千年の恋に落ちる。リニューアルした須磨海岸の美を巡る

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千年の恋に落ちる。リニューアルした須磨海岸の美を巡る

千年の恋に落ちる。リニューアルした須磨海岸の美を巡る

更新日:2017/06/29 16:33

潮 佳澄のプロフィール写真 潮 佳澄 司書

古来より『源氏物語』や謡曲『松風』など、多くの恋物語の舞台となった須磨の浦。関西圏では言わずと知れた人気の海水浴場ですが、さらに、2017年夏は海水浴エリアである西側部分の遠浅化工事が完成したこともあり、例年より多くの観光客が訪れる見込みです。海水浴はもちろんのこと、古典文学とともに巡ることで、須磨海岸の美を堪能することができます。

リニューアルして遠浅になった白砂ビーチ

リニューアルして遠浅になった白砂ビーチ

写真:潮 佳澄

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須磨海水浴場は、ビーチに直結しており好アクセスです。JR大阪駅から約40分、三ノ宮駅から約15分、須磨駅で下車します。2017年の海開きは7月13日が予定されています。海水浴は車で行きたい!と思う人も多いでしょうが、毎年50日間という短い海水浴期間中に訪れる人は70万人以上。行き帰りの渋滞を考えると公共交通機関を利用するのがベターと言えます。昼を過ぎると客足がピークになるので、ゆっくりと楽しみたい人は午前中に到着しておくのがおすすめです。

リニューアルして遠浅になった白砂ビーチ

写真:潮 佳澄

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海開きがされると、約30軒の海の家が立ち並び、多くの人で賑わいます。2017年5月23日には、西側海岸エリアの遠浅化・散歩道の工事が完成し、ファミリーにも利用がしやすくなりました。”海水浴場”としてのイメージが強い須磨海岸ですが、古来より知られる景勝地であるだけに、海岸が整備されてみると美しさがさらに際立ちます。

『源氏物語』の中で語られる「須磨」には、都である京都を離れ、うら寂しい秋の須磨に流された光源氏が、渚に打ち寄せる波を眺めながら京都で帰りを待つ紫の上に想いを馳せる場面があります。物語の世界から千年を超えた今でも、秋には海の上に月が浮かび、寂しげな波音が不思議と愛しい人を想い起こさせます。

須磨海岸を一望する須磨山上遊園

須磨海岸を一望する須磨山上遊園

提供元:神戸国際観光コンベンション協会

https://www.feel-photo.info/

須磨海岸を訪れたなら、ぜひ足を運んでほしいのが須磨山上遊園です。実は、須磨山上遊園の東部展望台からは須磨海岸を一望することができます。海水浴エリアから徒歩5分程度で着くもう1つの最寄り駅、山陽須磨駅から1駅の須磨浦公園駅で降りてすぐに乗り場がある須磨浦ロープウェイで向かうことができます。

観光客がピークになってくる昼頃に海水浴場を抜け出して、遠景からの美しさを楽しみに足をのばす穴場スポットと言えます。また、ロープウェイ降り場からカーレーターとリフトを乗り継いだ先には手ぶらで行って食べられるバーベキューテラスがあるので、ランチは山上遊園でとることもできます。予約もできるので詳しくは公式ホームページで確認をしておきましょう。(ページ下部関連MEMOにリンクあり)海と山、両方を楽しむのが、須磨海岸の”美”を満喫するポイントです。

フォトジェニックな1枚が撮れるマジックアワー

フォトジェニックな1枚が撮れるマジックアワー

写真:潮 佳澄

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季節・時間ごとに表情を変える美しさを目に留めるのに、見逃せないのが日が沈んだ後のマジックアワーです。夏には海岸から見て後方の山方向へ日が沈み、ほんのり色づいた空と海、宵の月を同時に撮ることができます。

須磨には伝説の姉妹がいます。平安時代、宮廷歌人だった在原行平という男が須磨でもしほ(松風)こふじ(村雨)という2人の姉妹を愛しました。行平が京都へ帰った後、姉妹は行平の住まいのかたわらへ住み、無事を祈ったと言われています。現在もその住まい跡とされる「松風村雨堂」が須磨に残されています。能・歌舞伎などで舞われる謡曲『松風』では、須磨を訪れた僧が姉妹の霊と夕暮れに出会い、行平への恋しい想いを募らせた霊が物狂いの舞を踊ります。歌舞伎では松風村雨物として長唄「汐汲み」などが有名で、須磨を訪れる前に、その舞の美しさにふれてみると、景色の情感が増します。

フォトジェニックな1枚が撮れるマジックアワー

写真:潮 佳澄

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古典文学とともに巡る須磨海岸の美

リニューアル工事を行い、美しさを増した須磨海岸。古来より人々を惹きつけ、情感あふれる景観から見る者を恋へと誘ってきました。美しくなった須磨海岸は、時代を超えて同じ想いを抱かせます。海水浴だけではもったいない、須磨の浦の歴史と美を探求するルートを巡ってみてはどうでしょう。

この記事の関連MEMO

掲載内容は執筆時点のものです。 2017/06/03−2017/06/04 訪問

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