写真:かのえ かな
地図を見る円政寺は萩市の中央に位置するお寺。周囲は観光地として人気の城下町に囲まれています。萩城下町には、「菊屋横丁」「伊勢屋横丁」「江戸屋横丁」という3つのメインストリートがあり、それぞれに観光名所があります。
白壁が美しい菊屋横丁や伊勢屋横丁の町並みは、萩のシンボルと言っても過言ではありません。名探偵コナンでは小五郎のおっちゃんが、「明治維新の志士たちもこの町並みを見ていたのか」と感心しています。
写真:かのえ かな
地図を見る円政寺がある江戸屋横丁は白壁はないものの、緑に囲まれた美しい通りです。通り沿いには木戸孝允(きどたかよし)旧宅があるほか、円政寺の隣には青木周弼(あおきしゅうすけ)の旧宅があります。
青木周弼は蘭学医学の医師で、かつて旧宅の蔵で埋蔵金が見つかったことから少年探偵団が大はしゃぎした場所となっています。
写真:かのえ かな
地図を見るさあ、いよいよ円政寺の登場です。円政寺の見どころは入口を通る前から始まっていますよ。お寺なのに、円政寺には鳥居があるんです。不思議ですね。不思議ついでに鳥居をよ〜く観察してみましょう。普通の鳥居と少し違うところがあります。
それは柱のてっぺんです。鳥居の柱の先にまんじゅうのような丸みを帯びた部分があるのが分かりますか?これは、「ここの境内にはお寺と神社の両方がありますよ」ということを意味しているんですよ。
写真:かのえ かな
地図を見る鳥居の謎が解けたら、くぐってさっそく中に入りましょう。中の見学は有料で、大人200円、中学生150円、小学生50円となっています。
※料金は2017年6月現在のものです。
写真:かのえ かな
地図を見る敷地内のいたるところに、コテンと夏みかんが置いてあるのが萩らしいですね。さりげないけれど旅情を感じられる風景です。
写真:かのえ かな
地図を見るまっすぐ進んだ先に円政寺があります。円政寺はかつて山陽、山陰、北九州エリアを支配したという大内氏の祈願寺でした。大内氏滅亡後は、萩城が建てられるのと同時に城主である毛利氏の祈願寺となります。
江戸時代には、住職の恵運が親戚の子どもをあずかり、お手伝いをさせながら勉強を教えました。その子どもが、後の伊藤博文です。そんな背景もあることから、円政寺は明治維新の重要な起点ともいえます。
写真:かのえ かな
地図を見る円政寺の前にある「石燈籠」も要チェックです。高さ5.07メートルで、山口県で一番の大きさを誇るこちらの石燈籠。文化財指定されているほか、なんと3億円の価値がついたとのこと。
最近では、名探偵コナンの謎解きのヒントとなったことでも注目を集めています。ぜひ近くでよ〜く見てみましょう。
写真:かのえ かな
地図を見る石燈籠の足をよく見ると、一部の足にわずかな隙間があります。これは地震で壊れないようにするためです。つまり、免震構造ということですね。
江戸時代の人に免震構造という発想があることはもちろん、それを実行できる技術があるということに驚かされます。すき間があいた足は、クルクルと回しながら向きを変えることができます。
貴重な石燈籠なので、動かしたい場合は神社の方に一言声をかけてからにしましょう。
写真:かのえ かな
地図を見るさらに、花の茎が通せるほどの細やかな装飾も施されています。この彫刻は「浮かし彫り」といって、円政寺の石燈籠の華やかさの要となっています。
写真:かのえ かな
地図を見る円政寺の右隣には、金毘羅社があります。金毘羅社の建立時期は不明。総ケヤキによって建てられており、小さいながらも重厚感があります。
明治維新の偉人である高杉晋作は、幼少のころ病弱だったため、健康祈願と勇気づけのために母親に連れられて祈願に来たと言い伝えられています。
写真:かのえ かな
地図を見る金毘羅社といえば、有名なのがこちらの大きな天狗。幼かったころの高杉晋作は、この天狗を怖がったとのこと。かつてこの天狗には、あごのラインに沿ってびっしりとヒゲが生えていたので、今の姿よりもさぞかし怖かったことでしょう。
写真:かのえ かな
地図を見る金毘羅社拝殿を取り囲むように、十二支が祀られているのも見逃せません。名探偵コナンで少年探偵団が楽しく動物を見つけていたように、大人も子どもも自分の干支を探してみましょう。
写真は犬の彫刻です。
写真:かのえ かな
地図を見るお寺に神社、そして名探偵コナンに登場した石燈籠。円政寺の見どころはこれだけではありません。より細かいところに注目してみましょう。
まずは金毘羅社前にある狛犬の台座。中国のことわざなどを風景画に仕立てて彫刻しています。中でも細やかに彫り込まれた牡丹の彫刻は美しいと評判です。
写真:かのえ かな
地図を見る境内奥にある売店の一角には、歴史ファン必見のものが!こちら伊藤博文が実際に使っていたという硯(すずり)です。
伊藤博文は現在の山口県光市にある三隅塾という寺子屋で54日間学んだ後、数え年10〜11歳ごろ萩の法光院(現:円政寺)に来ました。
そして約1年半の間、小僧さんとして住み込みしながら読書や習字を学んだのです。この経験が今の日本につながっていると思うと、感慨深いものがあります。
写真:かのえ かな
地図を見る境内の奥には、リアルな造りの白い木馬もあります。こちら1820年に奉納されたもので、伊藤博文と高杉晋作が幼少のころ遊んでいたと言い伝えられています。
歴史ある町並みが人気の萩城下町。ぶらりと散策するときには、ぜひ円政寺にも立ち寄ってみましょう。明治維新の起点を感じられますよ。
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(2025/1/14更新)
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