西日本最高峰!愛媛「石鎚山」初心者でも登れるコースと周辺のパノラマ高山群

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西日本最高峰!愛媛「石鎚山」初心者でも登れるコースと周辺のパノラマ高山群

西日本最高峰!愛媛「石鎚山」初心者でも登れるコースと周辺のパノラマ高山群

更新日:2017/07/10 17:12

春野 公比呂のプロフィール写真 春野 公比呂 学芸員資格

西日本一の高峰の霊山、石鎚山は四国の主要山系から瀬戸内海まで見渡せる絶景山。しかしテレビ番組では鎖場のある険しいコースばかりが取り上げられ、初心者には厳しい山、というイメージが刷り込まれてきました。その反面、2時間少々で登頂できる土小屋コースは園児も登っています。初心者でも「西日本の天辺」に立てるのです。また、周辺の高山群でも絶景を堪能できます。自然林豊富な笹原の絨毯の雲上散歩をお楽しみ下さい。

登山口の標高は「伊予国」?

登山口の標高は「伊予国」?

写真:春野 公比呂

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土小屋コース登山口へのバスのアクセスは松山市からでは、登山に適した時刻のバスの便がない(登山口で宿泊する場合は別)ため、マイカーやレンタカーを利用するのが一般的。松山市からは1時間40分ほど。高知市からでは2時間半ほど。

石鎚スカイライン(ゲート開閉時間は季節により変動)経由で行く場合、スカイライン入口より約20分で長尾尾根展望台に着きます。ここからは石鎚山脈(写真は石鎚山)の他、日本の滝100選に選ばれている御来光の滝を遠望することができます。

登山口の標高は「伊予国」?

写真:春野 公比呂

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土小屋の標高は1492m(語呂合わせで「伊予国」)ですから、山頂との高度差は僅か500m弱。登山口はトイレのやや北西ですが、国民宿舎に宿泊時はその裏から登れます。最短コースとは言え、石鎚山は修験の山なので、断崖を木橋で渡るような箇所も随所にあります。

登山口の標高は「伊予国」?

写真:春野 公比呂

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ウラジロモミやブナ林のあるイシヅチササの中、快適に上って行きます。標高1550m地点に第一休憩所、1630m地点に第二休憩所があります。写真はその間の地点。左奥に見えるのが石鎚山。
1660m地点の三差路には道標が意図的に建てられていませんが、ここは後述する東稜コースとの分岐。

山頂からは瀬戸内海が

山頂からは瀬戸内海が

写真:春野 公比呂

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実は「石鎚山」という山は存在しません。石鎚神社や山小屋が建っている箇所は「一つ目の山頂」弥山(1974m)なのです。山頂からは絶景パノラマが広がります。写真は石鎚山脈の一ノ森(鞍瀬の頭)から三ノ森方面にかけての山容。

山頂からは瀬戸内海が

写真:春野 公比呂

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山深い高山から瀬戸内海を見渡せるのも石鎚山脈ならでは。

山頂からは瀬戸内海が

写真:春野 公比呂

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弥山からは「二つ目の山頂」で最高峰の天狗岳(1982m)を間近に望めますが、そこに至る縦走路が幅の狭い岩尾根のため、大祭や紅葉時期の休日は弥山で混み合い、何十分も待たされます。

雲の上に浮かぶ「天空の神社」

雲の上に浮かぶ「天空の神社」

写真:春野 公比呂

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天狗岳へ続く岩尾根から弥山を振り返ると、石鎚神社がまるで「天空の神社」のよう。

雲の上に浮かぶ「天空の神社」

写真:春野 公比呂

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天狗岳の山頂は細く、祠が祀られています。背後に見えているのは「もう一つの最高峰」で「三つ目の山頂」南尖峰(1982m)。

雲の上に浮かぶ「天空の神社」

写真:春野 公比呂

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弥山がどれだけ混み合っていても、待ち時間なく天狗岳へ登れるルートがあります。それが前述の東稜コース経由で南尖峰から天狗岳へと登るルート。但しそれはロッククライミング経験者向きのコースで、岩場だらけで険しく、南尖峰手前ではザイルを要します。前述の土小屋コースとの分岐に道標が建てられていない理由は、未熟者がこのコースを登ると転落死する危険性があるため。

天空の山小屋と四国の無名峰の最高峰

天空の山小屋と四国の無名峰の最高峰

写真:春野 公比呂

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土小屋コースだけでは歩き足らない方は、来た道を少し戻った分岐から、愛媛県で二番目に高い山、二ノ森(1929.2m)への縦走路を辿ってみましょう。その縦走路のすぐ北にある無名峰、石鎚北岳(1920.6m)が「四つ目の山頂」です。つまり石鎚山とはこれら四座の山の総称なのです。北岳の登山道は廃道化していますが、適当に笹の斜面を這い上がって行けば登頂できます。
この北岳の南東尾根から見る弥山は超断崖となっており、その山頂には「天空の山小屋」が。

天空の山小屋と四国の無名峰の最高峰

写真:春野 公比呂

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縦走路は笹原の中、西ノ冠岳(1894m)の東下を通り、無名峰である三ノ森(1866m)の西直下をかすめて行きますが、三ノ森は四国の無名峰の最高峰であるため、登頂する価値はあります。縦走路からの登山ルートは明確なものではありませんが、山頂の真北辺りの笹ヤブと針葉樹林帯との境を登ると稜線に取付くことができます。
山頂はこぢんまりしており、モミに囲まれています。

天空の山小屋と四国の無名峰の最高峰

写真:春野 公比呂

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晴れていれば、三ノ森山頂からも眺望が望めるはず。四国の1800m以上の超高山の中では、最も登頂者が少ない山です。

雲海に浮かぶ王冠

雲海に浮かぶ王冠

写真:春野 公比呂

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北岳と三ノ森の往復時間を除くと、弥山から二ノ森までは2時間少々。二ノ森からも圧巻の展望が広がり、石鎚山系から剣山系まで見通せます。

雲海に浮かぶ王冠

写真:春野 公比呂

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展望で印象的なのは西ノ冠岳の山容。まさに雲に浮かぶ王冠です。

雲海に浮かぶ王冠

写真:春野 公比呂

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帰路、縦走路からはまた違った山容の弥山を見ることができます。石鎚山位、見る角度によって山容が変わる山はなかなかありません。

一度に多くの高山へ登るにはバスを

これまで西日本最高峰は登ってみたくても、霊山のため険しく、体力を要すから自分には無理、と思っていた方も土小屋コースの存在を知れば、登ってみたくなるはず。また、登山中級者の方は三ノ森まで往復、健脚家の方は二ノ森までの往復、というように、自分の体力に合わせたコース設定もできます。どの山も森林限界を超えているため雄大な景色が広がっています。
尚、実際、土小屋コースを園児や児童と共に登る家族連れはいますが、後半、成就社(表参道)コースと合流して以降、急勾配の階段が連続する箇所があるため、最低限の体力はいります。

アプローチにバスを利用する場合、土小屋に到着して時間があるようなら、そこから岩黒山(1745.6m)を回遊し、時間がなければそのまま土小屋の宿泊施設(二軒あり)に宿泊します。翌日、前日に岩黒山に登った場合は東の伊吹山(1502.8m)を往復してから石鎚山に登頂後、弥山の山小屋に宿泊。その翌日、二ノ森〜一ノ森(1889m)〜堂ヶ森(1689m)へと縦走し、北の河口まで下る、という登山三昧の日々を過ごすこともできます。その山々も全て森林限界を超えたパノラマ山です。

掲載内容は執筆時点のものです。 2004/08/01−2012/09/23 訪問

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