車では西那須野ICから30分。公共交通機関ではJR宇都宮線西那須野駅から東野バス黒羽・福祉大・五峰の湯線に乗って約40分、「大雄寺入口」バス停で下車して徒歩10分のところに黒羽城跡公園はあります。ここ黒羽城は天正四年(1576)戦国時代の頃、大関高増という人物によって造営されました。なんと明治時代になるまで大関氏の居館として機能したそうです。本丸跡に建つ物見やぐらに登ると黒羽の景色と那須・日光の連山を一望することができます。
黒羽城跡は史跡としてだけでなく花の名所としても有名です。公園内にはサクラやツツジ、アヤメ、コテマリなど様々な花が植えられ一年を通して四季の花を楽しむことができます。また、なんといっても有名なのが6000株以上ものアジサイです!毎年6月中旬〜7月下旬のアジサイのシーズンになると「芭蕉の里くろばね紫陽花まつり」が開かれ、県外からも多くの観光客が訪れます。
芭蕉と弟子の曽良が「おくのほそ道」の旅の中で最も長く滞在した黒羽には「芭蕉の里」としてあちこちに松尾芭蕉にまつわる施設や句碑が設置されています。黒羽城跡のすぐ近くにある「黒羽芭蕉の館」は松尾芭蕉に関する史料や黒羽藩の貴重な文献などが所蔵されていて、もっと深く芭蕉と黒羽の関係について知りたいという人におすすめです。建物自体も地元の八溝在を使った純木造建築で一見の価値あり!
「芭蕉の館」に隣接した「芭蕉の道」は800メートルほどの遊歩道で静かな山の小道を歩いているとまるで芭蕉と曽良と一緒に散歩している気分になります。芭蕉の道には「行春や 鳥啼き魚の 目は泪」など有名な俳句の句碑が建っていて探しながら歩くのも楽しいでしょう。
道の途中にもアジサイが植えられているので6月〜7月頃に行けば、色とりどりのアジサイを見ながら散歩を楽しむことができます。
明歴元年(1655)に黒羽藩の認可を得て民間の手によって開設された黒羽河岸は那珂川の流域にありました。万治年間(1658-1661)から江戸への物資の運送を開始しました。米を中心として酒、煙草、醤油、木材、菜種、絹糸など人々の生活必需品の輸送に大きな役割を果たしていた黒羽河岸は、まさに江戸の人々の生活を支える要所だったと言えるでしょう。
平家物語の中の屋島合戦で平家方の扇を射抜いたエピソードでも有名な那須与一宗隆の居城だったと伝わる高館城は大田原市大輪にあります。
高い山の上にある高館城跡からは黒羽の里ののんびりとした田園風景を臨むことができます。高館城跡は観光地としてはかなりマイナーなので自然と絶景を独り占めすることができるでしょう。夕方、日が暮れる時間帯に行くと茜色に染まる黒羽の風景を拝むこともできるのです!
松尾芭蕉も愛した栃木県大田原市黒羽には「おくのほそ道」にまつわる文学的なスポットや江戸時代との繋がりも感じられる歴史スポットはもちろん、咲き誇るアジサイや田舎ならではの風光明媚な景色など自然を楽しめる場所も多くあります。いつもの街歩きに飽きたら、たまには松尾芭蕉になった気分でちょっと変わった散策をしてみてはいかがでしょうか。
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(2024/4/19更新)
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