北海道「恵山」「しかべ間歇泉公園」で大地の鼓動と荒々しさを堪能!

北海道「恵山」「しかべ間歇泉公園」で大地の鼓動と荒々しさを堪能!

更新日:2017/07/19 14:04

モノホシ ダンのプロフィール写真 モノホシ ダン 総合旅行業務取扱管理者、総合旅程管理主任者
北海道函館市の亀田半島の東南端にある「恵山」は標高618mの活火山です。約5万年の活動の歴史があり、いまなお噴煙を上げています。また太平洋を見渡す「恵山岬」は一転して穏やかで平和な光景です。そして函館市に隣接する鹿部町では、日本でも珍しい「間歇泉」を見ることができます。大地の鼓動と荒々しさを堪能しに「恵山」エリアと「しかべ間歇泉公園」へ行ってみませんか?

まずは道の駅「なとわ・えさん」から恵山を望もう

まずは道の駅「なとわ・えさん」から恵山を望もう

写真:モノホシ ダン

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国道278号線沿いにある道の駅「なとわ・えさん」は眼前に津軽海峡と遠くに活火山の「恵山」を望む絶好のロケーションです。ちなみに「なとわ」とは道南地方の方言で、「あなたとわたし」を意味しています。人々が寄り合い穏やかな場所になるように願って名付けられました。

まずは道の駅「なとわ・えさん」から恵山を望もう

写真:モノホシ ダン

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道の駅のすぐ裏手にある海岸に出てみましょう。湾の向こうに標高618mの「恵山」が雄大な姿を見せています。山肌は活火山特有の茶褐色をしています。白い噴気が上がっているのも確認できます。なお道の駅の海浜公園にはキャンプ場もあります。

異次元世界の「恵山火口原」

異次元世界の「恵山火口原」

写真:モノホシ ダン

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恵山登山道路の終点には火口原駐車場があります。ここの標高は約300メートルです。駐車場に着くといきなり荒々しい恵山の山容を目の当たりにしてきっと驚くことでしょう。山頂までは登山道が整備されていて片道約1時間で登ることができます。

立ち上がる噴気や荒々しい溶岩の中を通って進む登山道は、まさに異次元世界。途中、風向きによっては硫黄の臭いがきついところもありますので注意しましょう。山頂からは太平洋と遠く青森の下北半島を望むことができて爽快感を味わえます。登山道には他にもお手軽な「岬展望台コース」や「噴気孔コース」などもあるので、体力にあったコースを選ぶこともできます。

異次元世界の「恵山火口原」

写真:モノホシ ダン

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恵山は約5万年前から噴火活動を続けている活火山です。1874年(明治7年)6月に小規模な噴火があって以降は小康状態になっています。現在は、2016年3月から噴火警戒レベル対象火山(レベル1)になっています。しかし危険を感じたらすぐに避難するようにしましょう。

異次元世界の「恵山火口原」

写真:モノホシ ダン

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荒涼とした火口原とは反対側に目を転じると、おだやかな「海向山」(570m)の姿が。こちらも登山ルートが通じていて、容易に登ることができます。じつにあっけらかんとした緑豊かな平和な光景に、恵山とのギャップを感じてしまうでしょう。恵山一帯は、初夏はツツジが美しく、秋は燃えるような紅葉が楽しめるところ。その時期に一緒に訪れるとより印象が深まるでしょう。

太平洋に臨む白亜の「恵山岬灯台」

太平洋に臨む白亜の「恵山岬灯台」

写真:モノホシ ダン

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恵山を堪能したら、海岸方面へ降りて「恵山岬灯台」へ行ってみましょう。恵山岬灯台は1890年(明治23年)に点灯しました。現在のものは1989年(平成元年)3月に改築されたもので、高さ約19m、光達距離18海里(約33km)の第3等大型フレネル式レンズ灯台です。緑色の芝生に立つ白亜の灯台と真っ青な海のコントラストに、思わず見とれてしまう素晴らしい光景です。

太平洋に臨む白亜の「恵山岬灯台」

写真:モノホシ ダン

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灯台の背後には恵山の山容が。立っている鉄塔は無線方位信号所(レーマークビーコン)です。現在は、船舶用GPSの普及で運用停止になっています。

太平洋に臨む白亜の「恵山岬灯台」

写真:モノホシ ダン

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恵山岬灯台は、第二次大戦中の1945年(昭和20年)7月のアメリカ軍艦載機の空襲で焼失しています。現在の灯台は3代目です。またこの恵山岬灯台沖では、1944年(昭和19年)11月にアメリカの歴戦の潜水艦「アルバコア」が日本軍の敷設した機雷に触雷して沈没しています。戦争の災禍が容赦なくこのような風光明媚な岬にも及んでいたことを思うと驚きを禁じ得えません。

写真は、恵山岬から北の方角を眺めたものです。見えている岬は銚子岬です。近くの銚子海岸は道南随一のサーフィンスポットとして知られています。

大地の鼓動を感じる「しかべ間歇泉公園」

大地の鼓動を感じる「しかべ間歇泉公園」

写真:モノホシ ダン

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日本でも珍しい「間歇泉」。場所は恵山岬灯台から車で海岸線沿いの国道278号線を北へ約50分ほど走行したところにある道の駅「しかべ間歇泉公園」です。1924年(大正13年)に温泉試掘中に発見されたもので、約10分という短い間隔で、高さ約15mまで間歇泉が噴き上がります。約103度の熱湯が噴き上がる様子は豪快そのものです。

大地の鼓動を感じる「しかべ間歇泉公園」

写真:モノホシ ダン

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しかべ間歇泉公園では「足湯」コーナーが併設されています。足湯は足だけを温泉につける気軽な入浴法です。最近のブームで広まったように思われがちですが、徒歩が主流の昔の旅人にとって昔からよく知られた入浴方法でした。この鹿部温泉の泉質はナトリウム塩化物泉で神経痛、関節痛、筋肉痛などに効能があります。タオルを貸してくれますので気軽に足湯を楽しみましょう。

函館を中心とした魅惑のエイトライン観光

いかがでしたか。北海道の函館を中心とした渡島半島の西の「松前半島」と東の「亀田半島」のこの2つのエリアをめぐる観光を「エイトライン観光」といいます。松前半島には松前や江差などの観光スポットがあり、亀田半島には恵山やしかべ間歇泉公園、大沼公園などの観光スポットがあります。

最近は、函館・大沼だけを観光してあわただしく札幌などの道央の観光スポットに向かう人たちが多いですが、エイトライン観光もまた捨て難い魅力があります。北海道観光のリピーターの方も初めての方も楽しめる「エイトライン観光」に訪れてみませんか?

掲載内容は執筆時点のものです。 2012/10/14 訪問

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