写真:塚本 隆司
地図を見る丹波篠山の人気観光スポットといえば、まずは丹波篠山城。そして城下町。城のまわりに旧武家町、城の北を通る旧街道沿いには商人町がある。江戸時代から明治・大正にかけての建物が今も残る町並み景観は、「篠山市篠山伝統的建造物群保存地区」として、今も大切に守り続けられている。
紹介する鳳鳴酒造「ほろ酔い城下蔵」は、歴史を感じる旧街道沿い(呉服町)に200年以上前から建つ酒蔵。主屋や仕込蔵は国の有形文化財(建物)に登録されている。
写真:塚本 隆司
地図を見る丹波篠山城下に来たなら、酒蔵見学と試飲、お酒や丹波地方のお土産が購入できる鳳鳴酒造「ほろ酔い城下蔵」をおすすめしたい。
篠山城下は、丹波篠山城はもちろんのこと、歴史美術館や青山歴史村・武家屋敷安間家資料館など見どころがいっぱい。城下町をめぐりながらの食べ歩きやランチを含めると半日以上楽しめる。篠山に来てすぐに立ち寄り試飲をしても、帰る頃には酔いが覚めるはず。
でも、飲酒運転は絶対にダメ。ドライバーはグッと我慢して、帰宅後の楽しみに買って帰ろう。
酒蔵見学施設「ほろ酔い城下蔵」は入場無料。創業1797(寛政9)年の歴史ある酒蔵内部を見学できる。
店内にはズラリと日本酒が並ぶ。店の間は時代劇に出てくるようだ。高い天井の立派な梁(はり)が目に留まる。さすが5万石の城下町。篠山藩の威厳が感じられる。
写真:塚本 隆司
地図を見る写真:塚本 隆司
地図を見る蔵の中に説明員はいないが、音声ガイドが流れているので自由に見学ができる。何より昔ながらの蔵の内部は必見。蔵内に流れる「酒造り唄」を聴きながらじっくり見学したい。
写真:塚本 隆司
地図を見る篠山は、山に囲まれた盆地のため湧き水が豊富な地。山田錦をはじめとする酒米の産地にも近く、酒造りには適していたようだ。何より酒造りに肝心な丹波杜氏(とじ)の故郷。城下には十数軒の酒蔵があったが、今は廃業や合併などにより2軒の蔵が残っている。
そのひとつがここ鳳鳴酒造。特徴はクラシック音楽を流しながら醸造する音楽振動醸造酒醸成。音楽を聴かせるというより、その振動をタンクに伝え醸成を促すことで、まろやかな酒になるとか。
音楽振動醸造酒醸成酒「夢の扉(ゆめのとびら)」も、もちろん試飲できる。
写真:塚本 隆司
地図を見る酒蔵見学の後は、酒好きなら楽しみで仕方がない試飲。「ほろ酔い城下蔵」では無料試飲できるものから有料試飲まである。
もちろん気に入った酒があれば購入可能。お土産選びならば、納得いくまでじっくり真剣に試飲したいところだ。
写真:塚本 隆司
地図を見る特に大吟醸や純米大吟醸などは、買う前に見定めて(飲み定めて)おきたい。有料試飲では、ちょっとリッチなお酒も楽しめる。
おつまみ付きの飲み比べ「おためしセット」がおすすめ。特選コースなら、鳳鳴酒造自慢の大吟醸「笹の滴」の他、純米酒や本醸造酒など5種類の日本酒が味わえる。
写真:塚本 隆司
地図を見る丹波篠山で日本酒となれば、忘れてならないのが丹波杜氏の話。杜氏とは、酒造りの職人・蔵人(くらびと)を束ねる長のこと。
篠山では農閑期の貴重な収入源として神戸・灘あたりへと酒造りの出稼ぎに行っていた。杜氏や蔵人の技術は今も引き継がれている。
写真:塚本 隆司
地図を見る「ほろ酔い城下蔵」から歩いて5分のところに「丹波杜氏酒造記念館」がある。館内では、杜氏の仕事や歴史を展示品とVTRで紹介。鳳鳴酒造で酒蔵を見学した後に行けば、より理解を深められるだろう。100円の協力金を支払えば入館できる。
写真:塚本 隆司
地図を見る丹波篠山には「デカンショ祭り」という伝統行事がある。毎年8月15、16日に行われ7〜8万人の人出がある大きな祭りだ。その祭りで謡われる民謡「デカンショ節」にこんな歌詞がある。
♪デカンショデカンショで半年暮らす あとの半年寝て暮らす♪
♪灘の銘酒はどなたがつくる おらが自慢の丹波杜氏♪
デカンショとは「出稼ぎしよう」のこと。丹波篠山の人にとって酒造りがいかに重要で誇りがあったかがよくわかる。(デカンショの語源については諸説あり)
丹波篠山の名産である「日本酒」は、それを造ってきた人たちの歴史や文化の結晶だ。丹波篠山の地に着けば、鳳鳴酒造「ほろ酔い城下蔵」で酒造りの歴史に触れながら軽く一杯。丹波杜氏に敬意を表して乾杯すれば、篠山城下をさらに楽しめるに違いない。
行き方や営業時間、定休日については関連MEMOにある公式サイトを参考にして欲しい。
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(2025/2/16更新)
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