写真:たぐち ひろみ
地図を見る伊豆半島といえば関東でも屈指の温泉どころ。熱海、伊東、熱川など、静岡県内の温泉地の多くがこの半島に集中しています。さらに、石廊崎、河津桜、城ヶ崎海岸をはじめとする名勝も目白押し。そんな伊豆半島を縦断する特急列車がJR運行の「踊り子号」です。中でもよりグレードの高い車両を使用した「スーパービュー踊り子号」は、快適性と眺めの良さから特に人気を呼んでいます。
名前の「スーパービュー」が示すとおり、海や山の美しい眺めを存分に楽しめるよう、窓を大きく取り、床を高くしたハイデッカー車を採用。手触りのいいソフトな生地を使用したリクライニングシートも、乗車の瞬間から快適な旅を確約してくれます。
写真:たぐち ひろみ
地図を見る普通車両でも十分乗り心地のいい「スーパービュー踊り子号」ですが、ぜひ一度乗っていただきたいのが、さらに上をゆくグリーン車です。2階建て車両の上階にある車内は、片側が1席、もう一方が2席という、一列3席限りのゆったり配列。飛行機でいえばビジネスクラスのようなスペース感で、座席は幅50cmとかなり広く、リクライニングも十分とれて、ヘッドレストや式フットレストも装備。こんな上質なシートに身を委ねれば、長旅も全く苦になりません。
写真:たぐち ひろみ
地図を見るグリーン車が設けられているのは、先頭車両(下りの場合)の1号車と2号車。特に1号車では、一段低く設けられた運転席のおかげで、線路やトンネルなど正面に迫るダイナミックな景色を楽しむことができます。そんな「スーパービュー踊り子号」グリーン車ならではの特権をフルに活用したい方は、下田行き下り列車の最前列を確保してください。
写真:たぐち ひろみ
地図を見る「スーパービュー踊り子号」のグリーン車でとにかく見逃せないのが、1号車の1階部分にある専用ラウンジ。ご覧のようにとても広々した空間で、大人9名分の座席が設けられています。バーカウンターも併設されているので、ドリンクや食べ物も注文可能です。
実はこのラウンジ、意外と利用者が少なく大抵空いているのが現状です。自分の座席がすでに十分快適なので、わざわざここに座る必要性をあまり感じる乗客があまりいないのかもしれません。
ということで、ここはあえてこの快適空間に陣取り、ワインやビールを片手に優雅な旅のひとときといってみましょう。特にグループで旅行している場合は、まわりを気にせず歓談できて重宝しますよ。
写真:たぐち ひろみ
地図を見るここでもう1つ注目したいのが、グリーン車限定のアテンダントサービスです。乗車すると、ほどなく担当者が座席にやってきて、おしぼりを配りながら希望の飲み物を聞いてくれます。うれしいことに、コーヒー、紅茶、緑茶、オレジュース、そしてウーロン茶は無料。しかも乗車中何度でもオーダー可能です。
階段を上った上階にあるグリーン車には、残念ながら車内販売ワゴンは回ってきません。その代わり各席に販売商品のメニューがあり、アテンダントに言えば希望のものを持ってきてくれます。こんなところも、ちょっと飛行機のビジネスクラスのサービスに似ていていい感じです。
列車最前部にグリーン車を備えた「スーパービュー踊り子号」では、普通車からの乗客の通り抜けがほとんどありません。利用者も旅慣れた大人客ばかり、ワゴンサービスもなし。雑音を極力なくした静謐な空間が、このグリーン車の大きな魅力のひとつです。
周りに煩わされることなくゆったりと旅したい、または、ちょっとした特別感、プチセレブ気分に浸ってみたいという人には、この「スーパービュー踊り子号」グリーン車がぴったりです。そして、さらにプライバシーを重視したい場合には、2号車1階部分にある個室をぜひ。
東京から、神奈川の湘南海岸を抜け、伊豆半島東海岸へ。左手には胸のすくような海の青さ、右手には緑あふれる山々の風景。まさに絶景を満喫するための列車「スーパービュー踊り子号」です。できれば終点伊豆急下田まで乗車して、上質な列車の旅を十二分に満喫したいものです。
伊豆も南まで下ると別世界、ここはまさに南国。白浜、外浦(写真上)、多々戸浜、弓ヶ浜と白砂もまぶしいビーチがいたるところに広がります。ペリー来航の港町下田には歴史にちなんだ名所も多く、みどころはつきません。
また、河津桜といえば河津町だけが有名ですが、実は下田からバスで20分ほど行った南伊豆町が隠れた名所なのはご存知でしょうか? 自然豊かな青野川沿いに続く桜並木(写真下)は風情もひとしお、観光客も少な目で、じっくりと花見を楽しめる穴場です。
乗車することそのものが目的になるような、豪華列車や観光列車の旅が今とても人気です。もともと目的地への足として運行する「スーパービュー踊り子号」も、ワンランク上の旅を体験したい人にとっては、乗ることそのものが目的になる魅力ある列車といえます。
特急料金は、東京〜伊豆急下田間片道で普通車が2550円(土日は2750円)、グリーン車が4960円。普通車の約1.8倍と考えればなんだか割高な感じもしますが、十分手の届く価格帯ではないでしょうか? せめて片道だけでも、この快適空間を体験してみてください。一度乗ったら、きっとクセになります!
2019年5月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2024/4/20更新)
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