんは英語が少し話せるので、外国からのお客さんにも対応できるのです。
洗面所やトイレ、風呂が共同なのが、唯一民宿らしいところ。浴衣や足袋靴下、タオル類、歯磨きセットは常備されています。またクローゼットにはリネンリフレッシャー、洗面所にはドライヤーだけでなくスタイリング剤も用意されているという細やかな心遣いです。
もともとは部屋数がもっとたくさんあったのですが、家族4人でのおもてなしが行き届くだけのお客さんを受け入れられるのは全4室、定員15名だということで、思い切って改築し部屋数を減らしたとのこと。このエピソードから、「割烹の宿 美鈴」のおもてなしの心が垣間見えますよね。
写真:菊原 朝香
地図を見るその日に水揚げされた海の幸がふんだんに使われた料理は品数も多く男性も満足できる量。漁師でもあるご主人のおめがねにかなった素材を、それぞれの良さを活かして調理していくご主人の腕は日本三大民宿と言われるのも納得です。生のひじきなど普段この地域に住んでいないとなじみのない珍しい食材と出会える驚きもあります。
写真:菊原 朝香
地図を見るなかなか食べられない珍しいものが揚がった日はとても運がいいです。滅多に揚がらない本ワタリガニなども水揚げされた日には惜しげもなくテーブルに並びます。鮮度が命のウニも水揚げされてすぐに調理されるので、保存料を使っていない濃厚で甘いウニ本来の味が味わえます。ご主人の自家製からすみも絶品。また食器も凝っていて目でも楽しめます。
写真:菊原 朝香
地図を見る朝ごはんは起きたばかりの体に優しい味付け。女性にも程よい量で、焼いた石を目の前で器に入れて仕上げるお味噌汁などステキな趣向もあったりします。からすみ100%の世界一贅沢で高価なふりかけは、そのままごはんにかけてもおいしいけれど、玉子かけごはんにかけてもおいしいですよ。
写真:菊原 朝香
地図を見る北海道上ノ国町神明地区を流れる天の川上流の山中でしか産出できないブラックシリカを使ったお風呂は、その遠赤外線効果のため芯からぽかぽかになります。また夜はぬるめで眠りに入りやすく、そして朝は熱めで体が目覚めやすい温度になっているのもうれしい心遣い。入浴時間は、チェックイン時刻の16時から22時半、そして翌朝の6時から7時半まで。ひとつは壺風呂、ひとつは檜風呂の浴槽となっています。
日本三大民宿「割烹の宿 美鈴」、いかがでしたか?そして気になる宿泊料金は1人12,960円からという驚きの価格!他には16,200円、19,400円、21,600円、23,500円とあり、全5コースとなっています。12,960円は少なめコース、それ以上のコースについては、品数は同じでその分夕食の質を高めることで違いを出しています。料理の美味しさはもちろんのこと、細部までいきわたる心遣い、そして熊野の自然の恵みにあふれた紀北町という場所。この宿泊料金の手頃さには余りありますよね。「割烹の宿 美鈴」は、間違いなくわざわざ足を運ぶに値する素晴らしい民宿です。
※宿泊料金は2017年6月時点のものです。
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(2023/12/8更新)
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