写真:しもちん
地図を見る土合駅があるのはJR上越線。新潟県と群馬県の県境にある、新清水トンネル内に下り線ホームが設置されています。下りホームへ降り立つためには高崎駅から水上駅へ、そこからさらに長岡行きへと乗換える必要があります。
この路線、とにかく本数が少ないです。基本的には1日5〜6本しかありません。時間帯によっては次の列車まで2〜3時間待つこともあるので、帰る列車は事前にしっかりと調べておきましょう。
この時期はトンネルを抜ける前から雪国となっているので、防寒対策もお忘れなく。
写真:しもちん
地図を見る新清水トンネルの中にある土合駅に到着。地下ホームへ到着すると地上へ向かう階段が登場します。長さ338メートル、段数にして462段。駅舎と下り線ホームの高低差は70.7メートルにもなります。
なお、左手に見えるスペースはエスカレーター設置用のスペースとして取られていますが、今のところ建設の予定はなし。もちろんエレベーターもありません。
階段は5段毎に踊り場が設けられ、途中の265段付近には休憩用のベンチも設置されています。とにかく階段を登らなければ外へ出られないという特殊な駅です。
写真:しもちん
地図を見る462段を登った所で、この真っすぐ続いた階段は終了。ここにもベンチが設置され休憩出来るようになっています。しかし通路はまだまだ続いています。
この駅は谷川岳登山の最寄り駅となっているため、駅に降り立つのは登山客が中心。大きな登山用のリュックを背負った方々がこの階段を登っていきます。
常識では考えられないこの駅の構造は、利用客が登山者中心だからこそ出来たのかも知れません。
写真:しもちん
地図を見る階段を登り終えた後に通路を進むと、扉に「お疲れさまでした。」のメッセージが。
そして「改札出口まで143メートル、階段2ヶ所で24段です。がんばって下さい。」と。
先程の462段と、この残りの24段を足して、合計で486段もの階段が構成されていたのです。
下り線ホームから改札口までの所要時間は約10分。ちょっとしたアトラクションのような体験です。
写真:しもちん
地図を見る地上では駅舎と上りホームが雪に埋もれています。
最初は戦前に、首都圏と新潟をつなぐ最短ルートの上越線を作るため清水トンネルが掘られ、駅が開業。
戦後の高度経済成長期には、複線化のため新清水トンネルが掘られて下りホームも完成、登山客で賑わう。
そして上越新幹線を作るために大清水トンネルが掘られ、新幹線開業後に在来線の利用者が少なくなると、上越線は運行本数も少なくなり無人駅となる。
土合駅の静謐とした雰囲気が、その歴史を物語っています。
駅舎には待合室やトイレは設置されていますが、売店などはありません。少し離れた場所にドライブインはありますが、雪が積もった状態では行くのも大変なので、必要な物があれば持参しておいた方が無難です。
駅そのものが名所になっている土合駅。ぜひ一度訪れて、日本一のモグラ駅を体験してみてはいかがでしょうか。
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(2023/11/30更新)
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