見る角度や時間帯によって色が違って見えるというこの不思議な外観は、ワインのデキャンターをイメージしたもの。使われている素材は、ワイン樽に使われる木やワイングラスに使われているガラスなど、いずれもワインにちなんだもので構成されています。
特徴的な美しい曲線は、デキャンタ―ジュした際に揺れるワインの揺れやブドウの樹のうねりを想像させるように作られており、10階建て3000平方メートルを超えるスペースに約20のテーマスーペースを備えています。
まず入場料20ユーロ(2017年5月現在)を支払い入口に向かうと、スマートフォンに似た小さな機器とイヤホンを渡されます。こちらはオーディオガイドで、各エリアにあるマークに機器をかざすと、全ての解説を日本語にて聞くことができます。また、入場料の中にワインの試飲が1杯含まれているのもこの博物館ならでは。
入口を入るといきなり迫力ある世界のブドウ畑が大画面に映し出され、このミュージアムの世界観に引き込まれます。
反対側にはブドウの樹をモチーフにしたエリアがあり、ここではブドウ畑の作り方や歴史が学べるようになっています。画面の高さも子供が見やすい高さ。クイズ形式で学べるものもあり、大人だけでなく子供も楽しんで見学できるようになっています。
正面には世界のブドウ生産者、ワイナリー、販売責任者の方などの解説があり、中でも「テロワール」についての話は大変興味深いものです。テロワールとはフランス語の土地などを表す「terre」から変化した言葉であり、ブドウおよび作物はこのテロワールの違い(土壌の質、地形、気候など)によって、その土地特有の性質を与えられると言われています。
このように、ただ単にワインの善し悪しや作り方を説明するだけでなく、様々な視点からワインを学べるため、一つ一つのブースをじっくりと見学することをお勧めします。
このミュージアムは、五感を使って楽しめるよう様々な工夫がいっぱい!
例えば、プロジェクションマッピングによるワインと食のマリア―ジュ等を映像で紹介するエリアは、テーブルの上に様々な料理やワインが浮かび上がります。また、自分がインタビューをしてるかのように、対面式で話を聞くブースもありいずれも大人気。
他にもワインに含まれる様々な香りを楽しむエリアがあり、いかにワインが複雑な香りをしているのか体感することができます。中にはえんぴつの削りかすなど、びっくりするような香りもあるので、皆さんもぜひチャレンジしてください。
このように、各エリアを楽しむのももちろんですが、それぞれのブースのデザインも美しく、ついつい足を止め全体を眺めてしまうことでしょう。
様々なワインの知識を手に入れたら、地上35mの最上階展望フロア「Le Belvedere(ル ベルヴェデール)」へ。360度見渡せる美しい眺望を楽しみながら、ワインの試飲も一緒に楽しみましょう。
世界中から集められた選りすぐりの20種のワインが用意されているので、家族や友達と訪れた場合は、別々のワインを飲み比べてみるのも面白いです。
また、ここでは是非天井を見上げてください。ワインボトルでデコレーションされた天井はまさに圧巻の一言。
この博物館の中には、世界遺産にも選ばれた月の港ボルドーを見渡しながら食事ができるレストラン「Le 7(ル・セット)」もあります。
最後にこの博物館の目玉の一つであるワインショップに訪れることもお忘れなく。
70か国以上、14000本を超えるワインが用意されています。普段あまり見かけることのないシリア、エチオピア、ナミビア、ペルー、バリやタヒチなど世界中から集めたワインのギャラリーは圧巻です。
シテ・デュ・ヴァンへのアクセス方法はいくつかありますが、一番便利なのは常に運行しているトラムです。B線の「La Cite du Vin」駅で下車し、進行方向に2分ほど歩けば到着します。
または、水上バス「BatCub」にて訪れてみるのも楽しい経験になるでしょう。ただし、こちらは運行時間が決まっているので、オフィス・ドゥ・ツーリズムなどで時間の確認をすることをお勧めします。
他にも、バスやレンタサイクル「VCub」で美しいボルドーの街並みを眺めながらのサイクリングもいいでしょう。
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