昔の面影を多く残すJR高山駅。ホームに降り立つと、駅員さんが切符を回収してくれる手動改札が、否応なしに旅先気分を盛り上げます。
駅を出たら、まずは駅のコインロッカーや宿に荷物を預けて、身軽になることをお勧めします。高山の中心街はごく小さく、道が狭くてお店が密集しているのが特徴。いろいろなお店を散歩気分でぷらぷらと歩く方が、断然街を楽しめます。
手ぶらになったら鍛冶橋を渡り、古い街並みへと向かいましょう。高山のシンボル、朱塗りの鍛冶橋までは駅から歩いてもせいぜい20分。駅でレンタサイクルを借りれば、あっという間です。道もまっすぐなので、迷う心配もありません。
お土産屋さんや食べ物屋さんで賑わう古い街並み、上三之町の中に、小さな雑貨屋さんがあります。
その名も『うさぎ舎』。各地のうさぎグッズやうさぎ雑貨を、和ものを中心にセレクトしたお店です。
店内に入ると、そこらじゅううさぎ、うさぎ、うさぎだらけ。季節によってはかわいらしいうさぎ雛達が、入口のショーケースの中で目を楽しませてくれます。
多くの商品がある中で、このお店のオリジナルが、『さるぼぼ』ならぬ『うぼぼ』。さるぼぼはご存知の通り、『さるの赤ちゃん』を象った高山の民芸品ですが、それをうさぎで表した商品です。赤い腹掛けをしている姿が何ともユーモラスで、安産や幸福祈願のお守りとしても人気です。手作りのクッキーや、高山の駄菓子とコラボレーションした商品もあり、お値段も数百円とお手頃。それぞれに趣向を凝らしたかわいらしいパッケージに入っているので、お土産にもお勧めです。
また、この近くの喫茶店、『手風琴』のそば粉のクレープも、知る人ぞ知る逸品。具がジャムやバターとお砂糖のみというシンプルながら、パリッと焼きあがった皮が飽きのこない美味しさです。一見古民家にしか見えないお店ですので、分かりにくいかもしれません。良く見ると暖簾が下がっています。見つけたら、ぜひ寄ってみて下さい。
『うさぎ雑貨 高山うさぎ舎』
岐阜県高山市上三之町37番地
0577-34-6611
『喫茶 手風琴』
岐阜県高山市上三之町93番地
0577-34-6185
営業:月・水~日
10:00〜17:30
さて、お次は表通りから少し外れてみましょう。観光客のあまり来ない上一之町の外れに、小さな雑貨屋さんがあります。
和雑貨やアクセサリー、食器、服などをセレクトしてある『青』は、こじんまりとしていながらセンスが良く、静かにじっくりと見て回りたいタイプのお店。
店内に入ると、落ち着いたお香のかおりがすっと心を和らげてくれます。たくさんの商品の中で、お土産としてもお手頃なのが、お店オリジナルの和柄絵葉書。昔の着物布地や古裂を素材に作ってあり、お部屋のインテリアとしてもおすすめです。また、浴衣布地や反物を切り売りしてくれるのも嬉しいところ。着物好きの方はもちろん、手芸の素材としても素敵です。旅先で手に入れた布で、テーブルランナーを拵えたりするのも一興かもしれません。
『和雑貨・布・器 青』
岐阜県高山市上一之町85
0577-34-9229
和雑貨だけでなく、洋風の可愛い小物を取り揃えているお店もあります。柳橋のたもとにある雑貨屋、『motif』です。実はこのお店、先程の『青』の姉妹店。しかし雰囲気も取り揃えている品物も、がらりと違います。
『open』の札が下がった小さなドアを開けると、すぐに目につくのが子供用の洋服や靴下などの、キッズやベビー用品。外国製が多く、どれもカラフルで、かわいらしいデザインのものが並びます。
店内はごく小さく、左手に行くと洋服やアクセサリー、コスメなどを置いてある一階スペース。右手の細い階段を上がれば、洋食器やファブリックが並ぶ二階のスペースです。
この階段、かなり急な上狭く曲がりくねっているので、脚の悪い方などは注意が必要。しかしできることなら、ぜひ上って二階を覗いてみたいもの。アパートの一室を改装したそこは、白いベッドが置かれ、外国の少女小説の主人公の部屋さながら。そのまま残っているユニットバスルームも素敵なアクセントになっています。
アクセサリーやハンカチなど、自分用のプレゼントを選んでみてはいかがでしょうか。
『motif』
岐阜県高山市本町2-1
0577-34-5418
営業:10:00〜17:30
歩き回って疲れたら、隠れ家的な和カフェでお茶をしてみませんか? おすすめなのが、呉服屋さんに隣接している『茶房 布久庵』です。古民家を改装したお店で、心地よい雰囲気の中でおいしいお菓子が味わえるとあって、地元でもひそかな人気です。
玄関を入ると、すぐ目の前は和雑貨の販売スペース。左手奥が喫茶スペースで、外見からは想像がつかないほど広々としています。お座敷とテーブル席がありますが、おすすめなのはテーブル席。お店の中にある壺庭の景色を楽しみながら、お茶を飲むことができます。冬場は庭木のそこここに雪が積もり、その美しさは格別です。
わらび餅や抹茶ゼリーをふんだんに載せたパフェや手作りのケーキ、葛きりや餡蜜などの甘味はどれも美味しく、コーヒーやお薄も味わうことができます。
注文を待っている間や帰りがけには、和雑貨の販売スペースを覗いてみましょう。特に手ぬぐいはかわいらしいものがそろっています。
『布久庵』まで行ったら、ぜひ寄りたいのがはす向かいにある和菓子屋さん、『笹や』さんです。あまり知られていないのですが、実は高山は優秀な和菓子職人が多く、昔ながらの個人経営の和菓子屋さんがそこここにあります。中でも美しく、上品な和菓子を作るのが、『笹や』さんです。
季節ごとに花や植物、動物などを象った和菓子はどれも見とれるほどの美しさ。摘まめば滑らかで、口に入れるとはんなりと崩れます。1個150円前後とお手頃で、一つからでもばら売りしていますので、宿での楽しみに是非買い求めてみてはいかがでしょうか。
『茶房 布久庵』
岐阜県高山市下一之町17
0577-34-0126
火曜休(祝日の場合は翌々日休、12月31日〜翌1月1日休)
10:00〜17:00
『笹や休庵』
岐阜県高山市下一之町65−1
0577-34-0739
飛騨高山の雑貨めぐりの旅、如何でしたか?誰もが知っている観光スポットも良いですが、有名さはないながらも地元で愛されているお店を見つける楽しさは、旅の密かな醍醐味だと思います。寒さ厳しい冬の高山には、その季節にしかない格別の美しさがあります。山に囲まれた小京都を、ふらりと訪ねてみてはいかがでしょうか?
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