レトロでアートな異空間!東別府駅前「東町温泉」で電車の待ち時間にひとっ風呂

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レトロでアートな異空間!東別府駅前「東町温泉」で電車の待ち時間にひとっ風呂

レトロでアートな異空間!東別府駅前「東町温泉」で電車の待ち時間にひとっ風呂

更新日:2017/06/27 12:17

フジイ サナエのプロフィール写真 フジイ サナエ 温泉ブロガー

別府温泉発祥の地と言い伝えられている、別府市浜脇。かつては、湯治に利用される共同浴場が複数存在していましたが、現在は再開発により集合住宅内の一画に、市営の浜脇温泉が味気ない姿で収まっています。しかし、浜脇温泉から南に100メートルほどの場所にある東別府駅前には、昔ながらの共同浴場の姿を残す町営「東町温泉」が。今回は、レトロな外観だけじゃない、町営東町温泉の魅力をご紹介します。

文化財の駅舎から数十メートル、時代に取り残された「東町温泉」

文化財の駅舎から数十メートル、時代に取り残された「東町温泉」

写真:フジイ サナエ

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別府市の浜脇地区は、浜のあちこちから温泉が湧き出ていたことから「浜わき」と呼ばれていました。かつては別府で最も栄えていた地域で、浜脇東と西に共同浴場がありましたが、昭和初期に統合し鉄筋コンクリート造の「浜脇温泉」が建設されました。

平成3年にはこの建物も再開発で取り壊され、現在は多目的温泉館「湯都ピア浜脇」を併設した新しい浜脇温泉が、ショッピングモールの一区画に組み込まれて営業しています。新しく便利に生まれ変わった浜脇温泉は、連日地元の方々で大賑わいですが、温泉情緒という面から見るとあまりにも殺風景で、周囲の大きなマンションなどが建ち並ぶ景観とあいまって、観光客には魅力の少ない町になってしまいました。

しかし浜脇温泉から少し外れると、周囲には浜脇が温泉観光地だった頃のノスタルジックな町並みがそこかしこに残されています。

浜脇温泉から南に100メートル少々の場所にある、JR日豊本線・東別府駅。1911年(明治44年)開業当時の建物は、別府市の有形文化財に指定されています。そんな東別府駅の斜向いにあるのが、今回ご紹介する東町温泉です。

文化財の駅舎から数十メートル、時代に取り残された「東町温泉」

写真:フジイ サナエ

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浜脇温泉は別府市が管理していますが、東町温泉はこの辺りの町内会で運営している温泉で、料金は100円。地元の方だけでなく、一般にも同料金で開放されています。

文化財の駅舎から数十メートル、時代に取り残された「東町温泉」

写真:フジイ サナエ

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入り口に掲げられた「電車の待ち時間にちょっと一風呂」という、そそるキャッチコピーが秀逸。

レトロマニア感涙の内装と調度品の数々は必見!

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写真:フジイ サナエ

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入り口を入ると中央に番台があり、その左右に男湯と女湯の入り口があります。番台の業務は、地域の人がボランティアに近い形で受け持っておられるため、夕方の人の多い時間帯以外は無人になります。番台に人がいない時は、自主的に料金箱にお金を入れましょう。

レトロマニア感涙の内装と調度品の数々は必見!

写真:フジイ サナエ

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レトロマニア垂涎の調度品の数々。まるでここだけ時間が止まったよう…。

レトロマニア感涙の内装と調度品の数々は必見!

写真:フジイ サナエ

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浴室は、番台の脇から地下に降りる階段の先。薄い波板の壁と、手書きのフォントがグッときます。

アートな壁画で明るい雰囲気に!新生東町温泉の魅力

アートな壁画で明るい雰囲気に!新生東町温泉の魅力

写真:フジイ サナエ

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階段を降りた先には、レトロな建物外観からは想像も付かない世界が広がっています。男湯と女湯を隔てる壁に描かれた、明るいピンクや青のカラフルな絵画。女湯に描かれているのは、桜の名所として知られる東別府駅前の桜並木だそうです。

アートな壁画で明るい雰囲気に!新生東町温泉の魅力

写真:フジイ サナエ

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男湯の壁画は、別府湾と高崎山とのこと。ちなみに、高崎山は別府市ではなく大分市に所在していますが、東町温泉から高崎山はほんの目と鼻の先なので、このあたりを象徴する風景として採用されました。

アートな壁画で明るい雰囲気に!新生東町温泉の魅力

写真:フジイ サナエ

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脱衣スペースにも、黒字に明るいピンクや水色で、ネコや桜や雲?などの絵が描かれています。これらの壁画は、大分県立芸術文化短期大学の非常勤講師で、イラストレーターの網中いづるさんが手がけたもの。NPO団体「BEPPU PROJECT」が、別府の最南端に位置する町営温泉である東町温泉に注目し、「まちのお風呂を地域の宝に!みんなでつくる、みんなのお風呂」をテーマに企画されたアートイベントで描かれました。

数人でいっぱいになってしまう小さな湯船は栓を抜いてお湯を足す

数人でいっぱいになってしまう小さな湯船は栓を抜いてお湯を足す

写真:フジイ サナエ

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男湯・女湯とも、だだっ広い浴室の中央に小さな楕円形の湯船がポツンとある他は、シャワーやカランなどの設備もありません。

見ず知らずの人同士だと、2〜3人も入れば気まずくなるぐらいの小さな湯船。その隣には、波板で蓋がされた四角い湯船がありますが、こちらは超高温の源泉が溜められているので、入浴不可です。

数人でいっぱいになってしまう小さな湯船は栓を抜いてお湯を足す

写真:フジイ サナエ

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2つの湯船は床下でつながっており、この木の栓を抜くと四角い湯船の方から熱々の源泉が注ぎ込まれます。泉温は使用位置で約47度。泉質は単純泉です。湯船が小さいので、栓を抜くと凄まじい勢いで湯温が上がるので要注意。

別府の公共浴場は、全体的に湯温が高温に設定されているところが多いのですが、東町温泉の場合地元の人は熱好きの人とぬる好きの人で利用する時間帯が何となく別れているんだそうです。もし熱すぎて入れない場合は、周りに許可を得てから水を入れて下さい。

市営温泉の無料券で、町営温泉は存亡の危機!!

市営温泉の無料券で、町営温泉は存亡の危機!!

写真:フジイ サナエ

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レトロな魅力たっぷりの東町温泉ですが、実はこの建物は二代目で昭和28年に完成しました。浴室の壁面は豆タイルが敷き詰められており、完成した当所はきらびやかで豪華な建物だったのだな、ということがうかがい知れます。

しかし近年、別府市が70歳以上の高齢者を対象に、市営温泉が毎年半年間無料になる券を発行するようになりました。このため、多くの高齢者が町営の東町温泉から市営の浜脇温泉へと流れたそうです。

町営温泉のシステムは、温泉の管理を町内会で行うことにより、2階にある公民館が市から無料で提供されるという、市と町内会とのギブアンドテイクの関係で成り立っているのですが、東町温泉は近年道路工事で多くの住宅が立ち退き、加えて市営温泉の無料券のダブルパンチを受けて、今まさに存亡の危機をむかえています。

さいごに

東町温泉には5台分ぐらいの駐車スペースも併設されているので、車でおいでの方にも安心してご利用いただけます。営業時間は朝5時30分〜夜10時30分。

別府へお越しの際は、東別府駅前の町営「東町温泉」にぜひぜひお立ち寄り下さい。レトロな東別府駅の改札から西へ20メートルで、古の浜脇温泉へタイムスリップ!!

掲載内容は執筆時点のものです。 2017/06/08 訪問

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